見出し画像

巨大ウイルスは細菌の祖先説あるけど

いつも読んでいただき
ありがとうございます。
さおりんです。


ウイルスと生物はどちらが先だった
のか考えてみたことはありますか。


ウイルスは細胞の中で増殖していく
仕組みがあるので
ウイルスは細胞がないと
増殖できないから生物が先かな
とわたしは考えました。


しかし、巨大ウイルスの研究が
進んでいくうちに
ウイルスが先だったというシナリオ
も可能性が出てきています。


というのも、2006年に
「細菌やアーキアの祖先は
巨大ウイルスの祖先だったかも?」
とNIH(アメリカ国立衛生研究所)
の研究グループが
巨大ウイルスのゲノム
(DNAの塩基配列)を解析して
進化の過程を示すとともに
生物の進化について大胆な仮説を
立てて発表したのです。


具体的に解説すると
自分で複製できるDNAのかけらと
それを包み込む脂質の二重の幕と
それを保護するカプシドという形の
ものがまずできて、それを用いて
この膜がやがて「細胞膜」
カプシドが「細胞壁」となり
地球最初の細胞となる原核生物が
誕生したという考え方です。


ウイルスが先という説で有力な証拠
はウイルスの方が構造が単純だから
ということです。


最新の研究では「DNAレプリコン」
と呼ばれる自己複製する最小単位の
プラスミド(環状の小さなDNAなど)
が想定されていて
これがタンパク質の殻をまとえば
ウイルスができちゃうんです。


レプリコンは、ウイルスよりも
シンプルな構造を想定された
DNAもしくはRNAのことです。


タンパク質は細胞内のリボソーム
じゃないとつくれないので
細胞以前にウイルスがいるはずない
という説が圧倒的でした。


しかし、地質の中で鉱物のイオンが
働いてタンパク質ができるかも!
などいろんな考えの延長線上で
巨大ウイルスをとらえると
従来の常識がひっくり返る可能性
すら出てきます。


っていうことは、
そもそも生物って何?
どこから生物なの?という根本を
考え直す必要がありますよね。


巨大ウイルスを踏まえた
「ウイルスが先」説では
すべての生物と巨大ウイルスの祖先
をDNAレプリコン(巨大ウイルスの
原型)としています。





その最大の根拠がDNAを複製する
ための遺伝子の特徴にあります。


巨大ウイルスが持っている
DNAポリメラーゼ、プライマーゼ
といった酵素、DNAポリメラーゼ
をDNAに繋ぎとめておくための
タンパク質などの分子系統を調べる
と3ドメインの生物であるアーキア
や真核生物の系列とも、細菌の系統
とも異なることがわかってきました。


つまり、細胞性生物の誕生以前には
さまざまな系統の
DNA複製システムが存在した
のだろう。


そこでまず、シンプルなウイルス
(DNAレプリコン)が登場したという
こともいえそうです。
あるものはアーキアに
あるものは細菌に
あるものは巨大ウイルスに
進化していったと
考えられることが可能です。


アーキアも細菌も巨大ウイルスも
このDNAレプリコンから進化した
とするとDNAを包み込んでいる膜
を進化させた時点で、お互いの融合
や分裂は当然のように起こったと
考えられます。


脂質二重膜でできている袋同士は
くっつくと融合して大きな袋に
なったり逆に大きな袋は分裂したり
する特徴があるからです。


そうした膜をもつDNAレプリコン
同士が融合したり分裂をしたりを
繰り返すうちに、あるものは自立性
を高めて細胞性生物へと進化し
あるものは細胞性生物への依存性を
高めていったというシナリオが
考えられるのです。


ここでの注目は
「DNAレプリコン」という基本
ユニットです。


巨大ウイルスの原型ある
「DNAレプリコン」を
”生物の基本単位”と見なせるかも
しれないからです。


今のところ、生物の基本単位は
細胞です。
細胞一つひとつは生きており
細胞でできているものが「生物」
という定義です。


「DNAレプリコン」は明らかに
核酸の一種だから「物質」です。
でもウイルス的な特徴そのものを
「生きている」と見なすことも
可能です。


ここまで読んでいただき
ありがとうございました。
さおりんでした。

ここから先は、
アフィリエイトプログラムを利用して
商品のプロモーションをしております。

今回の引用元は
東京理科大学教授
武村政春さんの著書
「ヒトがいまあるのは
ウイルスのおかげ!」です。
こちらを一部要約させて
いただいております。
ぜひ、お手に取って
読んでみてくださいね。

ヒトがいまあるのはウイルスのおかげ! 役に立つウイルス・かわいいウイルス・創造主のウイルス [ 武村政春 ]
価格:1650円(税込、送料無料) (2022/10/15時点)


楽天で購入



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?