Sally Dragon

不思議と伝説と神秘の薬剤師、魔法、魔術、神話、民話、時代を超えて伝え残る異世界の技術、…

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不思議と伝説と神秘の薬剤師、魔法、魔術、神話、民話、時代を超えて伝え残る異世界の技術、漫ろに語ろう、皆様方に。知る者となる覚悟は宜しゅうございますか? 此処に来て、現世の出口をご覧くださいませ。

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「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

いらっしゃいませ。 歴史の片隅に息づく神秘の伝統薬をご紹介致します。 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」へ、ようこそ。 今回は、どの様なお薬が登場致しますか。 ささ、薬店内へ、どうぞ、お入りくださいませ。 「”おんやどり”という腫瘍と、”おんやどりさま”いう風土病罹患者についての考察」 今回は、歴史の中に埋もれてしまったかもしれない、 「人面瘡」と、同じ症例を持つ奇病についてのお話です。 広い海域に点在する、 小島に約160人から200人ほどの人口で、 長い年月を

    • 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

      いらっしゃいませ。 歴史の片隅に息づく神秘の伝統薬をご紹介致します。 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」へ、ようこそ。 今回は、どの様なお薬が登場致しますか。 ささ、薬店内へ、どうぞ、お入りくださいませ。 「人面瘡についての考察」 六十五年 飛騨國有一人 曰宿儺 其為人 壹體有兩面 面各相背 頂合無項 各有手足 其有膝而無膕踵 力多以輕捷 左右佩劒 四手並用弓矢 是以 不随皇命 掠略人民爲樂 於是 遣和珥臣祖難波根子武振熊而誅之 ー『日本書紀』仁徳天皇65年の条ー

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        いらっしゃいませ。 歴史の片隅に息づく神秘の伝統薬をご紹介致します。 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」へ、ようこそ。 今回は、どの様なお薬が登場致しますか。 ささ、薬店内へ、どうぞ、お入りくださいませ。 「人面瘡治療薬法」について・5 さて、いよいよ、日本編に入らせていただきます。 「山城国小椋に、ある農夫が体調を崩しし末、半年後に左足に腫物がにきたり この腫物は人の顔のごとく目と口があり、いみじき痛みを伴ひき 試しにその口に酒を入るれば酔ひしやうに赤くなり、 な

        • 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

          いらっしゃいませ。 歴史の片隅に息づく神秘の伝統薬をご紹介致します。 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」へ、ようこそ。 今回は、どの様なお薬が登場致しますか。 ささ、薬店内へ、どうぞ、お入りくださいませ。 「人面瘡治療薬法」について・4こんにちは、みなさん。 今回は、次回予告の通り、 中国での「人面瘡」に効果のある薬剤のご紹介です。 四夷、または夷狄という呼称をご存知ですか? 古代中国において四方に居住していた異民族に対する蔑称です。 異民族の支配を含め、中国大陸を

        「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

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          いらっしゃいませ。 歴史の片隅に息づく神秘の伝統薬をご紹介致します。 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」へ、ようこそ。 今回は、どの様なお薬が登場致しますか。 ささ、薬店内へ、どうぞ、お入りくださいませ。 「人面瘡治療薬法」について・3前回は、中東方面における「人面瘡」の有効投薬剤の説明をさせていただきました。 今回は、北イタリアは、ヴェネチアで発見された医療記録書をご紹介しましょう。 その資料に記されておりました症例と有効薬剤のご紹介です。 たくさんの症例と対処の

          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

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          いらっしゃいませ。 歴史の片隅に息づく神秘の伝統薬をご紹介致します。 「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」へ、ようこそ。 今回は、どの様なお薬が登場致しますか。 ささ、薬店内へ、どうぞ、お入りくださいませ。 「人面瘡治療薬法」について・2さて、前回の予告通り、 奇病中の奇病、人面瘡の施療、投薬剤について。 今回は、主に中東方面においての薬剤をご紹介させていただきます。 アラビアは、古来より医療技術の優れた地域でありました。 十字軍のお粗末極まる負傷者の治療(主に切断

          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

          「不思議な薬箱を開く時 薬種・薬剤編」

          いらっしゃいませ。 歴史の片隅に息づく神秘の伝統薬をご紹介致します、 「不思議な薬箱を開く時」へ、ようこそ。 今回は、どの様なお薬が登場致しますか。 ささ、薬店内へ、どうぞ、お入りくださいませ。 「人面瘡治療薬法」について東洋に多いとされている奇病中の奇病がございます。 日本では、古くより「人面瘡」と呼ばれておりますが、 浅井了意著『伽婢子』九巻に、 このような記述がございます。 山城国小椋に、ある農夫が体調を崩しし末に、 半年後に左足に腫物がにきたり。 この腫物は人の

          「不思議な薬箱を開く時 薬種・薬剤編」

          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

          いらっしゃいませ。 不思議な薬ばかりを取り扱っております、 "不思議な薬箱を開く時"でございます。 あら、今回は、季節的にも、手に入りやすいかも? さあ、如何なものでございましょう。 バトラキテス・蟾蜍の宝石 (bufo inaurem) さても、珍しき哉。 身近な生物なのですが、 この蟾蜍の宝石、バトラキテスに至りましては、 まさに、珍宝と言えましょう。 ヨーロッパ、極東、中国と、 この宝石の採取に挑む者たちの記録が残されております。 ええ、もちろん蟾蜍の捕獲は、

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          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

          こんにちは、みなさん。 「不思議な薬箱を開く時・薬種薬剤編」へ、ようこそ。 さて、今回も、手に入れるに困難極まりそうな、 薬種・薬剤のご紹介をさせていただきます。 イクネウモン(Ichuneumon)かくのごとく、われらの救主も、大蛇、 すなはち、埃及の河にゐるパロ、 そはすなわち悪魔を、いよいよ死に至らするまでは、 塵に属するものを身につけらるる 〔エゼキエル、第29章3-4〕 なぜならば、いかにして大蛇滅ぼし得むや?  おのづから基督が無体とせば大蛇は彼に向かひ

          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」 バロメッツ(Barometz)

          黒海沿岸、中国、モンゴル、ヨーロッパ各地の荒野に分布する植物です。 かなり希少な為、伝説とされてしまったようですね。 確かに、非常に珍しい植物ですので、 知る者ぞ知ると言えましょう。 しかし、このバロメッツを身近に見ていた原住民たちにとっては、 まさに、当たり前の大自然でした。 伝説とされ、なかなかその存在を信用されない理由の一つに、 バロメッツの、通常では考えづらい植生として、 子羊の入った実がなることでしょう。 「スキタイの羊」「ダッタン人の羊」 「リコポデウム」と

          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」 バロメッツ(Barometz)

          「不思議な薬箱を開く時・薬種・薬剤編」

          アルラウネについて マンドレイクの亜種として、 ドイツにアルラウネ(Alraune)、 アルラウン、アララウン、アルリュネケン、 エルトメンヒェン(erdmännchen「大地の小人」)があります。 この呼称は、古高ドイツ語の語彙集において、 アルルーナ(Alrûna)、 アルルーン(Alrûn)という単語が当てられています。 ホルヘ・ルイス・ボルヘスによればもとは(Alruna)で、 「ささやき」または「ざわめき」を意味した(Rune)からで、「謎を書かれたもの」

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          薬種・薬剤編「マンドラゴラについて・2」さて、みなさん。 前回の続きでございます。 採取に際し、 マンドレイクは、 地面から引き抜くことで、すさまじい悲鳴を上げます。 この凄まじくもおぞましい、苦悶の叫び声を聞きますと、 心身ともに著しい衝撃を受け、正気を失い狂気に憑り依かれます。 この性質からマンドレイクの収穫にはかなりの危険を伴います。 危険性は拭い去れませんが、 マンドレイクの採取方として知られている手法がありますので、 順を追って説明いたします。 用意するも

          「不思議な薬箱を開く時」

          「不思議な薬箱を開く時」

          こんにちは、みなさん。 さて、今回は、ちょっと趣向を変えまして。 歴史に残る薬種・薬剤料のご説明などを させていただこうかと思います。 今までにも、 「聞いたことないよ!」 「なんなの、それ!」 という、お声が聞こえてきそうな、 謎多き神秘の天然薬種・薬剤料が出てまいりました。 ファンタジー小説や、映画、オカルト業界の中でも、 なかなか、有名な薬種からです。 薬剤・薬種資料番号・1マンドレイク(Mandrake) 別名をマンドラゴラ(Mandragor

          「不思議な薬箱を開く時」

          「不思議な薬箱を開く時」

          こんにちは。 「不思議な薬箱を開く時」です。 何かと変化の後は気が落ち着かないもの。 災禍が早く過ぎて欲しいですね。 心身ともにご試合ください。 さて、今日もお薬のご紹介です。 少しでもお気に留めていただけるとうれしいです。 では、お薬箱を開けてみましょう。 「成長を早める薬」 現代においては、 昔ほどはうるさく言われなくなってはいるものの、 後継ぎ、後継者の存在は、待たれるようです。 王制、華やかなりし時代では、 もちろん、世継ぎの男子は必須。 女王が支配できる国家であ

          「不思議な薬箱を開く時」

          「不思議な薬箱を開く時」

          こんにちは。 「不思議な薬箱を開く時」です。 暑くなってきましたね。 悪い風邪まで流行っていますよ。 この現代においても、風邪の特効薬といいますのは、 まだ、開発されていないとか。 では、お薬箱を開けてみましょう。 「竜の乳薬」 昔々。 などと始めますと、 まるで、昔話のようですね。 いえいえ、これは、資料に残されております、 歴とした薬剤なのですよ。 16世紀のモロッコでは、 財力と権力を持った男たちは、 美女を集めたハーレムを造ることに、 夢中になっていました。 戦争

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          こんにちは。 「不思議な薬箱を開く時」です。 ごくごく一般的な、あたりまえのお薬をご紹介できていませんが、 実際、記録に残されているお薬ばかりです。 今回も、皆様のお役にたてるかどうか。 では、お薬箱を開けてみましょう。 「幻影を消す薬」 幻影を見る原因は、いろいろとございますね。 心と体、 どちらかが病んでいる場合や、 一時的な不調、泥酔状態、薬の副作用、 呪いや魔術などがあります。 幻影は、幻影を見る本人の心の影と言われています。 つまり、幻影を見ている人の深層心理や

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