限界からの『頑張ったね』
こんにちわ、Sallyです。どん底を経験し心が荒んでいた時、支えてくれていた旦那も壊れました。会社でも介護をしているようで(主に上の人間が責任を放棄するので全部処理しているそうです…)我が家は闇の中~
と、思ったんですけどね。
散々泣いて、経験者に話を聞いて貰って。
旦那が壊れて。あとは這い上がるだけです。
01. 這い上がる方法を考える
多くの人から言われたのは『 ひとりで抱え込まないで 』という事でした。
吐き出すことで、楽になれる。
それだけだった筈ですが、どうやら冷静になってきたようでした。
やはり、どん底になったら吐き出すのが一番いい。
そして、ふと振り返る。今、出来ることは何なのか。
02. 足元いっぱいに広がった洗濯物だとしたら?
もしも私の介護疲労が目に見えたら。
きっと『それ』は薄汚れた洗濯物のようなものだと思う。
埋もれてしまうのは簡単だけど、自分も汚れてしまう。
散々、惚けていたのだから…やることはひとつだ。
まずは足元にあるものから避ける。
避けて、避けて、洗濯物を洗濯して干していく。
じゃあそれを一人でやるの?
違うよね、助けてって言っても、許されるんじゃないだろうか。
ふと、思ったのです。
03. 朝が来たら、足が動いていた
暗い夜が、冷たい雨が。
全てが明るい光で満たされた時、私は自然に実家へと向かっていた。
父と母が座るソファの後ろから、恐る恐る声をかけた。
「今日は忙しいかな?」
2人はふりかえり、なんだ。何をやらせる気なんだって顔してた。
けど、話さなければ始まらないし、自分も限界だった。
「あのさ、私、今、結構いっぱいいっぱいで。旦那にも迷惑かけてて。家のことが何も出来ないの。だから、手伝って欲しい。まずはさ、このクローゼットの中のモノを捨ててもらえないかな。服とかは私じゃ、どうしても…分からないから捨てられない。でも、捨てないと、掃除も進まないし、紛失したものも探せない。協力してくれないかな」
初め、父は…ほとんど母のモノじゃないか!と俺は関係ないっていう顔してましたが、母が… 昨日、一昨日とずっとゲッソリとし、下痢に苦しみ、真っ青な顔した娘を見ていたせいか、珍しく素直に…「わかった」と言ったのだ。
とりあえず旦那を送ってくるから、犬を見ててほしい。
それだけを父に告げて、私は旦那を送るために家を出た。
04. キッカケは小さなこと。
帰宅すると、犬がゴミ袋に顔を突っ込んでいた。
「おい、今は連れて帰れ。」
そういった父が、ゴミ袋を手に母を手伝っていた。
母は、私の荷物もないだろうかと言いながらガサガサと一生懸命頑張っていた。確認された物意外は母のもので、他はもう使わないようなものばかりだった。
「これ、まだ使えるよね。」
新品の軍手だった。それを見た父が…
「棄てろ!また買えばいい。しまい込んでいても仕方がないだろう」
私に視線を向けてきた母に、私は言った。
「1年使わなかったなら、もう、捨てよう。先に進もう」
小さなキッカケだったけれど、その一言が母の中にストンと落ちたようだった。
✅ 1年使ってなかったものは、捨てる
✅ ポケットの中に大切なものがないか確認して捨てる
ひとつめのルールは母に。
ふたつめのルールは父に。
両方は無理でも、ひとり1つなら、どうやら大丈夫そうだった。
私は犬を抱きかかえて家に戻った。ガサガサドンドン、凄い音がしていたけれど、信じてみることにした。自分で抱えるのではなく、頼ること。出来ることをしてもらうこと。それだけで解決できることが沢山あるのかもしれない。
05. ほぼカラになったクローゼット
「ほとんど捨てたのよ~」
母は、スッキリした顔をしていた。
「 20ℓのゴミ袋2つと、あと、プラ1袋だな」
満足そうに父は言った。
大量のプラケースは棄てないのか確認したら、一度母の部屋に入れ、ダラダラとかけられているコート類を次に整理をして、クローゼットにかけようと思うと、私に言ってきた。
もの凄い、ものすごい進化だ!
自分で提案し、整理整頓をしようとするなんて!
凄く、嬉しかった。
06. 私にもできたのよと、笑う母。
夕方になっても、母は嬉しそうだった。
今まで捨てられなかったものを捨てたのだ。
たまたま明日が燃えるゴミの日だったし、その次の日はプラゴミの日なので、ちょうどいいと思って提案したこともプラスだったようだ。
今までは棄てたモノをまた拾って来てしまう母が、スッキリした顔をして、綺麗になったでしょ。と、笑う。
私は…
「すごいじゃん、お母さん。完璧だよ!」と、褒めた。
母は、「かんぺき…!」と、復唱し嬉しそうに歩いていった。
07. 褒めることの重要性
誰だって褒められたら嬉しい。それは年齢問わず嬉しいのだ。
怒るのではなく、出来ることを自分でやってもらって褒める事で
自分でやる、面倒臭がらずにやる、明るい方向へと向かっていける。
ひとりで抱え込んだっていい事なんてない。
私は、どん底に落ちてやっと、今。
本当の意味で気づけたのかもしれない。