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運動前後にアルギニンを摂取すると良い?その役割やサプリメントの摂取方法まとめ

この記事ではアルギニンの摂取方法について解説します。短くしたかったので、自分が余計だと思う部分はなるべく削ぎ落としています。より具体的でより正しい情報については各自お調べになった方が良いと思います。決して鵜呑みにはしないで下さい。


アルギニンの役割について簡単に

まずはアルギニンの役割からです。
アルギニンはアミノ酸の一種で、蛋白質の材料として使われています。特に蛋白質の中でもコラーゲンの合成に関与していると言われています。「コラーゲン」と聞くと、皮膚に多く存在するイメージですが、実は筋肉、腱、靭帯、骨、軟骨、血管、眼球など様々な組織に存在しています。すなわちアルギニンはそれらの組織の機能及び構造を維持するために必要です。

またアルギニンは成長ホルモンの分泌やインスリンの分泌にも関与しています。特に成長ホルモンは傷ついた細胞・組織の修復を促す役割があります。一方、インスリンは細胞内へエネルギーとなる糖を供給し、血糖値を調節する役割がある事で知られていますが、実は蛋白質及びアミノ酸の代謝を促す役割も持っています。つまりアルギニンはコラーゲンに限らず、蛋白質の合成やエネルギー代謝自体をスムーズにするために必要です。

更にアルギニンはアンモニアを尿素へと分解するための「尿素回路」にも必要になります。特にアンモニアは古くなった組織を新しくする新陳代謝の過程で必ず出て来るものです。尿素回路ではこのアンモニアをオルニチン→シトルリン→アルギニンと変換される過程で尿素にし、尿として排出しています。このため新陳代謝が活発なほどアルギニンの役割は重要になります。

またそうして尿素回路を回転させる過程では「一酸化窒素(通称NO)」という物質が作られます。これには血管を拡張させ、末梢にある細胞への血液の流れを良くする役割や、免疫を維持する役割、抗酸化機能などがあると言われています。アルギニンは間接的にそれらの作用ももたらすと思われます。

一方、そんな尿素回路は肝臓の中にあります。尿と聞くと腎臓のイメージですが、その元になる尿素を作るのは主に肝臓です。つまり尿素回路が正常に働くためには、まず肝臓の機能が正常に働いていなければなりません。暴飲暴食や栄養失調はもちろんですが、ストレス、過労、睡眠不足なども肝臓の機能を低下させる事があります。食習慣以外の生活習慣も合わせて改善すべきでしょう。

ちなみにアルギニンは必須アミノ酸ではありません。すなわち体内で必須アミノ酸から合成する事ができるのですが、特に成長期ではその合成能力が未熟なため、食事からの摂取が必要になります。しかも前述のように重要な役割を持っているため、不足した際の悪影響が大きいと言われています。このため成長期に限っては「準必須アミノ酸」とも呼ばれる事があり、それだけ重要なアミノ酸だと言う事ができます。


アルギニンを多く含む食品について

続いてアルギニンを多く含む食品についてです。
アルギニンはそのように必須アミノ酸から体内で合成できます。つまり単純に「蛋白質及びアミノ酸を豊富に含む食品」が摂取源になります。定期的に肉、魚、乳、卵、大豆、ナッツ類などを食べるようにしましょう。それらの中では大豆などの豆類やナッツ類に多く含まれているようです。

またアルギニンは「コラーゲンを豊富に含む食品」からも摂取できます。コラーゲンを豊富に含む食品としては、例えば白子、豚軟骨、牛スジ、牛テール、鶏軟骨、鶏の手羽先、スッポン、白身魚(スケトウダラ他)、フカヒレなどが挙げられますが、これらの中でも特に「白子(魚の精巣の事、プロスタミンとも呼ばれる)」に多く含まれているようです。

この他、コラーゲンに関しては、それだけを抽出した粉末状の商品(コラーゲンパウダー)もあり、それを利用する事もできます。ただし魚由来など原材料によってはアレルギーが出る事もあったり、コラーゲン以外の栄養素で嵩増ししている場合があります。また「1g=1000mg」であり、単位を変える事で多く見せる事ができます。商品を選ぶ際にはその辺りを注意深く見る必要があるでしょう。


アルギニンをサプリメントとして摂取する方法

続いてアルギニンに関するサプリメントの摂取方法です。
アルギニンは強いアルカリ性の物質です。よってサプリメントとして摂取する場合、大量に摂取すると、胃腸に不要な負担をかけてしまう事があります。これを抑えるためにはクエン酸や酢酸などの酸性の物質と一緒に摂取すると良いかもしれません。中にはクエン酸などがあらかじめ混合された商品もあるため、最初からそれを利用しても良いでしょう。あるいはアルギニンよりも量は必要ですが、シトルリンやオルニチンでも一応代用はできます。アルギニンで何か問題があるなら、そちらを利用しても良いでしょう。

そして実際のサプリメントの摂取方法ですが、食後だとやはりアルギニンが強いアルカリ性のため、そのように胃腸へ負担をかけてしまう事があります。基本的には空腹時がオススメです。例えば食間や起床直後などが良いでしょう。量としては1回3~5g程度が目安です。もちろんその摂取の際にはクエン酸や酢を混ぜても構いません。もしクエン酸を利用する場合、1g前後が目安になります。入れすぎると酸っぱいので量はお好みで。

それ以外のタイミングとしては運動前後も良いでしょう。1回3~5g程度を目安に、運動前と運動後にそれぞれ1回ずつ摂取すると良いと思われます。ただし利用されるまでに若干ラグがあると言われているため、運動前に摂取する場合、直前ではなく、1時間前での摂取をオススメします。一方、運動後にはプロテインを飲むという人もいると思います。もし運動後にアルギニンを摂取したい場合、そこに混ぜて飲むと良いでしょう。

ちなみにアルギニンの摂取の際には、マルトデキストリンなどの少量の糖があると吸収が良くなります。これは前述したようにインスリンの作用によるものです。


アルギニンに関するオススメのサプリメント

最後にアルギニンに関するサプリメントの紹介です。
前述のようにクエン酸などを混ぜる場合、粉末状になっているこちらがオススメです。

特にこのサプリメントではアルギニン以外の成分が添加されておらず、不純物が少ないというのが大きなポイントです。前述のように量としては3~5g程度が目安、タイミングは起床直後、寝る前(直前は避ける)、運動前、運動後がオススメです。

ちなみにこのバルクスポーツのアルギニンのサプリメントでは、最初からクエン酸が混ぜられたものもあります。そちらを利用しても良いでしょう。ただ、個人的には自分で調整した方が良いと思います。


そしてクエン酸はこちらがオススメです。アルギニンによる胃腸への不快感がない場合、これはなくても良いですが、一応紹介しておきます。量としてはアルギニンの半分程度が目安です。アルギニンが3gなら1.5g程度になります。ただし多くて4g程度までにしておきましょう(クエン酸を大量に摂取すると脂肪の合成に回される事があるため)。

ちなみにアルギニンもクエン酸も、摂取方法が決まっている訳ではありません。特にどちらも必須栄養素ではないため、必ずしも必要なものではありません。利用する際の量や回数などについては、自分の体調を見ながら、各自調節して下さい。



以上で終わります。お役に立てれば幸いです。

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