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過去の自分を見つめなおす

水着が似合う体になりたい。

二十代で初めて海外に遊びに行くことになった。行き先はグアム。誘ってくれた友人Yは、背が高く痩せていて顔が小さくモデルのような外見。だけれども性格は男っぽい。当時の私が憧れた一人だった。彼女のように痩せて綺麗に水着を着たい。

旅行が決まってから、私の初ダイエットがスタートした。ダイエットの知識は何もなかった。最初は糖質を減らしていった。日を追うごとに体重が減っていく。目指す体重があるわけではない。減っていくことが楽しくなった。そして一つわかったことがあった。食べないと体重は減るし、食べなくても大丈夫と変な確信を持ったのだ。

初めての海外で気持ちは高ぶり、旅行前日は眠れず。疲れは若さでカバーできたように思う。
食べてないことに寝不足の疲れが重なる。グアムにつきYとテニスをした時に私の体の疲れはマックスを迎える。
テニスの最中に体がフワフワして、その後は記憶が途切れている。

目が覚めると白い天井が一番に見えた。そばにはYが心配そうに私の顔を見ている。「どこにいたんだっけ?私」彼女によるとラケットを持ったままフラフラとして泡を吹いて倒れたとのことだった。診察の結果、軽い脳震盪。

帰国して検査はしたものの、グアムのドクターが診断したことと変わらず特に異常は見られなかった。

仕事に復帰した私には次の変化が現れた。
食べることに執着が生まれた。食べなくて倒れたから今度は食べようという気持ちになった。お腹は空いていないのに食べ物を口に入れたい。仕事の合間、自宅でも食べ物が傍にいると口を動かしている日々が続く。
でも不思議と体重は変わらずだった。

でも「食べたら太るよ」というもう一人の自分がいた。

「大丈夫、食べなくなったら痩せるから」ともう一人の自分が言う。

そして数週間が立ち、次の変化が訪れた。

体調が悪い、貧血のような体がフワフワとする。

ここで初めて母に相談する。
グアムに行く前の時から、食べるようになった時までのこと。
もちろん母はすべてを知っていた。

漢方薬局に連れていかれた。

処方されたのは、笹のエキス
グリーン色のサラサラとした液体。

毎日飲んでみてください。数週間で必ず戻るからと言ってくれた。

あまり味はなく、まずい飲み物だった。

そして三週間前後で食べることに対しての気持ちも、体調にも変化がでてきた。自分が戻ってきた感じだ。

食べなくなってから、治るまで約半年間。

自分がいたようにも思うし、いないように思う。

周りの環境に流されて心と体に故障をきたしていた。
今、初めてその時の自分に言ってみた「ごめんね」

自分が自分らしくいるために
過去にいたこんな自分にも目を向けなおすことも必要だと思えるようになった。


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