さくらの障害人生 第1章ー1

前回、「さくらの障害人生  第1章」を公開したわけですが、「病的な心配性」について。
もう少し掘り下げる…というか、記憶を遡ってみようと思います。

病的な心配性になるまで

産まれて数年、私はただただ無邪気笑う子供だったようです。
いつもニコニコ。
私の笑顔で両親のケンカも止まるほどに。

しかし、それはほんの数年。

産まれて1〜2年の話だそう。
そろそろ言葉も覚えるはずの年齢になっても、私は言葉をなかなか発しなかったらしく、発しても「カタコト」。

さすがに幼稚園へ行く年齢が近づくにつれ、両親、祖父母、近所の方々みんな心配になり…
まあ、あの手この手で頑張ってくれてそうで…
なんとか4歳になる前には、少し発音が良くないけれど話が出来るようになりました。(祖母曰く。本人は覚えてません。)

そんなこともあり、両親が当時珍しい「共働き」だった事から、保育園に通う事になります。
人見知りはせず、いつも通りニコニコしていた私ですが…それだけでは集団生活はやりこなせない事を4歳にして体験してしまいます。

初めての反応・戸惑い


「あれ?家族と違う反応…」
「あれ?怒られてるのかな?」
「なんで怒られてるんだろう?」
「どうしたらいいんだろう?」

毎日、保育園の先生と会う度に思ってました。

なんでかというと…

何回も同じことを注意されているのに、直らないからです。

3回目までは、4歳児でも1人でなんとかしようと頑張ってました。
4回…5回と毎日、何回も言われ続けると、もう4歳という子供の頭では理解不能です。

反抗すら出来ない「緘黙」

「わからないんだもん!」

なんて、言いながら泣いてしまえばよかったのですが…
私には出来なかったんです。

「緘黙」という症状が出たんだと思います。

言いたい事はあるけれど

  • 「また怒られるかもしれない」

  • 「私が喋ってる途中で怒られるかも。」

  • 「私が喋りたい事、全部喋らせて貰いないし。」

みたいな事が駆け巡り、声が出せなくなります。そして、言いたい事があるのに声が出せなくてモヤモヤしてきて、怒られてるという状況もプラスして泣くしか出来なくなりました。

そして言われる一言

「泣いてもダメ」
「返事くらいしなさい」

声が出せない私には、もうどうやって返事を返していいのかわからない…。さらに涙がポロポロ…

保育園の先生は、毎回呆れながら「もういいよ。でも次からはちゃんと…うんぬんかんぬん…」と言って終わらせてくれましたが、さすがに毎日これなので「先生の顔色伺い」が始まります。

病的な心配性の始まり

これが、私の中の最古の記憶。
そしてまさに、この記憶に「病的な心配性」の始まりが垣間見えたのです。

4歳からずっと、周りの大人達の顔色を伺いながら生きてきた。という事です。

子供という立場を上手く利用して…とか、そんなずる賢い事ではなく。

怒られないようにするために。
両親、祖父母、姉、弟、保育園の友達…みんなの顔色伺ってました。

特に祖母は、私と姉を差別しているかのような発言をしていたし、今思い出してもかなりキツイ事言われてましたね…

「ほんとに話聞いてるかわからない」
「どんくさい」「これくらい、お姉ちゃんは同じ歳で出来ていた」
「誰に似たんだか…」
「何回同じ事言わせて…うんぬんかん…」
「言いたい事あるなら言えばいいのに」

話したら話したで、何を言いたいのかちゃんと喋りなさいって言われるんですけどね…

そんなこんなで、4歳からずっと未だに考えます。

  • 私はみんなと同じように(平均的な事)出来ているんだろうか。

  • みんなが出来ている事が出来ないと怒られる。

  • 周りをイライラしてないだろうか。

  • 私の言いたい事は伝わっているだろうか。

  • 失敗を繰り返してはいないだろうか。

  • 泣いて仕舞わないように気をつけなくちゃ

そんな事ばかり考えて生きてましたから、ほんの些細な事も「大丈夫かな?」と考え始めると心配でたまらなくなります。

「人に嫌な思いをさせちゃいけない」
「どんくさいのだから、人より早く動くようにしよう」

これをずーっと忘れずにいたら、みんなの邪魔をしないためにも、みんなが不安や心配にならないように出来ることを頑張ろう。

そこにたどり着きました。

しかし…それは、常に複数人の顔色伺いを常にしていると言うこと。
1つ解決しても、また次…次…と心配の予想を初めてしまうのです。

それが「病的な心配性」の始まりではないか?

と、私は予測しています。

ひとりじゃないよね

きっと、似たような経験をされている方いるのではないでしょうか。

自分だけかも。
私も思っていましたが、意外と(?)似たような状況で頑張って来た人はいるものです。
そして、ここに書いてある事は紛れもなく真実。

今まで、出会った事なかった人へ、似たような環境で育ち自ら知らず知らずのうちに「しんどい方へ」進んでしまった人間がここにいます。
少なからず、何かは共感出来ると思います。

1人で悩んで苦しんでるかもしれない「誰か」に、何かが届いたらいいな。
ここに仲間がいるよ。

と伝えたいです。

そして、ほんの些細な事がきっかけで不安や心配が消えなくなります。そして、その度合いが過ぎると本当に病気になる。
その可能性は、大人も子供も等しくあるんだと伝えたいです。


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