マガジンのカバー画像

フットボールのダイヤモンド・オフェンス

33
スペインサッカーコーチングコース・レベル3(S級相当)の卒業論文として書いたものを日本語に訳し、加筆したものである。ダイヤモンド・オフェンスはファイナルゾーンを攻略する攻撃方法論… もっと読む
運営しているクリエイター

2018年9月の記事一覧

フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化 27  ゾーン・ディフェンス攻略理論 〜バスケットボール7〜

ゾーン・ディフェンス攻略理論現代のフットボールにおいて、ゾーン3(攻撃側から見て)「ファイナルゾーンの守備」のほとんどがゾーン・ディフェンスであると推測する。そうであれば、まず最初にゾーン・ディフェンスをどのように攻撃するかを理解することが大切だ。
テックス・ウインター(1962)は、ゾーン・ディフェンスの特徴に基づいてゾーン・ディフェンスの原則を説明している:

ゾーン・ディフェンスの原則を知る

もっとみる
フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化 26  エントリーパス 〜バスケットボール6〜

フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化 26  エントリーパス 〜バスケットボール6〜

エントリーパスファイナルゾーン(ゾーン3)で「セットオフェンス」を開始するにあたり、「セットオフェンス」を始めますという合図となるパスが必要であり、それがエントリーパスである。

チームで「セットオフェンス」を開始するには、このポジションのプレーヤーにボールが入ったら「セットオフェンス」を開始するという、プレーヤーなり、ポジションを決め、そのプレーヤーにボールが入ったら、ボール保持者の近くのプレー

もっとみる
フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化 25  4つのパス・オプション 〜バスケットボール5〜

フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化 25  4つのパス・オプション 〜バスケットボール5〜

どのようにして、ファイナルゾーンにおいて、継続してボール保持者の周りにダイヤモンドを形成するのか?トライアングル・オフェンスの「4つのパス・オプション」は、フットボールのダイヤモンド・オフェンスのプレーのベースを形成すると考える。

4つのパス・オプション:基本の動き図32で、ガードからボールを受ける右WG(フォワード)は右外側に位置して、相手ディフェンスの配置によって4つのパスパターンから選択す

もっとみる
フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化24  パスの7原則 〜バスケットボール4〜

フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化24  パスの7原則 〜バスケットボール4〜

テックス・ウインター(1962)は、トライアングル・オフェンスのためのパスの基本的な原則を提唱している:

パスの7原則:1. パサーとそのディフェンスの距離はできるだけ狭いほうがよい。1m 以内が望ましい。ディフェンスの距離が近ければ近いほど、ディフェンスはこちらの動作に対して早く反応することが難しくなる。

2. ボールハンドリングやパスにおいて不必要な動作はおこなわない。ゆっくりとした予備動

もっとみる

フットボールのダイヤモンド・オフェンス における攻撃サポートの構造化23  2.3.5 ファイナルゾーンにおけるプレー・オプション 〜バスケットボール3〜

2.3.5 ファイナルゾーンの状況におけるプレー・オプション 〜バスケットボール3〜フットボールのダイヤモンド・オフェンス は、テックス・ウインターが考案したバスケットボールの攻撃メソッドであるトライアングル・オフェンス をベースにしたものである。テックス・ウインター(1962)が提唱したトライアングル・オフェンス には、フォワード(ウイング)がボール保持者になった場合に「4つのパスのオプション」

もっとみる

フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化22 2.3 他のチームスポーツにおけるダイヤモンド・オフェンス ~バスケットボール2〜

2.3.4 ダイヤモンド・オフェンスはフリーランスオフェンスマイケル・S. ガザニガ(2014)は、責任感と自由は、社会的相互作用から生まれると説明している:

責任感は人間が発揮する特質のひとつだが、それは社会的なやりとりから生まれる。脳がひとつだけでは社会的なやりとりはできない。最低でも二つ以上の脳が関わると、そこに予測のつかないことが起こりはじめ、それまで存在しなかった新しい規則が定まってい

もっとみる