ハナブサ

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ハナブサ

pixivで小説中心に一次、二次創作をしています。pixiv: https://www.pixiv.net/member.php?id=2929581 こちらでは好きなもの、日々考えていることなどを書き連ねていきたいです。 Twitter ‪@lAjj0BdGjPpNNDU ‬

最近の記事

その後の苺支度とブランデー

5月の終わり、苺酒を仕込んで約二週間が過ぎた。 瓶を確認すると、苺は真っ白に色が抜けている。そろそろいいだろうと、漬け込んでいた苺を取り出した。 苺酒はというと、紅茶色とも茜色ともつかない美しさ。苺のエキスをたっぷり吸いあげたのだろう。まだ熟成させないと飲めないが、今から楽しみである。 さて、取り出した苺をどうするか。捨ててもいいのだが、色以外はほぼ傷みはない。もったいない。自分で食べる分にはいいだろうと、ジャムにすることにした。 氷砂糖の甘みがついているので、レモン汁

    • 六月讃歌

      黒々と 影が散らばる 木陰かな この間まで新緑の季節だったというのに、もうすっかり夏だ。車窓から見える植物の勢いが眩しい。 廃屋の隙間からつるつる伸びる蔓薔薇、畑の隅に植えられた立葵、黄金と焦げ茶の縞模様は麦畑。日差しは強く影は濃い。花木の勢いは凛と強い。 ぼんやり眺めていたが、突然の雨に曇る。梅雨が近いのだろう。目を楽しませてくれるが、憂鬱でもある。 昨夜、藪蚊に指先を咬まれ飛び起きた。奴らの吸血はひたすら痛くて痒い。そして竹藪に住むのは奴らばかりでない。百足。あ

      • 雪崩れる薔薇

        • 【鴨肉と野菜のゼリー寄せ】

          有料設定ですが全文読めます。 美味しそうな鴨肉の切れ端が安かったので作りました。 スープを作る過程は鴨鍋を、野菜の処理は空挺ドラゴンズを参考にしています。備忘録を兼ねた適当なレシピ。参考程度にお読み下さい。 材料鴨肉50グラム(今回使ったのは切れ端の詰め合わせ) 塩(適量) パプリカ2分の1個 ピーマン2個 マッシュルーム2〜3個 玉ねぎ4分の1 水500ml 塩(5グラムくらい) 粉ゼラチン 冷水(できれば氷水) *水や塩は様子を見て足していきます 道具類鍋、包丁、

        その後の苺支度とブランデー

          花の宰相

          職業訓練校からの帰り道を上機嫌で歩く。 今日はとてもいい日だった。授業は再開するし、予習をしていたので内容についていけた。休校前より理解が深まった手ごたえがある。 思えば、休校前は短期間で詰め込もうと必死だった。私の脳は膨大な量を処理しようと常にオーバーヒート。休校中はどうしても鬱々していたが、案外いい冷却時間だったのかもしれない。 心地よい疲労に包まれながら電車に乗る。雨が降っているが明るい。濡れた若葉に水量を増した川、庭に咲く薔薇、早苗が揺れる田畑、マスク越しに会話する

          花の宰相

          苺支度とブランデー

          指先が甘酸っぱい。苺の下ごしらえをしたからだ。 最近、苺づくしだった。買ったり頂いたり別の家族がまた買ったり。どの苺も甘酸っぱくて味が濃く、大喜びでそのまま食べたりゼリーにしたりしていた。 こんな贅沢なことはないのだが、とうとう苺が飽和した。供給が消費量を上回ったのである。 苺の保存方法は色々ある。代表的なのはジャムだろう。Twitterで知った蜂蜜に漬けて冷凍するのも良かった(コンフィチュールのような風味になって、炭酸の効いた酒に入れると絶妙)冷凍といえば、ただ綺麗に

          苺支度とブランデー

          引き続きゼリー日和

          引き続きゼリー日和

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          君の名は?

          君の名は?

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          ゼリー日和

          (写真。家にあった柑橘(正体不明)を絞って作った甘さ控え目ゼリー。飾りのミントと薊は藪に生えていたものを摘んだ。コスパ最高の一品である) 最近、ゼリー作りにハマっている。材料も道具も少なく済み、お菓子にもオカズにもなる。ちゃんとした型がなくとも、タッパーで代用できるのも嬉しい。しかも華やかだ。 (写真。野菜と鶏がらスープのゼリー寄せ。タケノコをいれたために、硬くて薄くスライス出来なかった。味はいい) 母の日は苺でゼリーを作った。お酒(長谷寺ぼたん)を加えたゼリー液で苺を

          ゼリー日和

          デルフィニウムは初夏の青

          デルフィニウムは初夏の青

          1999年7の月。あなたは何を飲んでいましたか?

          私は『紅茶王子』(山田南平。白泉社)にどハマりして、紅茶ばかり飲んでいた。 お小遣いを貯め、背伸びして缶入りの紅茶を買い、ガラスのティーポットで茶葉を揺らしていたものだ。もちろん、紅茶に満月を浮かべようとしたこともある。 それ以前からも、絵本やお菓子の本の影響で紅茶は好きだったが、様々な種類を意識して楽しむようになったのは、この作品のお陰だ。 『紅茶王子』当時の花とゆめ読者に、ミルクティーといえばアールグレイと刷り込んでくれた偉大なる作品である。いや、私だけかもだが。

          1999年7の月。あなたは何を飲んでいましたか?

          薔薇は枯れても美しい

          薔薇は枯れても美しい

          今も昔も筍取りの翁ありけり

          今年も竹藪の葉が散り始めた。ざわざわと風に揺れながら黄葉を散らす様は、竹の秋という風雅な名に相応しい。竹たちは強い風に揺れてもしなるばかりで、折れはしない。悠然と構えている。 慌ただしいのは、筍を掘って茹でて食う人間だけである。 真竹だか孟宗竹だか私は種類を知らないが、太くて食いでがある筍の時期もそろそろ終わりだ。今年も沢山食べた。 アク抜きの手間もさることながら、茹でた後の筍は日持ちしない。冷凍すれば持つが、冷凍庫の容量と収穫量が比例しないのだ。親戚や友人知人に配るか

          今も昔も筍取りの翁ありけり

          梯子を外された私の自己紹介

          私はつい最近、梯子を外された。 この半年間を端的に説明すればわかりやすいだろう。 長年続けたパートを辞め、新しい仕事を初めたが合わなくて辞め、一念発起して職業訓練学校に行き、資格を一つ取り更に資格取るぞ、求職活動もするぞ。 というところで、世の中が災禍に見舞われたのである。学校再開の目処は、今のところ立っていない。 4月の終わりからずっと、やってられるかとふて寝して酒を飲んだ。平日は禁酒と決めて守っていたが知るものか。今は毎日が休日だ! 録り貯めていた空挺ドラゴンズを観

          梯子を外された私の自己紹介

          五月の耽溺

          瑞々しい緑を読むと、頭の中に新緑がしみ渡る。 好きな漫画や小説に緑の描写が多いのは、この時期に浸るためかもしれない。 なかなか粋な楽しみ方だ。などと悦に入りつつ、洗濯が終わるまでの空き時間、乱雑な本棚を漁る。 年々、翠色が目を惹く本が増えている気がする。年季の入った愛読書もあれば、買った記憶が曖昧な本もかなりある。なかには本気で記憶にない本も。とはいえ、流石に本棚の中で勝手に増えている訳ではないだろう。時を重ねるごとに蔵書が降り積もるのは本好きのサガというもの。最も、去年

          五月の耽溺