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空洞と波紋

ぽこん

体の中から音がした

理想と現実のその隙間
何やら怪しげな空洞ひとつ

空洞は

飯を食っても
酒を飲んでも
肌を合わせても
本を読んでも
歌を歌っても

何をしたって空洞のままだ

涙を堪え
ぎゅっと瞑り
再び体内へ
帰ってゆく涙が

ぽとん

体の中に反響して
波紋が広がって

少しだけ許される気がした


誰も責めてなんかいないのに




たまにどうしようもなく泣きたくなるような時があって、そんな時は、悲しいお話でも見て泣くんだけど、そうじゃなくて、ああ、なんで私こんななんだろうって、気がついたらキュッとなって、ぽろっと零れるような時もある。

大人になったら、もっと大人になれるんだろうって思ってたのに、いつまでたっても子どもみたいで、余計にかなしくなる。


でも泣くと、不思議と軽くなったりする。


がんばりすぎなさんなって、誰かが言ってくれるみたいな気がしてる。


これ書いた時、なんかかなしかったんかなー。
今は全然悲しくもないけど、せっかく書いたし、あの頃の気持ちを供養しておく。

なむなむ ぽくぽく ちーん









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