昨夢軒(京都大徳寺 黄梅院)


「昨夢軒(さくむけん)」

京都の大徳寺黄梅院に現存。

天正年間(1573~92年)に建てられた本堂の西奥に「自休軒」という書院があり、その内部につくられた四畳半の茶室。

江戸時代初期の建築と伝わる書院の中に造りこまれ、書院から草庵への過渡期の姿(武野紹鴎⇨千利休)をとどめています。

利休の師である武野紹鴎好み(作)とされているが、諸説あり。一説には今井宗久好みとも伝わる。

内部は四畳半で、炉は本勝手に切り、台目床の構え。床の壁は土壁で墨跡窓もあいており、塗框(黒塗り)に絞り丸太の床柱という取り合わせ。

床のある面が北面で、縁と接しており床の隣には腰障子を立てています。

他の三方は書院の他の諸室と接しています。西と南は襖四枚建てで、東面(腰障子の横)に二枚襖を立てて茶道口としています。

天井の構成などに古風な構えが再現されている一方で、床の間廻りなどには紹鴎の時代には見られない要素も認められます(※一般的に墨跡窓は利休もしくは織部の創始とされています)。

通常非公開ですが、年に数回の特別公開で拝観することもできます。

(大徳寺の茶室をまとめています↓)

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