見出し画像

【コラム】定額減税というペテン



流行語大賞

 岸田に対して「増税クソメガネ」という呼称が定着せず昨年の流行語大賞を逃したので、今年こそははぜひ「減税ウソメガネ」で受賞させてもらいたいと、森卓さんが言ってたけど今、巷でそれほど話題にも上らない割に「首相肝いり」と報道で言わせている「定額減税」。
 調子に乗って盛り上げようとする報道も大馬鹿だが。

 昨夜、作業中にずっと考えていた。

(減)定額減税

 ざっくり一人当たり4万円分の減税を行うということで、ただこれ1回限りのわけだからだいたい月に3300円
 3人世帯でだいたい月1万円くらいということであり、これが「首相肝いり」のみみっちい所得増である。
 国民の受け取る所得の増加はいかにみみっちくとも未来永劫コレ以外にビタ一文ない
 増やしたければ自助努力あるのみ。

(増)森林環境税

 これは6月から徴収される。年間一人当たり1000円、夫婦で2000円、月単位だと160円くらいの負担増

(増)物価上昇

 毎度の事でもはや言うだけ野暮ですが、酷暑のときは食料品価格、高騰するのに加えてもうすでに便乗値上げ表明しているクソ企業も多数あるので、覚悟を。
 ザックリ前年同月比で考えた場合、この1年間のインフレ率3%とし、世帯当たり消費支出をわりと安く見積もったとして月20万円とすると、負担増は約6千円程度になるということなので。

(増)電気料金の値上げ

 国の補助金がでる直前に単月でものすごい値上げがあったのだが、そのとき以上のインパクトを想定しておいたほうがいい。
 よくいろんな試算を出しているサイトもあるが、あれは電力会社が出している資料をそのまま使っているに過ぎず、現実問題としては梅雨から夏にかけて最も電力を使わなければならない、使わなければ人命が危険にさらされるので死にたくなければエアコンをガンガン使わなければならないこの時期を狙ってあえて補助金を打ち切っているわけであり、これは岸田の言う「物価上昇と賃上げの好循環」というやつを無理やりにでも達成しようという国を上げての謀略である。

その謀略の説明をする

 補助金が支給される前の状態で、家族の多い世帯の場合などはそれ以前に比べて2倍近い電気料金になった家庭もある。これは私が地元の電力会社に直接電話で問い合わせたところ「そういう状況のご家庭もあると思います」と言われたので、電力会社としても把握しているわけである。
 当家はソーラーとエコキュートなどを使用して完全に電化したうえで蓄電池も使用して、できる限り電力を購入しないようにし、なおかつ僅かながら売電収入もあるが、当時はそれを差し引いても金額ベースで前年同月比1.5倍程度の増になった。今回はガス料金も大幅に上がるので、電気ガス併用の世帯は更に大きなダメージを受けることになる。

 これが、電力会社に利益が出ず、経営が逼迫しているというのならまだ話はわかる。しかし昨年もそうだが電力会社の利益は過去最高値を記録しているのだ。
 そもそも原油高とは言っても、ピークに比べれば1バレルあたりの価格は7割程度まで下落しているので原油高でこれほど大きな値上げをする必要はないはずである。
 これは1年後に検証すればわかるが、間違いなく電力各社の業績は史上最高値を更新してくるはずである。
 要するに儲かっているのに値上げするのだ。

それはなぜか?

 簡単である。
 定額減税によって国民にばらまかれたお金を、消費という形で全額回収するという岸田のペテンの片棒を担ぎ、その見返りとして儲けを保証されているからである。
 コレをすれば名目上、各家庭の消費が増えたということになり「賃上げと減税によって物価上昇との好循環が生まれた」という建前が正当化されるのである。

要約すれば

「みんな生活が苦しい苦しいっていうけど、実際にこれだけお金払ってるじゃん、そんなに苦しくないんじゃないのぉ~?」
ということである。

 払ってんじゃない、払わされてんだ。払わなければ熱死するんだよ、国民が。

高齢者世帯の虐殺

 もう一つ視点を変えると、現在少子化にばかり目が行っているけど、日本には高齢者が多いわけで、ウソメガネの言う「賃金上昇」にこの方々は含まれない。
政府は「高齢者はお金を持っている」と繰り返し言うけれども、それは統計で出されているあくまでも平均であって、ここでは桁外れの資産を保有する人が猛烈に平均値を引き上げている。
 実情はそんなにお金もちばかりじゃないに決まってんじゃん。
 日本の企業の殆どは中小零細であって、退職金が出ない会社だってたくさんあるし、ながらく賃上げと円がないまま退職された方々もいるし、個人事業の方々だって商売がうまくいかないときは年金保険料を支払えなかったり、免除をうけたりして、満足な年金を受け取れていない方々だってたくさんいる。
 年金が少なくて困窮し、生活保護を受けようとしても、健康で持ち家があれば保護なんか受けられない。
 安い給料をやりくりして、血を履くような地面を舐めるような思いをしながらローンを支払ってようやく自分のものにした持ち家を売っぱらってでも自活しろということだろうか?
 いくらなんでもその考え方は酷いんじゃないか?
「未来の人たちのために」というが「今」を築いてそのまま「今」を生きている人がいるのだから、現役世代だけを手厚くして、その功労者を見殺しにするというのはどう考えてもおかしいだろう。

 政府が高齢者を無視し続けるのは、単純に減らしたいからだと私は確信している。
 簡単に言えばジェノサイドである。
 それが餓死でも熱死でもなんでもいいのだ。政府は減らしたいのだ。
 これが日本政府の最大の年金問題の改善策なのであり、少子高齢化に対する答えである。

ニッポンの夏、死人の夏

 まぁそういうことなので、定額減税のお金は遊びに使わずに蓄積しとくのが賢明です。
 特に年金収入だけで生活されている高齢者の方々ね。
 そうでなくても夏場にエアコンの使用を控えて亡くなる方は大勢いるのに、今年は電気代払えなくて死ぬ方増えるんじゃないですか?
 1ヶ月でも長く命をつなぐために、お金は温存しときましょう。

減税嘘メガネの謀略

 月あたりたった1万円もらって、実質的には物価上昇、森林環境税、電気料金上昇で軽くその倍以上の出費が増加するはずで、実質的な家計は大きくマイナスになることを想定しておきましょう。

 以上、減税ウソメガネの謀略に引っかからず、みなさんが愉しく幸せな夏の思い出をたくさん作れるように祈念しております。

森卓さんうまいよなぁ、今年の流行語大賞「減税ウソメガネ」に一票。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?