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マーケット感覚を身につけよう【読書録】

会社として、個人として、これから何が求められることで、どのように実現していけばよいかを共に考えている同僚に教えていただいた本書。

「マーケット感覚を身につけよう」ちきりん著
証券会社、米国での大学院留学、外資系企業勤務を経験した社会派ブロガーが、ビジネスパーソンに必要な能力を提唱する。


「マーケット感覚」という新たな能力

起業家、フリーランスなどの個人が活躍し、大企業で終身雇用でという働き方から変化しつつある現代。その変化を受け入れることが、これからを生きるためには欠かせないだろう。
このような社会の変化の前提のもと、では、そのために必要なスキルとは何か。
それが「マーケット感覚」である。

今やSNSで注目を浴びれば、誰でもどこでも、自分の価値を提供できる世の中である。組織というものが全面に出なくなってきた。市場が、組織と組織とのやり取りではなく、対個人になったのである。
そこで、市場で残るために必要なのは、これまでの「大企業のあの部長さん」に認められるかどうか、ではなく「価値を必要としている人に価値を提供する」ことなのである。

市場化が進んでいる社会で求められることは、価値を見極め、適切な人へ届けること。適切な人へ届けるために、マーケット感覚が必要となる。

次からは、著者が提唱するマーケット感覚の鍛え方を紹介する。

マーケット感覚の鍛え方

その1:プライシング能力を身につける
個人が活きる社会。誰かが付けた値段ではなく、「私」にとっての値段を考えてみよう。
商品・サービスの価値は、人や状況によって変わるもの。自分にとってのプライシングと、この提供価値を最も高く評価する人は誰なのかを考えることにより、判断が鋭くなろう。

その2:インセンティブシステムを理解する
社会生活を送っていると、規制やしがらみでがんじがらめになってしまうことはある。いくらハードルが高いことでも、思うことはタダでできる。「~したい」という自分の欲望に素直に向き合ってみよう。欲望を認識することで、「なぜ難しいのか。ではどうしよう。」という次のステップに進むことができる。

その3:市場に評価される方法を学ぶ
これまでの1組織にさえ認められればいいというものから、多くの個人のニーズを探ることが求められる。そのためには、作り込みより「とりあえずやってみる」それから決める。

その4:失敗と成功の関係を理解する
上記の市場で学ぶ「とりあえずやってみる」方式では、直接的にフィードバックを得られることがk大きなメリットである。学校や研修で学んで、そこから、では一生かかっても実践ができない。
市場に向き合い、失敗を重ねよう!

その5:市場性の高い環境に身を置く
公的分野や地方はマーケット感覚が鈍く、飲食店や都市部はマーケット感覚が鋭いなど、環境によって差がある。一方、地方には価値がたくさんある。そこで、都市でマーケット感覚を身につけ、地方の価値を届けるというパターンは有り得る。公的部門にしてもマーケット感覚は必要である。
自分の人生のキャリアプランにおいて、マーケット感覚を学ぶという観点でいつどこでどの環境に身を置くかを考えることも大事ではないか。


時代の変化に合わせ、「価値」となるものも変わっていくであろう。身近なところにも「価値」となる商品やサービスが眠っているであろうから、とりあえずやってみるの精神で、「人」からのフィードバックをいただき、実践していきたい。
価値を見極め、マーケット感覚が無かった私は、マーケット感覚を身につける意識が醸成されたことがよかった。



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