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仕事によって出てくるカスを書き続ける

明治から昭和にかけて大学教授として活躍する傍ら、倹約生活と株式と土地山林への投資によって、莫大な富を築いた本多静六という人がいます。

有名な著書に『私の財産告白』という一冊があり、現代の会社員にとっても再現性の高い成功哲学が書かれています。

本書のなかで本多静六は、四分の一天引き貯金法や鉄道事業や土地山林への堅実な優良株投資によって、大金持ちになっていく変遷を隠すことなく語ってくれます。

そこで描かれているのは「秒速で1億円を稼ぐ方法」とか「絶対に儲かるチャート分析入門」の様なマネー本とは異なった、極めて現実的な財産の増やし方です。

そのなかで本多静六が強くこだわっているのは、人生において幸福になる最も良い方法は「職業の道楽化」だという考え方です。

これは要するに、仕事を楽しいと思うことができ、仕事こそが道楽だと思える生活をすることが最も幸せなことであり、それこそが結果的に裕福になることにも繋がっていくという考えです。

また、莫大な富を築いた本多静六ですが、彼はお金のことを「労働の粕(カス)」と呼んでいました。

お金はあくまでも大好きな仕事に取り組んでいく過程で発生してしまう「カス」だと捉えているのです。これは、お金を目的にしては幸せになれないということでもあります。

この話を思い出すことで、僕自身も仕事を続けていくうえで非常に気持ちが楽になる感覚を覚えました。

仕事を続けていると、ストレスも発生すれば疲れも蓄積されていきます。プレッシャーに押し潰されそうになったり、人間関係のトラブルにだって巻き込まれかねません。

しかし、そんな仕事を毎日必死で続けていくことで、お金というカスが発生し、そのカスは倹約して貯蓄することで着実に積み上げられていく。これは非常に有り難いことだと思えます。

また、僕はこうして毎日noteを投稿しており、少なからず読んでくれている人たちが存在します。投稿している内容には、仕事からインスピレーションを得て書いたものもたくさんあります。

ここでも「労働の粕(カス)」を溜めていっていることに気づいたのです。

そう考えてみると、日々の苦役の様に思えてしまう労働も、富の源泉であり、アイディアの源泉でもある、貴重な機会だと思えるようになってきます。

何か辛いことが起こっても、とんでもないトラブルが発生しても、それらは全てインスピレーションで変換してnoteに書き溜め、その一方で月々の給料もしっかりと得るようにする。

こうして暮らしていくことで、ようやく「職業の道楽化」が果たされるようになるかもしれません。職場は富の源泉であり、ネタの宝庫となり得るのです。

これからも、仕事によって出てくるカスを書き続ける所存です。よろしくお願いします。

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