日越外交関係樹立50周年!乗り越えてきたギャップ!?について
今回は、昨年9月に外交関係樹立50年を迎えた日本とベトナムについて考えてみました!
考えると言っても、難しいテーマではなく、私が考えるベトナムのここが良い(好き)と思うところと日本人はベトナムのここが嫌い?と思うところを考えてみました。
これを読まれた日本人の方々、ベトナム人の方々が「それは違うよー」という点があれば、きっとそれが“ギャップ”であり、この50年間、その“ギャップ”を政治や経済、文化やスポーツを通じ乗り越え、友好関係を築いてきたのでしょう。
それでは、さっそく、私が考える
「ベトナムのここが良い(好き)と思うところ」ランキング
1.ベトナム人の笑顔
日本人の方々がベトナムに来られ、驚くのは・・
「笑顔」が多い、ではないでしょうか?
若者、お年寄り、男性も女性も多くの人が「笑顔」に満ち溢れています。
ベトナム語で“シンチャオ(Xin chào)!”と言ってもらえれば、更に満開の「笑顔」を返してくれるはずです。
ベトナムの中でも、特に南部地域は、フレンドリーなベトナム人が多いです。
ただ、中部地域は少し「笑顔」が少ないかもしれません、生活環境が大変厳しい地域(洪水や猛暑、山に囲まれた地域)というのも影響にあるのかもしれません、しかし、ビジネスでの成功者を多数輩出している地域です。
2.活発な街の雰囲気
日本人の方々がベトナムに来られ、驚くのは・・
平日の昼間なのにたくさんのベトナム人が街を行きかい、多くのバイクが走行している。
すごくエネルギッシュで元気な国だ!と思われるでしょう。
一方で、みんな「仕事」してないの?と疑問も持たれるのではないでしょうか?
そこは色々な要素が複合的に絡み合った結果だと思いますが・・・
● 就業前人口が多い・・
●カフェなどでおしゃれに日中を過ごす・・
● 朝早くから仕事をし、昼の休憩時間を長くとる・・
3.人懐っこい性格と高いコミュニケーション能力・言語力
初めて出会った人にでもよく笑顔で
”貴方はどこから来ましたか?”又は”ジャパン、寿司、本田、スズキ、味の素”などの関係ない言葉を口に出します。全く知らない人でも、平気で前から知っているかのように・・・。
しかしこれは、日本人の事を“ナンバーワン”と言いたい気持ちの表れで、頭に浮かぶ言葉を並べているのです。また、余談ですが、
非英語圏の英語力ランキングでベトナムは58位(EF EPI英語能力指数より引用)と高く、英語でのコミュニケーションもOKです!
因みに非英語圏英語力ランキング1位はオランダ、2位がシンガポール、日本は87位のようです。
4.運動やスポーツ観戦を通じ人間関係を構築
ベトナム人中年女性(50代?)は、早朝や夕方、(よく)公園や空きスペースでグループをつくり、音楽を聴きながら、ダンススポーツをしています。一人では恥ずかしいですが、団体であれば全く気にならないようです。
また、ベトナム人男性の多くはサッカーが大好きです。サッカーの試合の日は、仕事が早く上がれる人は、コーヒー屋か居酒屋などで飲み物を飲みながらサッカーを見ます。一人でもコーヒー屋へ行き、同じサッカー好きな仲間と一緒に座って観戦します。推しのサッカーチームが勝った日は、年齢も性別も問わず多くの人がベトナムの国旗を持ち、バイクのクラクションを鳴らし、街中を走り回りながら喜びを分かち合います。そんなフレンドリーな民族性も大変魅力です!
因みに・・・交通安全のため、警察官の姿も見受けられますが、事故などなければ、殆ど無視します(笑)。
5.ベトナム人は両親を大切にし、年長者を尊敬する文化
ベトナムでは、三世代が同居するスタイルが今でも多いです。もちろん、経済力の問題もありますので同居をされない方もいますが。
ただ、経済力がない場合でも、両親の面倒をみるために、共働きをし、メインの仕事以外にアルバイトをする人も多くいます。一方で、家族を犠牲にしてまでは働かないという習性もあり、実はワークバランスをとるのが非常に上手な民族かもしれません。
また、生活困窮者や年長者を大切にする習慣もあります。年配の方に対して尊敬の念を抱き、挨拶のマナーが厳しいということもあります。日本とは異なり、ベトナムには「介護」という概念があまりありません、ベトナムでは、家族が年老いた親を世話することが非常に多いです。
さらに、おやつ販売をする年配者、宝くじを販売する年配者をみると、気持ちよく購入する文化もあります。そして、バスなどで年配者が乗り込んできた際には「座って下さい!」という会話もよく耳にします。
高齢化が進む国にとっては非常に参考になる文化のような気がします。
6.ベトナムは女性を大事にする社会
ベトナムでは、女性の日が年2回あります。”母の日”も勿論別の日にあります。
”国際女性デー”は3月8日、”女性の日”は10月20日です。
2つの女性の日のどちらも男性が妻、恋人、母親など身近な女性にちょっとしたプレゼントをあげて、日ごろの感謝の気持ちを表す日となっています。
また、ベトナムでは、女性経営者が多いです。また、マネージャーとして活躍している女性も非常に多いです。女性が活躍する場も多く、本当にステキな環境だと思います。
7.ベトナム料理はヘルシーでおいしい、そして、安い
南ベトナムに来て、ベトナム料理を試してみませんか?
南ベトナムの有名食べ物は“巻く物”です。ライスペーパーや野菜などで巻いて、フィッシュソース(ヌクマム)を付けて、食べる。麺類も有名で、最高です!
その他、フォー、バインミー、揚げ春巻き、ベトナムのお好み焼きなど沢山あります。
南ベトナム、とりわけ、ホーチミン市には美味しいお店がたくさんあります、ヘルシーそして安い!
それでは、次に、私が考える
「日本人はベトナムのここが嫌いではないだろうか」ランキング
1.時間にルーズ
世界を見渡しても、様々な国の時間概念はあると思います。ベトナムもそうであり、所謂“ベトナム時間”というものがあります。日本と違い、ベトナム人は、約束時間の5分、10分位遅れるのは遅刻では無いと考える人がよくいます。又、打合せのアポイント時間を勝手に変更する人もいます。
ビジネスにおいては良くない事ですね。ただ、交通渋滞も遅刻をしてしまう理由かもしれません。
交通渋滞を加味した行動“時間厳守”をベトナムでもぜひぜひ浸透させていきたいです。
2.マナーが良くない
ベトナム人は公共の場所で、大きな声で笑ったり、しゃべりしたりします。
しかし、中国人の喋りに比べたら、まだ声が小さいでしょうか?(笑)
又、歩いている人を押しのけて歩く人も少なくないです。そして、よくゴミのポイ捨てする方も多くいます。マナーの質をもっともっと上げていきたいものです。
因みに・・・
ベトナム人から見ると、日本人の喋り声は、ないしょ話しでもするかのようなに声が小さいと感じています(笑)。
3.ベトナム人はなかなか謝らない?
ベトナム人は、仕事先や日常生活においてミスや失敗をしてもなかなか謝りません。それはなぜでしょう。ベトナム人にとって謝るのというのは、責任をとる、自分のミスを認める事になる、と考えているからです。よって、100%自分の責任・ミスでない限り、謝りません。
例えば、遅刻します。遅刻の原因が交通手段によるものであった場合、申し訳ないという気持ちでなく、同情して欲しいという気持ちが先行し、笑いごまかします。この笑う顔の表情は、素敵な笑顔ではありません。笑うなんて、と思うかもしれませんが、これは、同情をさそっているサインで、「許して」欲しいという事です。
なぜそいう反応になるのかというと、ベトナムでは時間はあまり重要視されず、人々との関係性を優先し相手を気遣います。これは、時間に関する文化的な価値観の違いであり、時間に厳格な日本人からみると驚かれることも少なくありません。
↓↓ここからは、少し私のお客様のおはなし・・・です。
今回は、ベトナムで、長年、鋳物業界携わり、2016年に独立したT社長の会社D社をご紹介します!
現在D社の主力製品は、モーターカバー、バルブ、ポンプ、機械のスペアパーツなどの鋳鉄製品です。
D社は、ベトナムの工業団地に本社、工場を構え、現在は50名程の社員を抱えています。
D社に社名の由来は、T社長の二人のご子息の名前からとっているそうです。
2019年には、加工製品の拡大のため3つ目工場もつくりました。資本力と技術力不足というビハインドもありましたが、やり遂げるという情熱を掲げ、T社長中心に工場を軌道に乗せていきました。また、T社長は工場単位で会社を設立している為、立上げ時のD社、第二工場設立時にD2社、第三工場立ち上げ時にD3社を設立しています。因みにD3社は複数人資本で設立しています。
現在のメイン工場は、D2社が保有している第二工場です。
D2社は主に鋳物・機械加工品の製造工場となります。
D2社が行う、砂で金型を製造する手法は、ベトナムでは国営企業を除くとほとんどありません。しかも工場の面積は1ヘクタールあります。
本工場の鋳物製品は、主に鋳鉄と球状鋳鉄の2種類が中心です。受注先は国外が約60%、国内が約40%です。国外は、日本、アメリカ、韓国、台湾、オーストラリアが中心になっています。
ベトナムの鋳物工場は、主にハイフォン、ハノイ、ヴィンフック、ドンナイ、タイグエン、ナムディン、ホーチミン市、フンイエン、ハイズオンの9つの省に集中しています。これら 9 つの省だけで、国の鋳物生産量の約 90% を占めています。
鋳造材料に関しては、ベトナム企業はFC(150~300)、FCD(400~600)、SC、SUS、Hi-Mn、Cr鋳鉄など、ほとんどの種類の材料を鋳造することができます。特にCr鋳鉄は日本ではもう生産されていませんが、ベトナムでは非常に人気があります。
製錬には中周波電気炉または高周波電気炉を使用します。日系直接投資企業は、日本製の電気炉(北芝電機、富士電機など)を使用することが多いですが、ベトナム企業の多くは中国製の電気炉を使用しています。最近では台湾発の電気炉を導入するベトナム企業も増えてきています。日本の電炉の使用への投資は多くのベトナム企業の夢でもありますが、価格の問題により現状ではまだ実現していません。
今より前に、頻繁に発生していた停電もほとんどなくなり、電気炉は安定して稼働しています。
現在の経済不況の状況下、多くの企業が多くの困難に直面しています。
同様に、鋳造業界の企業も、受注の減少や原材料価格の高騰などにより困難に直面しています。
ベトナムの鋳造企業への調査結果では、多くの企業が依然として困難に直面しており、生産を縮小しなければならない企業がある一方で、生産活動を維持できる企業もいます。これらの企業は多様な製品範囲と顧客基盤を持ち、安定した受注ができているようです。さらに、新製品を開発し、新しい市場からのさらなるチャンスを誘引している企業も数多くあります。
したがって、現在の困難な時期は、企業にとって革新と改善を図り、新たな潜在市場を開拓する機会でもあると言えます。製造業においては、いつの時代も品質は最優先である事を求めます。したがって、自己学習し、機会を捉え、品質への取り組みを維持できる企業は成長し、成功し続けるでしょう。
D社もそんな会社の1社です。
ぜひ皆さんもそんなベトナムへ一度、遊びにきて下さい!!
それではまた。
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