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ランナーの引き出し

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自分の経験から得た結論や考察と、レースや練習で参考になりそうな記事。
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2020年1月の記事一覧

日の出てない時間帯に走らない理由

冬至が過ぎて日が伸びてきたことを実感しています。 トライアスロンやマラソン、ランニングをされている方はこの時期は暗い時間帯に走る事が多いのではないでしょうか? 私は暗い時間帯に走ることをしません。 【暗い時間帯を避ける理由】安全性暗いとどうしても視野が狭くなり、段差や木の根っこなど見えにくくなっていて怪我のリスクが伴います。 特にスピードが上がれば上がるほど体力的精神的にも辛くなるので更に視野が狭くなりやすいですし、人間の視覚も暗い所の方が視野が狭いです。 また女性

足りなさと大事なもの

足りなさとは何か。足りないと感じる前に、基準がある。このラインまでは必要だ。このラインまでは欲しい。ここまであれば完璧だというラインがあるからこそ、足りなさを感じることができる。何の基準もなければ足りるも足りないもない。足りなさの背景には無意識に作った基準がある。 自分にスマホがないのを足りなさと感じるのは、それを持っている人が周りにいるからだ。自分の背が低いと思うのは、周囲の人の平均値より低いからだ。無人島で生まれ育てば足りなさを認識できない。足りなさは社会との間に生まれ

100kmマラソン前夜の振り返り

いよいよ明日である。宮古島100kmワイドーマラソン。今年で8回目、完走すれば7年連続となる。だが、その中で、レース内容に満足できたのはわずかに二回。決まって、何かがうまくいかないのである。 例年であれば、「今年の目標タイムは!!」と、鼻息を荒げているところだが、今シーズンは絶不調。そういう状況での、100km前日までの取り組みを、レース前に振り返ってみようと思う。 不調の概要(1)長期的になんとなく体調が悪い この、なんとなく、というのが非常に厄介。意味不明な咳や動悸

水分よりもナトリウム!

今回は、フルマラソン以上の距離(または時間)を走るレースでの、ナトリウム補給について。 結論から言うと、「水分は多少ガマンしてもいいが、ナトリウムは気づいたら手遅れ」。ちょっとググってもらえばわかるが、「低ナトリウム血症は命に関わる」のである。そこまでいかなくても、僕の場合だと、あちこちで筋肉の痙攣が始まり、レースどころではなくなる。 発汗量、気にしてますか?生物学的ではないが、長距離レースでは、ナトリウム≒汗と考えても、さほど問題ないと思う。発汗量が多いほど、多量のナトリ

畑バイトはランニングに生きるか

12月、1月は、宿屋がヒマだ。その分、夏に働いているので、ヒマだからといって路頭に迷うわけではないのだが、ヒマが続くと、不安が生じてくるのが、小市民の情けないところ。今年はたまたま縁があって、少しの間だが、さとうきび畑で日雇いバイトをさせてもらうことになった。何年か前までは、キビ倒しといって、一日中オノでサトウキビを薙ぎ倒し、積み上げるという、ガチ肉体系作業が主流だったのだが、今は、ハーベスター助手と言われる、ゆるいやつが多い(僕のバイトもコレ)。この数年で、宮古のキビ農業も

ゲーマーアスリートは可能だろうか

昨年春に、フロム・ソフトウェアからSEKIROというゲームが発売された。僕はこのフロムというメーカーが作るゲームが大好きで、全く新しいコンセプトで開発されたというこのSEKIROも非常に興味があった。が、自制していてもついついやり込んでしまう性格なので、トレーニングが疎かになるのを恐れて、しばらくはガマンしていた。だが、結局のところ、夏にPC版をDL購入。webに続々と上がってくる高評価のユーザーレビューを見ていて、ガマンできなくなったわけだ。 ちなみに僕のゲーマーとしての

マラソンにおける筋トレの有用性について

先日、100kmのレースレポを書いたところだが、引き続き今回得られた考察を書いてみたい。今回最も顕著だったのが、レース後のダメージの少なさだった。今まで何年も100kmを走ってきたが、戦略的にうまくいったレースでは怪我(肉離れ、関節炎など)、失敗レースでは極度の内臓疲労が定番だった。今回はそのどちらもない(PB更新なので、手抜きのはずはない)。それは10ヶ月ほど取り組んだ筋トレの効果だと思う。 今回の100kmでは、最初から最後まで、特定の筋肉を痛めることなく、上半身を重荷に