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やめられない止まらないおいしさ。スリランカカレーのお供に、シンハラ・アチャール


取り憑かれたように、作る

昨年の秋から冬にかけて、取り憑かれたように作った料理が「シンハラ・アチャール」。急に思い立ち、無性に作りたくなったんですよね。

アチャールとはビネガーとスパイス、ニンニクやショウガで作るピクルスのことで、直訳するとスリランカ風ピクルス。ガツンと辛い、スパイスの個性が際立つ一品です。

初めて現地で食べた時「なんだこれは!」と衝撃を受けるくらい美味しくて、絶対日本でも再現したいと思いました。

最初に教わったのは、一流ホテルのシェフから。ひょんなことから予定にはなかったアチャール作りをレクチャーしてもらえることになったのですが、口頭でああやってこうやって…と説明してもらった工程がなんとも複雑で。
「めんどくさーい」と一気に気持ちが萎えたのを思い出します。いま思うと、家庭料理ではなくホテルでの作り方、という点も大きかったかもしれません。

ちなみに、現地で料理を教わってもレシピを渡されることはありません。「目で見て舌で覚える」がすべて!(押忍)

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でも、やっぱり美味しいし、作れるようになりたい…。

現地で買い込んだ料理本を何冊も読んで、使う野菜の種類、熱の通し具合、スパイスの種類や配合…自分なりの黄金比を見つけるべく、ひたすらアチャールを作りました。写真はある週末の成果。

いやはや、なんであんなに作ったのか。

好きな野菜でアレンジ

当地ではパパイヤコムデンという名の小タマネギを使って作ることが多いですが、自分の好みで季節の野菜を使って作ればよし。

(写真)野菜としてのパパイヤは日本(本州)でも少しずつ見かけるようになってきました。スリランカではカレーやココナッツ炒めなどにも使います。

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いろいろ試して、カリフラワーハヤトウリニンジンセロリあたりが抜群の組み合わせかと。好みもありますが、やはり歯応えがある野菜が合うように思います。

ただお年を召した方にとっては、歯応え=固いということにもなりますので、食べやすいタマネギやパプリカなども入れるようにしています。食感が違ってアクセントにもなりますね。

スパイスの組み合わせに個性が出る

シンハラアチャールの主役スパイスは、マスタードシード。準主役はブラックペッパーです。その他チリやターメリックなど、スパイスの種類や配合はお好みで。それが家庭やお店の味にもなるのですが、わたしはフェンネルの清涼感が好きで近頃は欠かさず入れています。日本のウイキョウです。

スパイスを学ぶと日本でもお馴染みのものもたくさんあり、アーユルヴェーダと東洋医学や漢方とのつながりも垣間見えて楽しいです。

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(写真)左からマスタードシード、フェンネル、ブラックペッパー

ところでわたし、恥ずかしながらスリランカ料理を学ぶまでマスタードシードが「粒マスタード」の原料だということを知りませんでした。和洋を問わず大好きで、粒マスタード、ディジョンマスタード、ハニーマスタード、グリーンマスタード、もちろん和辛子などなど複数種類を常備しているというのにです。

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お酒にも合う!覚醒のピクルス

さて、食べ始めたら止まらないシンハラ・アチャール。食べると頭がシャキッと冴えて、スパイス効果か身体もポカポカしてきます。わたしは、名付けて「覚醒のピクルス」と呼んでいます。

スリランカカレーのお供だけではなく、おつまみにも最高!ビールや焼酎はもちろん、ウイスキー、バーボンなんかにもよく合います。同じ「やめられない止まらない」でも、スナック菓子より健康的なおつまみ♫

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もちろんノンアルコール派にもおすすめ。野菜不足解消にとお裾分けすると「あれまた作って」とリクエストがかかる人気者です。

そしてこれ、一度作っておくと本当に便利です。南国のスリランカでも各家庭で保存食として作られていて、冷蔵庫に入れなくても1ヵ月は保つと言われるほど。

さてさて。冬の常備菜として、今週末もたくさん仕込みますよ!

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