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大切にしたいのは、スタッフと一緒に考えながら、より良い店づくりをすることです。

小寺奈緒子(こてら なおこ)さんは、2022年10月にオープンしたノースマン大丸札幌店(ノースマン専門店)のオープニングスタッフとして入社し、3カ月目で店舗管理の責任者であるスーパーバイザー(以下、SV)に任命されました。今回の【一日千秋】では、小寺さんのこれまでの経歴や入社を決めた理由、SVに任命された時の心境や、現在の取り組みについてお話を伺いました。

【プロフィール】
小寺 奈緒子(こてら なおこ)
出身地 北海道札幌市
食品販売会社での販売職、中古車販売会社での事務職を経て、
2022年(令和4年)   千秋庵製菓株式会社 入社
          店舗運営部 ノースマン大丸札幌店 配属(販売職)
2023年(令和5年)   店舗運営部 スーパーバイザー(現職)


入社のきっかけ

― 小寺さんは、千秋庵製菓に入社する前はどのような仕事をしていましたか?

小寺: 昔から「食べること」と「人と話すこと」が好きだったので、食品に関わるお店で接客の仕事をしたいと思っていました。そんな中、輸入食品やコーヒー、ワインなどを扱う会社が、新店のオープニングスタッフを募集するという広告を見て応募をし、パートとして入社しました。入社後は、念願だった食品販売のお店で、大好きな食品をお客様にご紹介できることがとても楽しくて、毎日が充実していました。しばらくすると、時間帯責任者としてお店の管理も任せてもらえるようになりましたが、今後の将来を考えた時に「正社員として長く働きたい」と考えるようになり、ちょうどそのタイミングで正社員を募集していた中古車販売会社の事務職に転職しました。事務職は未経験でしたが、「接客・販売とは別のスキルを身につけたい」という思いをもって挑戦してみました。

― 千秋庵製菓に入社したきっかけは?

小寺:事務職としてデスクワークを続けるうちに、「やっぱり、人と話をする仕事の方が自分には合っているのかな…接客の方が楽しかったな…」という思いがどんどん高まり、改めて接客の仕事を探し始めました。
そんな時、千秋庵製菓がノースマン専門店のオープニングスタッフを募集していることを知り、すぐに応募をして採用になりました。採用の連絡をもらった時は、また食品に関わる会社で接客の仕事ができることが嬉しかったですし、過去に食品販売のお店で勤務した経験を役立てたいと思って入社しました。

― 入社後はどのような仕事をしましたか。

小寺:店舗運営部に配属され、札幌千秋庵の直営店舗で数日間の実務経験を積んだ後、すぐにノースマン大丸札幌店のオープンを迎えました。
ノースマン大丸札幌店は、千秋庵製菓にとって初めての「ノースマン専門店」です。そして、「生ノースマン」を初めて販売したお店でもあります。
オープン当時は、私の予想を大きく上回るたくさんのお客様にご来店いただき、開店と同時に長蛇の列ができる日々が続きました。当時の私は、店頭での接客、ご案内、その他にも様々な対応に追われ、本当に目まぐるしい毎日を過ごしていました…。そして、実は当時のことはあまり覚えていないんです…。とにかく毎日が必死だったという記憶が鮮明に残っています…。

 しかしながら、目まぐるしい毎日の中で嬉しいこともたくさんありました。ノースマン大丸札幌店は札幌駅直結の店舗内にあるため、札幌市内や近郊のお客様はもちろんのこと、道外や海外からいらっしゃるお客様も多いことが特徴でした。私は、お客様と会話をすることで「そんなに遠くからわざわざ足を運んでくださったんだ…」とわかると、本当に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいになりましたね。

ノースマン専門店オープニングスタッフとして奮闘する小寺さん

 そして、ノースマン大丸札幌店がオープンして間もなく、スタッフリーダーとして店舗の運営と管理全般を任せてもらうことになりました。スタッフリーダーとしての責任やプレッシャーはありましたが、「まずは私自身が、誰よりも早く店舗運営の業務を習得するぞ!!」と意気込んでいましたね。
また、スタッフリーダーを任せてもらって以降、店舗運営に関することは、私が一人で決めるのではなく、店舗のスタッフ全員で話し合って一緒に作り上げていくという方法で進めていきました。例えば接客のオペレーションやルールなどについては、みんなで意見を出し合って、実際に接客のロールプレイングをやってみて、店舗スタッフ全員で納得しながら決めていくイメージです。これは、前々職で新店のオープンに携わってきたことや、時間帯責任者を経験したことが活かせたかなと感じています。

― 小寺さんをはじめ、スタッフの皆さんの日々の奮闘があって「生ノースマン」のヒットが継続できているのですね…

ノースマン大丸札幌店(2022年10月オープン当時)

現在の仕事について

― 今、小寺さんが担当しているお仕事は?

小寺:現在は、店舗運営部のSVとして、直営店12店舗のうち4店舗のマネジメント業務を担当しています(2024年5月現在)。
具体的には、
・店舗の管理運営業務 全般
・店舗スタッフの勤怠管理、教育
・店舗の売上管理
・店舗巡回
などの業務が中心で、「店舗が毎日スムーズに営業できるようにすること」が私の役割です。

一日の働き方は日によって異なりますが、
・午前:本社で担当店舗の売上や商品動向などを確認する
・午後:店舗巡回~各店舗のスタッフとコミュニケーションをとる
というのが主な流れです。

 店舗巡回には様々な目的があります。例えば、販売計画の説明や共有、新商品や季節商品の配置、販促POPやプライスの確認、スタッフとの面談などが挙げられます。そして私自身も、店舗巡回を行う中で各店舗のみなさんと直接対面でコミュニケーションをとって、色々なことを学ばせてもらっています。

新札幌にあるサンピアザ内の店舗巡回へ
施設内のお店をチェックしながら歩きます
札幌千秋庵サンピアザ店の店頭
スタッフと一緒にディスプレイの確認と打合せをします
人気の商品の陳列はとくに重点的に確認します

― 千秋庵製菓に入社後、3カ月ほどでSVになりましたが、その時はどのような心境でしたか?また、最初はどのようなことを行いましたか?

小寺:本格的なマネジメント業務は初めてだったので、正直なところ不安の方が大きかったのですが…挑戦してみたい気持ちもあって…不安と期待が入り混じった思いでしたね。今は、上司や先輩たちにサポートしてもらいながら、何とかやれているのかな…という感じです。

 そして、SVになって最初に取り組んだのは「直営店舗の運営に必要な実務を学ぶこと」でした。私は千秋庵製菓に入社して以降、店舗運営に関してはノースマン大丸札幌店の経験しかなく、ノースマン以外の商品知識やその他の直営店舗に関することを知らない状態でした。そのため、まずは直営店舗各店での実務経験を通して、商品知識やレジ打ちなどの基本業務を習得しました。研修中は、商品構成と業務内容の違いに戸惑いがありましたが、SVという責任ある役割を全うしたいという強い気持ちで、毎日必死に直営店舗の業務を覚えていきました。

SVの仕事に対しての想い

― 小寺さんが、SVの仕事をしていて「楽しい」と感じるのはどのような時ですか?

小寺:私がこの仕事をしていて楽しいと感じるのは「店舗スタッフの皆さんがイキイキと仕事をしている姿を見た時」ですね。

 例えば、店舗スタッフのみなさんが、山親爺の新パッケージをアピールするために、お客様に一生懸命お声がけをしている姿を見ると、とても嬉しくなります。そして、店舗スタッフの頑張りがひとつひとつ実績として表れてくると、みんなで頑張ってきたことの効果を実感できますし、結果として私自身のやりがいにも繋がります。

店舗巡回でお店にいる時は積極的にお客様とコミュニケーションをとります

 また、SVという役割以前に、私個人としては「お客様と会話をしている時」がとても楽しく、ワクワクしますね。

 先日、山親爺がパッケージデザインをリニューアルをしたこととテレビCMが復活したことを記念して、「テレビCMのぬりえを塗って、山親爺をもらおう!!」という企画を行いました。そしてこの企画をきっかけとして、各店舗でお客様とスタッフのコミュニケーションがとても増えました。例えば、ご年配の男性のお客様が「ぬりえ」を持ってご来店され、「山親爺のファンなんです!!」と言っていただけたことがありました。ぬりえ企画を実施している期間は、このような出来事がとても多く、本当に嬉しかったですね。私としては、お客様とのコミュニケーションが増えるような企画は今後もどんどん実施していきたいと思っています!!
 また、テレビCMを通じて、お子さまや若い世代の方たちにも札幌千秋庵のお菓子を知っていただくきっかけになれば嬉しいですね。

応募いただい「ぬりえ」作品より ※ぬりえ企画は既に終了しています(2024年5月現在)

 SVになった現在は、ノースマン大丸札幌店で勤務していた時と比べると、私自身が店頭で接客をする機会は減ってしまいました。しかしながら、店舗巡回でお店に滞在している時は、自ら積極的にお客様とコミュニケーションをとっています。繰り返しになりますが、お客様と会話(接客)をしている時は本当に楽しいですし、その中で商品のご提案などをさせていただき、さらに喜んでいただけた時は「この仕事をしていて良かったな」と感じることができますね。

― SVとして、大切にしていることはありますか?

小寺:私は「店舗スタッフとのコミュニケーション」を最も大切にしています。
店舗を円滑に運営していくためには、店舗のスタッフ同士、そして店舗スタッフとSVのコミュニケーションが良好であることが必須です。
店舗に関わる人間同士の関係性がギクシャクしていると、その空気感が店舗全体の雰囲気に影響を与えて、そのままお客様にも伝わってしまいます。だからこそ私は、できるだけじっくり時間をかけて、店舗の空気をより良く盛り上げていくことで、お客様にとってもスタッフにとってもよい環境(お店)をつくっていきたいと考えています。

札幌千秋庵サンピアザ店のスタッフとともに

 このような考えのもと、私は、スタッフとのコミュニケーションの取り方として、「スタッフ一人ひとりと直接対面でお話をすること」を重視しています。もちろん、緊急を要するときや伝える内容によっては電話やメールなどを使うこともありますが、「伝えたいことを正しく伝えること」と「双方の理解度を高めること」を確実に実践するためには、対面で相手の顔を見て会話をすることが最も効果的だと思っています。
また、これと同時に相談しやすい雰囲気をつくることも意識しています。そのため現在は、スタッフ全員の話に耳を傾けるために、担当店舗への巡回頻度をできるだけ増やしています。例えば、落ち込んだり、何か悩みを抱えているようなスタッフがいたら、その空気を察して「何か困ったことはありませんか?」と声をかけます。そして、スタッフとの会話の中で、スタッフ個人が抱えている悩みの原因がハッキリしている場合は、その原因を深堀りして対策を講じるように働きかけます。こうすることで、ほんの少しでもスタッフの心を軽くすることができればいいなと思っています。仕事のことはもちろんですが、仕事以外のプライベートなことでも気軽に相談してもらえると嬉しいですね。

スタッフとはできるだけ直接お話します

― SVの仕事で、大変だと感じることはありますか?

小寺:そうですね…初めて経験することばかりなので「わからないこと」が多くて、その結果、大変だと感じることばかりですね…。そして、店舗運営に関するすべてのことに責任と緊張を感じて過ごしています…。

しかしながら、私は「わからないことを、わからないままにしない」ということをモットーにしていますので、疑問が生じた時は、その疑問を解消するために即行動をします。疑問を解消するための具体的な行動は、自分で調べたり、先輩に相談したりと様々ですが、1つずつでも疑問を解消していくことを心がけています

私は仕事でもプライベートでも、あまり色んなことを抱え込みたくないタイプでして…モヤモヤとした気分を引きずるのは絶対にイヤなんです(笑)

― SVという仕事に対しての小寺さんの想いが伝わってきますね。そんな責任のある仕事をしていく中で、気持ちをリフレッシュする方法などはありますか?

小寺: 実は…15年ほど前から韓国文化にハマっています(笑)
最初のきっかけは「韓国コスメ」にハマったことだったのですが…以前は、欲しいコスメやグッズがあると1泊2日で韓国に行って、お買い物をしていました。連休を利用してフットワーク軽く出かけていましたね…(笑)。そこから徐々に韓国の言葉に興味をもつようになり、今ではハングル文字を見たり聞いたりすることが心地よく、私の癒しになっています。

 今は仕事の都合もあって、以前のような頻度では韓国に行けませんが…韓国のモノに囲まれて暮らすことが最高に楽しいですし、日々のモチベーションアップにつながっています!

「私の推しキャラ!」と紹介してくれた韓国で人気のキャラクター

これからのこと

― SVとして、これから取り組みたいことを教えてください

小寺:「お客様にとって、もっともっとお買い物をしやすい売場をつくること」「活気のある売場づくり」に注力していきたいと思っています。
SVとして店舗スタッフとのコミュニケーションを大切にしていることは先ほどお話をしましたが、そのうえでさらに、「今以上に現場を見ること」「今以上にスピード感を持つこと」の2つを意識して取り組みたいと思っています。

 実は店舗運営においては、一瞬の判断で状況が変わることが多々あります。そのため私は、常にベストな状態の店舗をつくるために、今以上に現場(店舗)を見ることで商品の過不足がないかどうかと売場のレイアウトに問題がないかどうかを確認しています。そして、季節や天候、移り変わりが激しい市場動向に対応していくため、スピーディーに判断することをすることを心がけています
これらはすべて店舗運営に関する基本的な要素ですが、これらを欠かさず徹底することで、せっかく札幌千秋庵の店舗に足を運んでくださったお客様の期待を裏切らないように全力を尽くしたいと思っています。

― 今後、挑戦したいことはありますか?

小寺:新店舗のオープンに計画段階から携わったり、新商品の企画・開発にも挑戦したいと思っています。
そして、お店にご来店いただいたお客様の期待値を上回るような美味しいお菓子と、居心地の良い空間を提供していきたいですね。
私が提案した企画が実際に商品化され、お客様に喜んでいただけたら嬉しいですね。

|編集後記|
販売スタッフからすぐにリーダーとなり、わずか3カ月ほどでSVになった小寺さん。大きなプレッシャーを抱えながら、着々とステップアップしていく姿はとても輝いています。言葉の端々に、責任感と芯の強さ、人の成長を喜ぶ温かさを感じました。チームワークを何よりも大切にする姿勢で、これからも札幌千秋庵の店舗とスタッフを盛り上げてほしいと思います。小寺さんが提案する新しいお菓子も楽しみにしています!

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