動物の革を使うこと
Sakuです。
バッグを買うにあたり、本革か合皮か迷ったとき。
革製品は食肉の副産物なのか?
だから革製品を買っても問題なしなのか?
という疑問があり、調べてみた。
まず日本の革製品のブランドの中には「食用に使われた残りを活用するのだから、むしろエコだ」という主張があった。彼らは食肉加工で残った皮を活用し、職人が責任と誇りを持って加工・管理している様子を公開している。
たしかに、日本国内で生産される革について言えば、「食品の副産物」だといえるかもしれない。
しかし他国で生産されている革は、食品とは別枠の毛皮専用の農場で飼育され、殺され、加工されているという事実もまたある。
インド、中国、バングラデシュ等では、なめし過程で使った有害物質を適正に処理しないため、公害が酷く、癌などの重大な健康被害も出ている。(検索すれば、ホルムアルデヒドやクロミウムによる人体への被害や、汚染された川などの画像が出てきます)
加工工場の周囲に汚染が広がり、不毛の地となった場所もある。
↑中国の興隆県の川でクロミニウムが基準値を大幅に超えたことを報道しているオーストラリアの番組。
日本国内や、他の先進国からであっても、革を安く買おうとするほど、安く作られた革を手に入れることになる。
それは革のために殺された動物の体であり、非人道的な労働と、深刻な環境破壊をもってして生産された革である。
原産国表示を見て選べばいいと思っても、日本の法律では縫製や組み立てをした国を原産国と表示して良いことになっており、過酷な環境で生み出された革製品を避けることは簡単ではない。
私は「本革のほうが高級感がある」と思い、革製品を買ったこともある。
食肉で余った副産物なのであれば、なおのこと罪悪感も薄い。
けれど実態を調べるうちに、動物の生命を絶ってまで革を手に入れる必要はないと確信した。バッグは合皮のものにした。
また、調べている間、「じゃあ肉を食べることはどうなのか?」「自分ひとりが買うのをやめてどうなるのか」という自問自答があり、苦しかった。
苦しいけれども、見たくないものであっても世界の現実を知ることは重要であり、いつまでも避け続けられない話題だと思う。
革・毛皮について検索していると、ショッピングサイトがたくさんでてきて、その中にぽつりぽつりと反対運動をしているサイトが混じる。
動物の革・毛皮を消費することが当たり前の世界と、
不必要に動物を殺すことを否定している世界。
このふたつが入り混じっているからだ。
そのどちらが正しいとも分からないし、判断をくだすには私はあまりに無知だけれど、個人的意見として、これから動物の革・毛皮を使うことは私はしない。
この感覚がどこから来ているのか説明ができない段階だ。
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