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レース文化に新しい風を吹かせる LILY LACE INTERNATIONAL

皆さんの身近にあるレース製品がどこで作られているか知っていますか?実は着物や織物で有名な京都・西陣を拠点に、レースを製造販売している  LILY LACE INTERNATIONAL という企業があります。長年培った技術を活かして、日々発展を遂げながらレース開発に挑んでいる企業です。環境に配慮した取り組みも行っており、レース文化を進化させる存在です。sampai は常に変化を追い求め、レース文化の先頭を走る LILY LACE INTERNATIONAL から産廃素材を貰っています。この記事を通じてレースについて新しい発見をしてみてください。


西陣を創る企業が集まる西陣サロンでの出会い

sampai を立ち上げる以前、京都・西陣の未来を考える、西陣事業者の集まり「西陣サロン」に sampai 代表宮武が参加したことが LILY LACE INTERNATIONAL 西村政起社長との出会いです。LILY LACE INTERNATIONAL でレースが産廃素材として出ることを知ったのは2021年2月。西陣サロンで「サロン参加企業のいらないものを集めてみよう」という企画があった時に西村さんが使わなくなったサンプルのレースを持ってきていたことがきっかけです。西村社長から、サンプルレースやレースを活用したアップサイクルの話を聞き、LILY LACE INTERNATIONAL の取り組みに興味を持ちました。

お互いの活動を知ったことがきっかけとなり、実際にLILY LACE INTERNATIONALで出る産廃素材をsampaiで利用したいという話に。、そこから製作がスタートしました。

LILY LACE INTERNATIONAL のアップサイクル活動は本当の意味での「使い続ける、使い切る」きっかけになる取り組みです。消費行動を見直すきっかけを生み出したいという sampai の想いと通づるものがあり、尊敬しているプロジェクトのひとつです。2月には LILY LACE INTERNATIONAL レースの博物館企画が予定されていて、sampai メンバー一同楽しみにしています。

LILY LACE(リリーレース)ってどんな会社?

「レースといえば LILY LACE」をモットーに、国内外問わずレースを製造販売しているLILY LACE INTERNATIONAL 。全国に100社を超える職人や工場との協力体制のもと、人や文化の趣味趣向に合ったレースを日々開発しています。

1966年に西陣で創業したLILY LACE INTERNATIONAL 。約30年前先代の社長は社内に「変化」という標語を掲げ、常に変化を求めオリジナリティを追い求めました。現、西村社長はこの「変化」という標語に「変化 ing」  と書き加え、常に走り続け、変化し続けることを新たな目標に掲げています。「変化 ing」 は海外の取引先との関係の中で、文化・考えかたの違いや「他とは違うもの」を追い求める精神から影響を受け、LILY LACEらしいレース製品を開発したいという強い思いがこもっています。

なぜ京都が拠点でレースを制作しているのか疑問を持った方もいるでしょう。レース産業は大正初期に京都・西陣にやって来ました。機織りの産業が盛んであった西陣の地域なら海外製のレース編み機が使えるのではないかと大阪の商人が考え、レース編み機を持ち込んだことが最初のきっかけです。戦後、衣服が必要とされ「和装」に代わって「洋服」が台頭した頃、レース文化は発展していきました。

50年以上の歴史を持つ LILY LACE INTERNATIONAL は、レース文化を守りながら常に「 変化 」を追い求める企業です。 sampai にとって「 変化 」という言葉は一つの目標でもあります。sampai は産廃素材をハンドメイドアクセサリーに変化させ、新しい価値を見い出し、より多くの人が伝統産業・地域企業に関わる機会を届けることを目標にしています。日々進化を遂げる LILY LACE INTERNATIONAL からもらう素材を活かして、sampai も産廃素材に新たな変化を与え続けていきます。

花柄レースの「花」の部分を立体的に利用したピアス・イヤリング

こんなレースもあるの?約30種類以上の多様な国産レース

自動車のシートカバーやテーブルクロス、カーテン、女性下着など身近な存在である「レース」。しかし、経済のグローバル化などで2020年の販売金額はピークの1995年から5分の1まで落ち込んでいます。国外から安いレース生地が日本に入ってくることにより、国内のレース生地の販売数が低下しています。この厳しい状況下の反面、近年再びレース生地に注目が集まっています。コロナ渦の中でレース生地のマスクや女性下着の需要が高まったこと、レースを取り入れたファッションの流行など、女性のみならず性別、年齢問わずレース生地に関心を抱く人が増えています。実際に京都でも、着物レンタルの際にレースのつけ袖や半襟、帯上げを身につける方をよく見かけるようになりました。

レース1つとっても、模様や加工方法が異なり多くの種類があります。LILY LACE INTERNATIONALでは大きく分けて約33種類の加工方法を持ち、絹糸で作るシルクレースが主軸です。下着や靴下に利用されるストレッチレースなどの、機能性重視で体にフィットし動きやすいレースもあります。また、リサイクル糸を使用するリサイクルレースなど、顧客の要望に応じてさまざまなレース生地の新規開発を行っているそう。

約33種類の加工技術を持つ LILY LACE INTERNATIONAL では、顧客の要望に沿うものをすぐに提供できるように、約3,000種類ほどのサンプルを常備しています。sampai がもらう産廃素材は、レースのサンプルを制作する際に出る切れ端や、生産が終了したレース生地です。様々な種類のレースを製造しているため、色、模様や素材が異なるレースを産廃素材として貰っています。LILY LACE INTERNATIONAL によって丁寧に製作されたレースをもらい、sampai がアクセサリーへと形を変化させています。

つくる責任、使う責任と向き合って、LILY LACEが取り組むアップサイクル

アップサイクルとは、廃棄物の素材をそのまま活かして、より良い別の製品に作り変えることです。捨てられるはずだったものに新しい価値を持たせて、ひとつの素材をより長く使い続けることを可能にします。最近はサスティナブルなものづくりの考え方から、ファッション分野で特に注目されています。

LILY LACE INTERNATIONALでは、環境に配慮した独自のアップサイクル活動をしています。

LILY LACE INTERNATIONALでは自社のレース生地を使って製作されたアパレルを購入した消費者をターゲットに、レース製品の染め直し「黒にアップサイクル」を実施しています。一度購入した商品を黒に染め直すことで、新しい一着を生み出す取り組みです。レース生地の廃棄を最小限に留め、商品を「染め直し」という方法で新たに生まれ変わらせ、お客様に長く着てもらうことを推奨し環境配慮に取り組んでいます。

引用:LILY LACE公式HPより

また、生産が終了したレース生地を細かく切り、糸を紡ぐ、レースのリサイクル糸の製造に取り組んでいます。レースの製造業者として先進的な取り組みで、自社で廃棄するレースを減らしたいという思いから取り組んでいるそう。廃棄を減らし環境に優しいリサイクル糸から新たに製品をつくることで、レース生地の新たな可能性を創造しています。

LILY LACE INTERNATIONALは、アップサイクル活動を通じて地球環境に配慮しながら、レース文化の発展に貢献している企業なのです。

発展し続けるLILY LACEの「想い」を届けるsampaiアクセサリー

変わりゆく日々に花束を(レース花×絹糸タッセル)

LILY LACEの花柄レースを、立体的な花のように仕上げました。丁寧に編まれたレースはほつれる事ないのを知っていましたか?強くしなやかな柔らかさがポイント。装飾のタッセルには、柔らかな絹糸を使用しました。変わりゆく日々の中で、自分の挑戦、趣味、仕事を頑張るあなたを応援したい。そんな思いで作成しています。繊細な花柄レースで作る可愛らしい花を身につけることで、その日の気分が高まること間違いなし。


うつろう季節を肌で感じて (特殊レース×絹糸タッセル)

LILY LACE INTERNATIONAL のレースをふんだんに使用した一点です。くるみぼたんの部分には2種のレースを使用し、タッセルの部分にはレースとフクオカ機業の絹糸を使用しています。(フクオカ機業についてはこちらから

このアクセサリーの魅力は 2 way で利用できること。くるみボタンからタッセルを取り外すことができます。( イヤリング・ピアスともに可能 )その日のコーデに合わせて、ワンポイントとしてくるみボタンだけを身につけたり、タッセルを付けて顔まわりを華やかにすることができます。







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