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カレーの出てくるお話を読んだら

こんにちは。
だんだん寒さが厳しくなる12月。お腹も心もあたたかい料理に関する本が読みたい。テーマは何にしようかと思っていたら、ちょうど図書館の予約の順番で回ってきたのは“カレーのお話”。みんなが好きであったかくておいしい、よしカレーだ!ってことで今回はカレーの出てくる本をご紹介します。

ノラネコぐんだんカレーライス

『ノラネコぐんだんカレーライス』工藤ノリコ さく

累計250万部の人気シリーズ『のらねこぐんだん』から、こちらはカレーライスのお話です。ジャングルにあるお店に忍び込み、シーフードカレーを作ったノラネコぐんだん。さあ、どうするどうなるのドキドキ絵本です。あんなに大きな鍋で作ったカレーライス美味しいだろうな。食べてみたいなあ。


カレーライスを一から作る

『カレーライスを一から作る』著/前田 亜紀

こちらはとある大学のゼミで文字通りイチからカレーライスを作るほんとうにあった授業のお話です。材料は野菜、スパイス、お肉、お米、塩そして器とスプーン。学生たちは9ヶ月を費やして一体どんなカレーを作り何を思ったのでしょうか。この試みは映画にもなりました。こちらは児童書のため大変読みやすく小学生から大人まで幅広くオススメの一冊です。

✏こちらの本を読みながら、以前紹介させていただいた上橋菜穂子さんの『香君』を思い出す場面がありました。不思議なつながりを感じました。

私の読書メモ

おいしい給食 卒業


『おいしい給食 卒業』著/紙吹みつ葉

この『おいしい給食』のドラマシリーズ、市原隼人さんの振り切ったキャラクターが面白くて大好きでした。映画になった卒業編では、大切なシーンでカレーが登場しますので小説版でもぜひ御覧ください。毎日お世話になっている給食がユニークなお話になり、給食のイメージが変わりました。このメニューは甘利田先生ならどう食べるんだろうと想像することがあります。

子どもたちがまた机を対面にして、みんなで楽しく食べられる日がやってきますように。


カレーの時間

『カレーの時間』著/寺地はるな

いったいどんな展開になるんだろうと、想像を巡らせて読んだ祖父と孫の物語『カレーの時間』。多種多様な登場人物は、カレーに入った個性豊かな大きめのゴロゴロ野菜のよう。読み終えて出た独り言は、「深い、とてつもなく深い」でした。

〇〇だと言い切るのではなくて、“〇〇というわけでもないし〇〇でもないんだといったありのままの思いや行動の理由”が細やかに語られていて、誤解なく伝わってくる部分が心に残りました。劇的ではなくとも後味がしっかり残るのは、こうした人と人の関わりを物語の中で十分に知ることができたからだと思います。

やさしくて、切なくてあたたかい寺地はるなさんが描く“家族”の物語がここにまたひとつ増え、読めたことを嬉しく思います。ごちそうさまでした。


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これまで、カレーライスといえば小学校の教科書に出てくる重松清さんの『カレーライス』がとても印象的で私のど真ん中にある作品でした。思春期の少年の想いが伝わる名作ですね。今回テーマを決めて絵本から小説を読んで、その味の深さを感じ、じーんと染み渡る余韻にふんわりと包まれました。“カレーが出てくるお話を読んだらとてつもなく深かった”そう感じる時間となりました。


お読みいただきありがとうございました。





※ちなみに以前書かせていただいたこちらの記事にも、カレーのお話がありました。参考まで↓


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