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一貫性がないのは、指揮官不在だからでしょう。

コロナ対策、オリンピック運営、大企業の経営、対中国の政策などなど、あらゆる局面で「一貫性のなさ」がひどく目立ちます。

これは一体なんなのかと、私はずっと考えていたのですが、有力な仮説を思いつきました。

指揮官不在です。

私が全ての責任を負って決断する」と言う、一人の人間がいないのです。

そういう組織形態はあります。合議制というやつですね。しかし、これは平時はいいが有事には役に立たない(注1)。

注1:これは私見ですが、合議制には致命的な欠陥がある。欠点を指摘する人がいないのだ。「それは間違っているでしょ?」と全員が思っているようなことでも、「それを(あえて)私が言う必要はない」と、全員が考える。
 だから、明らかにおかしいことが有っても「結論」は、修正されない。
 これ、思い当たるフシがたくさんありませんか? 

 「指揮官」がいれば「これはおかしくないか? チェックしろ」と言うはずなのです。
 例えば、「ワクチンは有効なのか」、「コロナは本当に危険なのか」、「CO2地球温暖化仮説は本当なのか」、誰も突っ込まない(らしい)。
 しかし、個人ベースではこれらに疑問を持っている人は大勢いるのです。

誰も責任を取らないし、戦略/政策/言動に一貫性がないので失敗します。
「全員に当事者意識がない」と言ってもいい。他人事みたいな言い草が満ち溢れていると思いませんか?

だから軍隊では、指揮官は必ず1人であり、誰が決定をして責任を持つかが非常に明確だ。

日本国政府の場合は、本来ならば内閣総理大臣が、その立場だ。しかし菅さんは組織の運営方法を知らないらしい。平たく言えば指揮官としての能力がない。彼は参謀で有り続けるべきだった。その仕事ならば、彼は適任なのだろうと、私は思います。

同様なことが、大企業の取締役会、JOCでも起きているようです。一見すると「トップ」がいるのですが、形骸化していて「彼」は周りの意見に左右されてオロオロしているだけなのでしょう。そして「周り」は、往々にして無責任に外野の意見を言います。

コロナの尾身医師がいい例だ。彼は「感染者を減らす」ことしか考えない。経済のことは「俺は知らない」という立場です。

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アサヒとNHKの「報道」姿勢に、ほとんど一貫性がないのも、これが理由でしょうね。まあ、仮にあれが「報道」だとすればですが。

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追記

社会学者(心理学者かな?)は、これを

「意思決定が、トップダウンから、ボトムアップに変化した」

と説明しているようです。

政治学者は「リーダーシップから衆愚政(ポピュリズム)への移行」と呼ぶでしょうね。
衆愚政というのは「国民全体の総意に基づく合議制」と考えればいいと思います。国民が全員、真剣に政治を考えるならば、それでうまくいくでしょう。
しかし善悪はともかく、日本はそうではない。みんな忙しいですからね^^; 

だから失敗します。ご覧のとおり。

フランスもイギリスも同じ失敗をしている。米国もトランプ政権はひどかった。日本の民主党政権よりも、はるかにヤバかった。バイデン政権はどうでしょうね。まだわかりません。

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習近平政権もどうやら衆愚政らしいです。習近平は自分をカリスマ化したいらしいですが、実際にはまるでカリスマ性がない。人民、軍、共産党幹部(特に地方幹部)、経済界、米国、ヨーロッパ、ロシア、インド、日本の顔色をうかがいながら右往左往しているように、私は思います。

そして一見すると矛盾するようですが、習近平にとって最も危険な脅威は人民のはずです。対応しないと革命が起こる。革命なんて中世の話だと思っている人もいるでしょうが、中国共産党自身がわずか100年前に実行している。そろそろ起きても全然不思議ではない。天安門はうまくしのいだが、次はわからない。

だからこそ、習近平は人民を徹底的な監視下に置き、被占領国(つまりウイグル自治区こと東トルキスタン共和国)と香港を弾圧しているのです。

さらに「国内世論」の目を海外にそらすために、日本を攻撃し、南シナ海を侵略しているのでしょう。これは国内問題を抱えた政治家の定石です。というか、あらゆる組織で、強力なリーダーシップを求める指導者は「共通の敵」を組織の外に作り出します。

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