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【物語】どんぐりころころどんぶりこ♬


ある秋の日の公園に
双子のどんぐりちゃんがいました。
どんちゃんとぐりちゃんです。





「ねぇ。どんちゃん
わたしたち木からコロコロ落ちたなら
離ればなれになっちゃうのかな。」


「ねぇ。ぐりちゃんそんなことないよ。
落ちる瞬間に
しっかりくっついていれば
きっとさ‥きっと‥離れずにいられるよ。」



ある朝‥
ふたつのどんぐりは
コロコロコロコロ
転がって‥



黄色の葉っぱのお布団へ
辿り着きました。


「あーどんちゃん。
よかった。
離れずにいられたね。」


「ねぇぐりちゃん
木から落ちるときビックリしたね。
目が回りそうだったね。」



ふと辺りを見回すと‥



コロコロコロコロ‥

コロコロ‥コロコロ





あ。どんぐり兄さんや
どんぐり姉さんもいる!!


たくさんの兄弟や
仲間たちがそこに集まり
思い思いに時を過ごしていました。



木から落ちたなら
もう会えないと思っていた
どんちゃんとぐりちゃんは



「良かったね」

「うん本当に良かった‥。」



安心したように
そして、お互いの存在を確かめるように
スヤスヤスヤスヤ‥。





しばらく経った
ある日のことです。





あら?これは
誰の帽子でしょう。




どんちゃんとぐりちゃんは
成長の証に帽子を脱ぎ捨て
仲間たちのもとへ行ったようです



夜には
帰宅したお父さんどんぐりが
そっと見守り




昼間には
お母さんどんぐりが
葉っぱの絵本を読みながら



すくすくすくすく‥。




そして
どんちゃんとぐりちゃん
どんぐり姉さんやどんぐり兄さん達は


大きく強く
そして優しく
仲間を大切にする心を胸に
成長していきました。




少し離れた場所にも
仲間達の姿が。




穏やかな秋空の下
耳を澄ますと


どこからか聞き覚えのある
メロディーが。



どんぐりころころ♪
どんぶりこ


お池にはまらないで
気をつけて

黄色いお布団
こんにちは


みんなで仲良く
眠りましょ♪






優しい夢を‥。
おやすみなさい‥。






☘︎‥。編集後記✎*。☘︎


どんぐりたちの秋が
深まりました。


大人になった今でも
どんぐりを見ると手に取り
ポッケにいっぱい入れたくなります。



家に連れて帰っては
玄関にちょこんと飾ってみたり‥。



先日立ち寄った公園で
どんぐりの姿を見つけ


ここにも!



あっ!ここにも!‥と。


夢中になって
集めていました。



そうだ、葉っぱに並べてみよう!





物語はふとしたそんな発想から
生まれたりします。



近くを見渡すと
違う種類の小さな小さな
あかちゃんどんぐりたち。




そして見上げれば
どんぐりの木。





一度、木から落ち
離れてしまえば
次いつ会えるのか‥。


永遠にサヨナラなのかな。


同じ木から生まれ
同じ時を過ごしていたのに。


木から落ちて
コロコロ‥コロコロ‥。


自分の意志と関係なく
流れ流され‥。
コロコロ‥コロコロ‥。


わたしの胸のずっと奥‥
何かが動き始め



様々な想いが交錯し
頭の中でストーリーが
広がり始めました。




毎日毎日‥。
思いもよらない出来事や
運命に翻弄されながらも
必死で生きているわたしたち。


穏やかに平和に
楽しく過ごしたい‥それだけなのに


そんなささやかな願いさえ
叶わない、届かない‥。

そんな時もある。


それでもね
小さなきっかけで
変わる未来も必ずある‥。


わたしたちには
きっとその力がある。




人と人との出会いも
サヨナラも‥
運命に導かれているのかな。



生きていれば
いつか必ず別れは訪れる。


恋人だけに限らず夫婦
友人そして
両親、子供、家族‥。



別れの瞬間は
必ずやってくる。




偶然がもたらす
予期せぬものより


出来るなら‥


出来るなら‥?


その答えなど
今のわたしには出せそうもなく。


人生最後の日
何を想い
何を感じるんだろう。


いつか来る終わりの日‥。


こんな自分で良かったと
悪くない人生だったと‥
そう思えたなら

それでいいのかもしれない。



ただそっと‥
微笑みながら‥。








秋の風は
わたしをセンチメンタルに


秋の空気は
わたしを創作の世界へ
連れていってくれます。


一日一日‥深まる秋。



あなたはどんな秋を
過ごしていますか。









こちらは二年前に作ったお話です。
2020.11.21
『るんまるちゃんとまるくん❤️❤️』




追記。


遠い昔。
童話作家になりたいと
文集に書いたことがあります。

noteでよかった。
夢が叶ったような気持ち。

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