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サクラグの技術者集団がつくる「クリエイティブなキックオフ」|主幹事を務めた新卒2年目&3年目の挑戦

2024年4月、サクラグの12期下期キックオフ&入社式がおこなわれました。
幹事に指名されたのは、約30名の「プロダクトDiv.」。サクラグの技術者集団は、いかにして「クリエイティブなキックオフ」を創り上げたのか?
この記事では、イベントのテーマ決めから当日の運営や役割、オンラインでの配信の工夫、細部のこだわりまで、準備の裏側をプロダクトDiv.長のSatoと主幹事を務めたYamazaki、Makinoの3名が語ります。

下記のような方々のご参考になれば嬉しいです。

・社内イベントの幹事を任され進行について学びたい方
・大人数でのプロジェクト管理について知りたい方
・エンジニアやクリエイターが活躍する組織づくりについて知りたい方

Sato
千葉大学大学院修士課程(数学)修了後、2017年新卒入社。プロダクトディビジョン長、VPoE*候補。高校生インターン「チェリスタ!」統括担当、ブロックチェーン領域の研究開発を担う「さくLab」所長を兼任する。
サクラグでのファーストキャリアはセールス、その後独学でWebエンジニアに転向、現在はエンジニア・デザイナーが所属するプロダクトディビジョンを統括し、サービスづくりや組織づくりに携わる。
※VPoE:Vice President of Engineerの略で、技術部門のマネジメント責任者のこと
https://note.com/sakurug/n/n67d6331d59a1

Yamazaki
フェリス女学院大学学士課程(音楽)終了後、岩崎学園情報科学専門学校に入学し直し一年間プログラミングを学び、2022年に新卒入社。プロダクトディビジョン、テクニカルルーム ルーム長。2023年4月、11期下期キックオフで新人賞を受賞。Sangoportのシステム開発を担当する傍ら、新卒採用領域における登壇や面談、新卒研修やインターン運営、社内報のTechアドバイザーなど多岐にわたる業務を務める。
https://note.com/sakurug/n/n55e368f32b30

Makino
2023年4月新卒入社、プロダクトディビジョン所属。桑沢デザイン研究所にてデッサンから紙媒体、Webなどのデザインを学び、デザイナーとしてキャリアをスタート。現在は主にコーポレートデザインの企画から撮影、デザインに携わり、並行して受託制作も担当。2023年10月の12期上期キックオフにて、新人賞を受賞した。
https://note.com/sakurug/n/n363fb169dba4


「プロダクトDiv.」約30名の技術者がキックオフの幹事に

Sato:今回は「プロダクトDiv.」で幹事をやるという、異例のキックオフでした。通例だと、代表から1名総合幹事が指名されて、その幹事を中心に5名程度のチームをつくる。今回の幹事指名は「僕」ではなく「プロダクトDiv.」だったので、今までにないかたちでスタートしました。

Yamazaki:Satoさんは前回(2023年10月)のキックオフで総合MVPを受賞されて、その場での幹事指名でしたね。こんな風に進めていこう、というのはその段階からイメージできていたんですか?

Sato:正直まったくなくて、そんなパターンもあるのかと(笑)。ただ、30名ほどいるプロダクトDiv.が全員で動く、というのは難しいので、まずは各メンバーの参画範囲を決めました。「なんでもやります」「条件付きでやります」「ちょっと忙しいけど各段階でのレビューぐらいなら」「忙しいかも」の4つに分けて、Div.メンバー全員にアンケートを実施しました。参画できる部分の提示はして、あとは自己選択ですね。そこで「ぜひ」と回答してくれたメンバーが8名いて、その中からさらに主幹事を2名、立候補で決めました。

Yamazaki:当時はプロダクトDiv.内をセグメント分けした「ルーム」が動き出していた時期でした。私はルーム長という役割をいただいたところで、Div.内の色んなメンバーとのコミュニケーションを深めていきたいと思っていたんです。そしてキックオフの幹事は本当に大変だけどその分学びがあるというのはこれまでも様々なところで耳にしていたので、チャレンジしてみたいと思いました。

Makino:私は当時1年目だったので、まだ密に関わったことのないメンバーも多くコミュニケーションをとる機会になればと思ったのと、Yamazakiさんからコミュニケーションの取り方や仕事の仕方から学びたいと考えていました。正直、Yamazakiさんが手を挙げたから私も手を挙げたという部分があります。Satoさんが主幹事を1名ではなく2名にしたのは何か理由があったんですか?

Sato:意思決定って疲れることなので、1名より2名のほうが良いかなと。お互いに壁打ちしたり話し合ったりして決めてもらったほうがスムーズだと考えました。結果的に、YamazakiとMakinoの2名にほぼ全ての意思決定を任せることができたのは、本当に頼もしかったですね。

「衣食住」をテーマに、クリエイティブが自分たちのそばにあるものだと気付いてもらう

Sato:みんなさすがクリエイターだなと思ったのは、テーマ決めにもストーリー性を求められたことですね。加えて、クリエイティブな世界観をつくりたい、というのがベースにありました。

Makino:最初はみんなが普段やっていることの延長で、バーチャルな世界観から深めていくのはどうかという案もあったのですが、「そもそも普段の暮らしの中にクリエイティブを感じるものってたくさんあるよね」という気づきから、「衣食住」という大テーマが決まりました。
そこからコンテンツに一貫性をもたせるために、幹事メンバーのYoshidaさんのアイデアで、サブテーマを決めました。衣は「子どもたちの笑顔を”つくる”」、食は「自分自身の健康的な体を”つくる”」、住は「誰もが暮らしやすい世の中を”つくる”」と、それぞれの解像度を上げる内容ですね。サブテーマを決めたことで、コンテンツ同士の関わりがわかり、順番も決めやすくなりましたね

Yamazaki:プロダクトDiv.は、エンジニアだったらプログラミングして、デザイナーだったらデザインを作って、というのを日々業務でやっていますが、そういった専門職的な業務は「難しい」というイメージがあるんじゃないかなと思っていて。でも、本当はクリエイティブって自分たちのそばにあるものだというのを実感してもらいたかった。そこから、実際にみんなでクリエイティブするコンテンツを考えていきました。


「衣」コンテンツで寄付のために集められたメンバー達の子ども服
「食」コンテンツではチームに分かれてカレーづくり
「住」コンテンツではユニバーサルデザインについてメンバーの発表から学んだ

1週間前のリハーサルで微調整

Makino:午前の「食」コンテンツ以外はオンライン/オフラインのハイブリッドでおこないました。オンライン参加の手段はこれまでZoomが主でしたが、今回はYouTubeで配信しました。

Sato:配信まわりについては、エンジニアのKusabaさんが普段から技術コミュニティで登壇している中で使い慣れているOBSというツールを使いました。
配信サービスの選択肢としてはTeams、Zoom、YouTubeがあったのですが、わりとラフに導入できるものとして今回はYouTubeを選択しました。
OBSについてはエンジニア4年目のNakayaくん、2年目のYoshidaくんにも入ってもらい、Kusabaさんから技術の継承をしてもらいました。

Yamazaki:当日の役割としては、司会2名、配信4名、衣食住コンテンツの各責任者として3名を置き、私たち3名は臨機応変に動けるようにしていました。その他にも「住」コンテンツの発表者3名と、スライドデザイン担当者をDiv.内で募集して担当決めしていました。

当日司会を務めたArioka、Yoshida

Sato:1週間前に現地でリハーサルをして、細かい調整をしましたね。YouTube liveの概要欄の活用、チャットが見られるように画面のレイアウトをフォントまで含めて細かく調整してました。

Makino:配線や配信に関する位置決めなどは現地でやったほうがいいので、やっぱりリハーサルは必要だったと思います。
配信用のカメラはWebカメラ2台、ビデオカメラ1台の計3台置きました。全体を映すものと、前方を寄りで映すものですね。これまでオンラインで参加していたメンバーから、前で話している人の表情が見えにくいという課題をいただいたので、オンラインとオフラインの差分をなるべくなくすために、この3台の映像をOBSでスイッチングしながら配信していました。

当日の会場レイアウト

Sato:あとは、どんな単位のグループであってもグループができた時にはリーダーを必ずつくるようにしていました。慣れない環境下にいるときは迷いごとも発生しやすいので、決めの役割を担う人がいることが重要です。

入社式とSAKURUG Awardは特別な空間に

Yamazaki:4月のキックオフのプログラム内には毎年、入社式が組み込まれています。24卒のメンバーにとっては一生に一度のことなので、新卒入社式は特別で大切な時間にしたいと考えていました。
コンテンツとしては、代表からの入社証書授与&メッセージというかっちりとした時間のあとに、本人たちによる他己紹介を組み込んでメリハリをつけました。24卒メンバーにとっては初めて、全社に向けてプレゼンをおこなう機会になったのですが、個性的な発表に笑いや大きな拍手が起こったりと盛り上がりましたね。終わった後に24卒から「緊張していたけれど、メンバーの皆さんがあたたかく迎えてくれて嬉しかった」という言葉を聞いて、こちらも嬉しかったです。

24卒最初の舞台は全メンバーへの他己紹介プレゼン

Makino:半年に一度の表彰「SAKURUG Awards」も、同じくらい特別な時間にしたいと思っていました。Yamazakiさんも私も新人賞をいただいた時、本当に嬉しかったんですよね。皆でたくさんお祝いしたいけれど、長くなりすぎると間延びしてしまう。ここはコメントを伝えるひとを入れ替えたのがよかったと思っています。
具体的には、新人賞・総合MVPは代表の遠藤さんから、カルチャー賞は本部長/Div.長クラスの7名から、また昇格についてはCHROのMoritaさんから発表していただきました。

新人賞を受賞したコンサルDiv.のHoshino
総合MVPはアドミンDiv.のKamata

プロダクトDiv.でキックオフを運営して得られたもの

Makino:プロダクトDiv.でキックオフを運営する中で誰に対しても感じたのは、みんな自分に任された仕事に対してプライドを持って、すごいクオリティまで持ってきてくれるメンバーが揃っているということです。プロダクトDiv.だからこそ、本当に細部までこだわったキックオフが創れたと思っています。
個人としては、イベント運営をするとやはり大変さがわかるので、今後は一層イベントに参加する際の感謝が増すと思いますし、今回気付けた課題を次の幹事にも受け継いで、イベント自体をブラッシュアップするきっかけをつくれたらと思います。
あとはやっぱりクリエイティブがやりたいので、次回の幹事の方に今から立候補しておきました!

Yamazaki:色々な場所で働いているプロダクトDiv.メンバーと、話すだけではなく「一緒にひとつのものを作り上げた」経験はとても大きかったです。
数mm単位の世界に日々向き合っているメンバーだからこそ、出てくる意見やアイデアはとても刺激的で、クリエイター同士違った観点からお互いのこだわりを学べたと感じています。
また、働く場所に関わらずお互いに「ありがとう」を伝え合う文化が浸透していて、一緒にやれてよかったと素直に思います。
個人的な成長として、私は人に頼るのが苦手なところがあるのですが、任せることにチャレンジできたと思っています。また「自分が決めないと先に進めない」という、意思決定のチャンスも多くいただきました。これらは今後のルーム長の役割にもいきると考えています。

Sato:今回のキックオフに関しては、それぞれの得意なところを持ち寄って1人ではできないことを実現できました。職業柄、他者と協力しながら自分の役割を全うすることには特に長けているメンバーが揃っているのがプロダクトDiv.だと思うので、その強みを発揮できたと思います。
また、主幹事のYamazaki、Makinoには全部タスクを投げてそれを捌き続けてもらいました。自分が思っていた以上に2人にはキャパシティがあるし、それが更に広がったと感じています。
正直、僕は2人で抱えすぎてしまわないかをずっと心配していたのですが、うまく他の人に頼りながら進めていたと思いますし、頼れるということは、信頼しているということでもあると思うので、それが垣間見られて嬉しかったです。
プロダクトDiv.全体としても変化を感じています。一般的に、技術者は会社のイベントに積極的に参加しない傾向があったりしますが、キックオフ後のアンケートを読んでいるとプロダクトDiv.でもかなり書き込んでくれているメンバーが多く、自分ごととして参加してくれていたんだなと実感しました。
僕の目標はエンジニア100名体制をつくることです。キックオフ運営を通して培ったメンバー同士の信頼を基盤に、どんどん組織としても成長していきたいと思います。