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営業センスなんていりません!必要なのは「聴くセールス」と「伝わるコツ」

はじめまして。

このnoteは売れない営業だった自分自身にとどけたいものです。
もし、同じように成果がでずに苦しんでいる営業さんの参考になればと思い書いています。


営業にセンスなんていりません。まったくセンスゼロの人みしりのダメ営業でも、なんとかなって人生を変えられました。

失敗ばっかりで光がみえなかった昔の自分に伝えたいことを、同じように悩んでいる営業職のあなたの役に立てたら嬉しいです。

営業の成り上がりストーリーでよくある、家が貧乏で・・                                  とか、どうしても稼がなくてはいけない悲しい状況だった・・
とかではなく、まったく普通の環境で営業をはじめたので、そういうストーリーがなくてすみません。

動機は単純で稼げそうだったからです。

■稼げ大金!営業職へ!


はじめて営業職についたのは、トップセールスになると月に100万円以上も稼げるというにつうたい文句につられて選んだ大手寝具会社の訪問営業でした。

100名の同期があっという間に30名になるという猛烈な会社でしたが、研修中は気の合う数名の仲間と成功を夢見て励ましあって乗りこえました。

実際にトップセールスの給料明細を見せてもらった時は、数年後の自分を想像して震えたものです。

厳しかった現実


研修も終わり現場に配属されるとすぐ、現実の厳しさを思い知ることになります。

訪問営業の最初の関門、アポがとれないのです。
本当にまったくとれませんでした。

そもそも私はひとみしりで、知らない人の家のピンポンなんて恐ろしくて押せません。
やっとのことで覚悟を決めてピンポンを押しても、留守だとホッとしたものです。

(あまりにアポがとれないので)サボりを疑った上司が私を監視するようになり、ピンポンを押すふりだけして一日すごす日もでてきました。

新人は飛びこみ営業をしてアポイントをとり、先輩や上司に商談をしてもらうのですが、アポのとれない私がチームから追い出されるまで時間はかかりませんでした。

そんな私にまっていたのは新しい仕事でした。

■(発売前の)ゴルフ雑誌を買いに行け!


新しい仕事は部長のゴルフ雑誌を買いに行くことでした。
それも発売前のやつです。

「これはクビ宣告か?」と気づきましたが、このままクビになるわけにはいきません。

あるはずのない発売前のゴルフ雑誌を探した後は、部長の前でアポイントとりのひとりロープレをする日が続きました。

(口で)ピンポーン
自分「こんにちは!お世話になっております。」
お客様「はいどちらさん?」
自分「○○から参りました。カタログを無料でお配りしています。」
お客様「郵便受けに入れといて」
自分「・・・。」

「自分でお客様をやっているのに断られる」というミラクルにイヤになりそうでしたが、いままで断れづつけた断り文句をひとつづつクリアしていくしかありませんでした。

3日目になるとゴルフ雑誌を買いに行く仕事はなくなり、ひとりロープレも伝説の営業マンだったという部長がゴルフのパット練習をしながらお客様役をやってもらえるようになります。

カップでなく私をみてもらうようになった頃、ロープレ上ではアポイントがとれるようになりました。

その時の周りの人からは絶対に数日でやめるだろうと思われていたそうです。

現場復帰は伝説の営業マンだった部長同行という状況にめぐまれ、この経験が営業力を飛躍的にあげることになるのです。

■営業にはコツがあった


伝説の営業マンだった部長のアポインターは、とにかくしびれる毎日でした。現場に到着するまでの車中でもロープレをするので、遠くの現場や渋滞は大嫌いになりました。

商談はさすがの一言で、契約数は毎日積み上げられていきます。迫力満点の容姿からは想像できないソフトな商談で、「どうせゴリラ部長は押し売り商談だろ」と思っていた私には驚きの連続でした。

最初はなんで売れたのかわからなかったですが、すこしづつこれは売れるなという瞬間がでてくるようになってきました。

1か月ほど部長のアポマンを務めて無事卒業のハンコをもらいました。


部長のアポマンをなんとかやり切った私は、すこしづつ認められるようになり、何人かのトップセールスのアポインターとして多くの商談を見る機会にめぐまれます。

これはチャンスだと、レコーダーで商談をコッソリ録音しなんども練習する毎日でした。

すると、あることに気づいたんです。

いろんな営業マンがいてたくさんの商談スタイルがあるけれども、売れているセールスは共通点がある。

それは、みな聞き上手だったのです。

営業といえば流れるようなトークでという私の固定概念は完全に間違えていました。

■「聴くセールス」と「伝わるコツ」の誕生


部長専属アポインターを卒業し、一人で営業するようになっていた私は売れている営業マンの商談を本当に丸パクリしていました。

しゃべるよりも聞く。

聞くよりも深く聴いているのでした。


「聴くセールス」はここからはじまりました。

そしてもう一つ、プレゼンがそんなに上手くなくてもお客様にしっかりと「伝わっている」のです。

「伝える」では一方通行ですが、「伝わる」ように工夫すると反応がまったく変わるのです。

商談の主役はお客様です。伝わらない商談は独り言だと思うようになってからは研究の毎日を送りました。

いきなり売れるようにはなりませんでしたが、たしかな手ごたえを感じはじめるとノルマで苦しむことは少なくなりました。

*聴くセールスについては別の機会で詳しく説明します

単純なものでお給料も上がるとやる気もまたあがります。
どうすればもっと売り上げを上げられるかばかり考えていました。

トークの組み立てや独自のアプローチブック、訪問計画なども徹底的に研究しました。本屋さんやブックオフで営業の名の付く本はかたっぱしから買いあさり読破しました。

本のマネはあまり効果がでませんでしたが、成績はいつの間にか営業所ではトップを維持するようになり、全社のコンクールで入賞することができました。

ひとみしりは治りませんが、営業が少し楽しくなりました。

■営業モンスターの涙


トップセールスとして満足のいくお給料もいただき、チームももつようになると数字に対しての執着だけが強くなり売上だけを追い続ける日々を過ごします。

いつの間にか聴くセールスはテクニックだけになり、小手先のトークばかりで商談は褒められたものではなくなりました。

「まだまだ売り残しがあるから、重ねられるな」や「おいしそうなエリアだ」などと、人として末期なセリフさえ平気ではくように成り下がりましたが気づくことはありませんでした。

それでもリピートやご紹介をいただく事で数字はなんとかなっていたのです。

このころの私の目は¥マークになっていたと思います。

ある日、リピートしてくれると言う新人時代のお客様のお宅にお邪魔すると『あんた、こないだおいしそうに食べてたから』と笑いながらぜんざいを出してくれました。

ぜんざいをいただきながら、ふと壁に目をやると私が書いたハガキが貼ってありました。

新人のころ契約してくれたのがうれしくて書いたお礼のハガキです。

ハガキはそれからもリピートや紹介をもらうためのハガキを書いていましたが、壁のそれはあきらかに違うものにみえました。



涙が止まらなくあふれでてきました。



なんだか自分が恥ずかしくて情けなくてまもなく、会社も辞めてしまいました。

■もう一度営業へ


会社をいきなり辞めてしまったことで、困ったことが起こります。

お金がどんどん無くなっていくのに、仕事は全然みつかりません。

営業以外やったことのないくせに事務職の求人ばかりみていました。

応募しては落ちる毎日にあせりはピークになり、なんとかこぎつけた面接でもたびたび「営業なら」と言われました。

営業職は2度とやるまいと思っていたのですが、背に腹は代えられません。

「もう一度自分の納得できる形でやってみよう。それでだめならあきらめよう」と決め、まったく未経験の業界のバリバリの営業会社に入社します。

最初はつまづいたものの、商品はかわっても営業の本質は変わらないことに気づくとトップセールスになるまで時間はそうはかかりませんでした。

人見知りで会社になじむほうが遅かったくらいです。

その後、教材販売や自動車会社でトップセールスになり、最終的には東証一部上場企業の営業2000名で1位を取ることができました。

そして、営業所の所長として身に着けた「聴くセールス」「営業のコツ」で営業所の売り上げも全国のトップクラスになりました。

上司としてはこの後大失敗をするのですが、また別の機会にお話しします。

最終的に全国コンクールで500店舗中1位で連覇しMVPを受賞します。

このことから自分の営業方法は再現性が高いと認められ、研修担当として新人研修・各種営業研修・店長研修・幹部候補生研修などのべ500名あまりを研修しました。

■営業はセンスなくても必ずできるようになる


営業は技術です。身に着ければ人生かわります。
感謝の心を忘れずに、正しい使い方をすればやりがいもお金も手に入ります。

そしていちばん大切な時間も自由になるでしょう。

もちろん簡単ではありませんが、正しい努力をつづければ確実に力がついていきます。

人生のなかで大きなウェートをしめる仕事において営業を選んだあなた。ラッキーです。

営業をはじめたころ、何度も挫折をあじわったころの自分自身に言ってやりたいです。「営業続けろよ。きっといいことあるから」と。

ピンポンが押せない人見知りでも、発売前のゴルフ雑誌を買いにいかされたノーセンスのダメ営業でも、ちゃんとなんとかなったので大丈夫です。

具体的な方法などは別の記事でお伝えしていきますのでぜひ、参考にしてください。

あなたの営業がかわり、あなたの人生がかわるきっかけになればこんなに嬉しいことはありません。


最後まで読んでいただいてありがとうございました。
あなたの営業人生がうまくいくことを応援しています。

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