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アンチヒーロー追っかけ考察note 10総括

アンチヒーローという名のドラマが昨日終わった。

note 1
3月1日にこの note を書き始めた頃には何の情報も無く考察する材料も出ていなかった。判っていることは昨夏大成功を収めたVIVANTのスタッフが半分を占めているということ。でもそれを知っただけで大きな期待を持てた。当初はキャストも長谷川博己さん北村匠海さん堀田真由さんの3名しか出ていなかった。4月17日から始まるドラマで小出しでしか情報を出してこない制作側はずるい。その後大島優子さんの名前発表。
アンチヒーロー追っかけ考察note 1|すぎもとかよこ

note 2
木村佳乃さん野村萬斎さんの名前が出てきた。職種も加わった。今考えたらここで名前が出ている木村佳乃さんが端役のわけがない。でも最後までぼんやりとした立場での姿を視聴者は見せられていた。ここで林泰文さんの名前とミルの存在が判った。この頃はTBSの番組頁でもドラマにまだ登場していないキャストは役名すら明かされていなかった。初回放送1週間を切った頃から「正義とは何か?」「悪とされることは本当に悪いことか?」というこのドラマのテーマが現れた。考察はまだできない。
アンチヒーロー追っかけ考察note 2|すぎもとかよこ

note 3
第1話のエピソードは「接点」、漢字二文字のワードが毎週作られていることが判った。1話の寸前に番組サイトに役名が掲載されていた。主要人物の名前に色が着いている。各々の色にはどんなイメージがあるのか調べてみた。初回の被告として岩田剛典さんが出てきた。スタッフと同様、出演者もVIVANTと多く被っていることが判った。既に台本もできあがっている。このドラマの注目点が見えてきた。ドラマ相関図にキャストの顔写真が出てきたが役名はまだ無い。第2話では明墨がアンチっぷりを極め偽造の書類を作って証拠を見つけ出しDNA鑑定の嘘を見抜き緋山の無罪を勝ち取る。<町工場社長殺人事件>
アンチヒーロー追っかけ考察note 3|すぎもとかよこ

note 4
赤峰と紫ノ宮は明墨についてまだ半信半疑。青山と白木は明墨との信頼関係も深いように見えた。第3話はさらにアンチっぷりが増す。偽造の証拠映像を作り政治家富田誠司を陥れ息子正一郎を無罪にするふりをし有罪に持って行く。<富田正一郎の傷害事件><松永理人の傷害事件>
第4話、第5話、来栖の仙道絵里への加害について加害者の弁護士の弱みを握り弁護を交代、被害者に偽証を証言させ無罪に。<連続不同意性交事件>
わんはっぴーと吹石一恵さん演じる既に亡き桃瀬礼子の存在、神野三鈴さん演じる瀬古裁判長、藤木直人さん演じる倉田刑事部長が登場。死刑囚志水は緒形直人さんが演じている。
よくある1話完結の犯人捜しの事件モノとは違うドラマだということがやっと判ってきた。ドラマ曲が梶浦由記さんで声優さんも多数出演。
アンチヒーロー追っかけ考察note 4|すぎもとかよこ

note 5
第6話は女性編集長の冤罪。<個人情報流出事件>ここまで観て感じたことを書いた。「警察、裁判所、政治、正しさを求められるこの3つの世界が公正な判断で回っていないとしたら世の中はどうなるか、いま私たちの周りは本当に正しい公正な判断で動いているのか。人間のすることに100%は在りえないのに世の中を動かす決まりも判断する裁量もすべて不完全な人間に委ねられている。その危うさをこのドラマは広く伝えたいのかもしれない。」
わんはっぴーでの紗耶と瀬古と明墨の歪な関連性が見えてきた。
赤峰と紫ノ宮はこの辺りから明墨への信頼を強めていく。
アンチヒーロー追っかけ考察note 5|すぎもとかよこ

note 6
第7話で瀬古が罷免された。赤峰が松永の無罪を証明。赤峰と紫ノ宮の証拠集めの行動がアンチっぽく変わってきた。紫ノ宮は明墨との過去の接点に気づいた。この頃青山には裏の顔があるはず(良い意味で林さんだから)と思っていたけど今考えると最後まで善き片腕だった。ラスボスは瀬古か?と疑ったけど結果は伊達原だった。赤峰はまだ緋山の無罪を許していない。
この辺りで書いたこと。日曜劇場は「家族」がそもそものコンセプトとしてあり・・・、倉田と紫ノ宮、志水と紗耶、伊達原と結奈、他にもたくさんの繋がりがあった。ココアの子供がミルとマメで、ミルを明墨、マメを紗耶が親のように面倒看ることで明墨と紗耶には家族のような繋がりができた。桃瀬と明墨と緑川の同期3人が桃瀬ノートを通して周りを動かし志水の無罪に導けた。
アンチヒーロー追っかけ考察note 6|すぎもとかよこ

note 7
note 6辺りから翌日のビュー数が一気に上がっていて驚いている。2300台と書いているけど今は6500を超えている。ただスキの数は相変わらず少ない。
この辺りからネットに落ちている考察コメントを読むのが楽しくなってきた。自分と同じこと推理している人、まったく気づかなかったことを気づかせてくれる人、どれもアンチコメントではなく賞賛コメントであることがこのドラマの凄いところだ。9話以降で緑川と桃瀬の何らかの繋がりがあったならと書いている。10話でそれが明らかになった。実は重要人物だった。
「hanataba」の楽曲の良さとその使うタイミングの素晴らしさがこのドラマの出来を更に引き立てていた。
アンチヒーロー追っかけ考察note 7|すぎもとかよこ

note 8
1週間かけて最後の note を作っていく 🖋  と書いたけど、書くこと多すぎて note8と9に分かれてしまった。Xで公式と飯田プロデューサーとやんぴさん(宮崎監督)のポストが競い合うように出てくる。撮影のメイキング、出演者の裏側写真、放送後の重要シーン、予告シーンや対談などの記事紹介、隠すことなく次々に現れる。まるでそれがメインのしごとのように最終話まで出続けた。第9話、最後の白木の裏切りにもみんなは騙されずコメント欄は白木を信じている。キーマンはもう緑川しかいない。
アンチヒーロー追っかけ考察note 8|すぎもとかよこ

note 9
ネットのコメントはどれもこれもこのドラマを大絶賛、アンチロスになりそうという声もある。ここに来て最終回直前SPトークの動画が前後編2本出てきた。何も隠さない姿勢が良い。知りたい人は嬉しい、知りたくない人は避ける、それで良い。私は見たいしもっと知りたい性格だ。作り手がどんな人かはあまり知る機会が無いがプロデューサーと監督の声や話し方が判ると少しばかりだけどドラマの深みが伝わってくる気がする。
アンチヒーロー追っかけ考察note 9|すぎもとかよこ

最後に
このドラマは視聴者が錯覚するようなわざとらしい誤魔化しが少なかったと思う。当然結末が見えないように見せるシーンを先送りしたりはするが、例えば最後に桃瀬の墓に花を持ってきた人は映像的にぼかしてはいてもいつもの緑川の服装だった。白木もほとんどの人が裏切りだと思えなかったのはそれまでの1から9話のシーンで明墨への誠実さが見えていたからだ。他の人も色に名前がついている人は明墨の味方で判りやすかった。それでも視聴者がラストの予想に苦労したのは脚本、スタッフ、出演者すべてがプロ級だったから。見事だった。本当に最後まで楽しく見ることができるドラマだった。

直前SP動画では最終話のCMを入れる場所で会議があったという。それは大成功で最後に30分以上ノンストップという映画を観るような時間になった。25分の拡大放送もそうだし、きっとその為にスポンサーへのお願いもしてくれていただろう。
1話から最終話まで、私たちが知らない細かな部分も丁寧に作ってくれていた。だから不自然なシーンなど感じることなく最後を迎えられた。VIVANTと同じくアンチヒーローも映画や続編を期待する声が多い。もちろん続編はありがたい。でも続編が難しかったら1年ずつ交互にエピソードゼロだったりアナザーストーリーだったりを今後も観せてくれると嬉しい。毎回期待を裏切らず観る人を楽しませてくれた、名作だった。

このドラマのテーマである「正義」、日曜劇場の通しの裏テーマだと感じる「家族のつながり」この2つを絡めて作ったと思う「アンチヒーロー」というドラマ。
人はすべてそれが正しいと思って行動している。殺人を犯す時もその人間はその時それが正しいと思っている。周りがどう考えようと自分の行動を否定しながら動く人は居ない。このドラマの中でも緋山の殺人は自分の母親を貶めた雇い主が許せないという家族に対する正義だった。政治家富田の嘘も不出来な息子をどうにかしたいという家族を守る為の自分なりの正義だった。伊達原も99.9%有罪という検事の尊厳を自分が守る為に志水の犠牲はやむを得ないという曲がった正義だった。

この世の中のあらゆるものに完全完璧は無い、と感じる。法律も人間が作った物であり時代と共に人間の考えが変わると違ったものになってくる。その法律で線引きして裁く裁判官の目盛りもまた目分量で100%ではない。
思えば第1話のしょっぱなに出てきた警察のスピード取り締まりで明墨はその穴を突いていた。ドラマは警察官、検事、裁判官、政治家と正義を持って人の上に立つ人たちも完璧ではないことを1つずつ示してくれている。

だからと言ってすべてがずれてるわけでもない。緑川や明墨のように自分の人生をかけて正義を貫こうとする人間も居る。自分の体を壊してまで志水の冤罪の証拠集めをする桃瀬、殺人を犯しながらも自分の為ではないのに志水の為に動こうとする緋山のような若者もいる。愛する子供の為に嘘を重ねて自分を追い込んでしまった志水や倉田。パラリーガルの職務を超える片腕となっていた青山と白木は明墨への信頼ゆえの行動。そういえば赤峰が結果在りきの弁護をし始めた時に注意した明墨も過去に同じ過ちを犯していた。それを知って赤峰の考えが変わった。この柔軟性も生きる上で大事なんだと思う。
どの人の中にも正義と悪が存在するし、それをうまく隠しながら生かしながら完璧ではない世の中を生きていかないといけない。目の前のものを信じすぎず、自分の頭で考え、選り分け後悔の無い人生を生きたい。このドラマ、何度か観るとまた別の考えが浮かぶかも、以前感じた何かを思い出すかも。そうしたらまた書きに来よう。

余談:SP動画で最終話に新たに出てくる色がついた人の話をしていた。
もしかしたら色の名と気づかないかもしれないという話だったが、青山の妻役、山本未来さん、山色だと思う。(山色=山の色、山の景色)

「アンチヒーロー」に感謝!!

Spotifyより 
milet「hanataba」

梶浦由記
TBS系日曜劇場「アンチヒーロー」オリジナル・サウンドドラック 26曲


桃瀬礼子さんに捧ぐ花を家で飾っていた


6月19日 追いアンチ

続編を熱望するコメントやポストに同意する。面白かったし、すっきり爽やかな変な悪味の無いドラマだった。これだけの俳優を再度揃えるのはかなりの難易度だけど年末スペシャルドラマとか見せてくれればとても嬉しい。その為に視聴者に僅かな疑問を残してくれていると都合よく受け留めている。

◇ 菊池の検察への信頼度
◇ 伊達原と家族との関係の行方
◇ 倉田と紫ノ宮のその後(離婚した母親も含めて)
◇ 志水と紗耶のその後
◇ 白木の昔の明墨との過去の接点
◇ 青山家が最後に出てきた意味
◇ 緑川の夫の存在(もしや検事総長?)
◇ 瀬古のその後(わんはっぴーかな)
◇ 江越の出番の少なさ(花咲舞に忙しかった?)
◇ なんといっても明墨の刑期、いつまで?
◇ その後の赤峰のアンチっぷり
◇ 緋山の罪名と罰
◇ 工場社長殺害の犯人
◇ 糸井一家の死因(食中毒か?)

続編のネタ満載で期待しかない。
VIVANTと共に次回作との出逢いを待ちたい。











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