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お金について|金はシンプルな社会貢献

ここ最近になって退職をすることになった若い社員が「お金を稼ぎたいとかそういうのはいいんで」と言って、退職する理由を説明していたことがあり、少し違和感を感じました。

僕が勤めている会社はそこまで稼げている企業ではありませんが、まだ若い会社ではあるので、これからの急成長を目指しているという点では「これから稼ぐぞ」といった風潮があるのは確かです。

そういった風潮に対して「お金を稼ぐよりもワークライフバランスを大切にしながら社会貢献を続けていきたい」といったような考え方があるようで、それでいて退職することを決めたようです。

しかし、必死で稼ごうと思って働いている社員達を前に「お金を稼ぎたいとかそういうのはいいんで」というのは、少し相性の悪い発言です。

人が働く理由はもちろん様々ですが、基本的に労働にはお金が介在して経済が回ります。

「生きていくために必要だから」という理由でお金を捉えている人も多いと思いますが、お金の存在意義はそんなにシンプルな問題ではなく、根源的に考えると、お金が存在することで人々の間に「交換」つまりコミュニケーションが生まれるようになることが大切なポイントです。

お金を欲望の塊のように嫌悪することによって、世の中からお金を排したとしたら、そもそも世の中から「商品」が存在しなくなり、人々の間で「交換」もなくなります。

お金が存在することで、人々は労働に向かうこととなり、そして商品が生まれて、私たちはコミュニケーションを取るようになります。

だから「お金を稼ぎたい」とシンプルな思いを持って必死に働くことで、世の中に価値ある「商品」を生み出し、人と人の間に「交換」およびコミュニケーションをもたらすことが、極めて健全に社会に影響を与えていることを意味するのです。

世間的には「愛と平和の伝道師」の様なイメージを与えている、ジョン・レノンでさえも、ビートルズの『Money』という曲で、声を荒げながらお金に対するシンプルな考え方を高らかに歌い上げています。

The best things in life are free
But you can tell me 'bout the birds and bees.
Now gimme money THAT'S WHAT I WANT
That's what I want THAT'S WHAT I WANT
That's what I want, ye-ye-yeh,
That's what I want.

人生で最高のものはタダ(free)だって?
そんなものは鳥か蜂にでもくれてやれ
おれが欲しいのは金

Your lovin' give me a thrill
But your lovin' don't pay my bill.
Now gimme money THAT'S WHAT I WANT
That's what I want THAT'S WHAT I WANT
That's what I want, ye-ye-yeh,
That's what I want.

おまえの愛は刺激的だけど
その愛じゃおれの請求書は支払えない
さあ金をくれ

Well,now gimme money,
A whole lotta money,
Wow yea, I wanna be free.

さあ金をくれ
うなるほどの金を
おれは自由(free)になりたいんだ

Money (That's What I Want)『With the Beatles』

そんなジョン・レノンは若いうちからスターとなり、世界中から莫大な富を稼ぎ続けました。現にそれでいて多大な影響を社会に与えています。

お金を忌避するメッセージを発して、社会的に善人なイメージを出そうとすると、人によっては却ってイメージダウンになります。

シンプルに「金を稼ごう」と考えて働くことは、いたって健全で人間らしい行いなわけです。

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