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どうすれば選びやすいリストのUIが作れるのか

ここ最近リストで情報を掲載するUIを作成していて、より良いリストをつくるためにどんなことをチェックすれば良いのかを考えていました。

リストのUIを作成したり改善したりしている人は多くいるのではないかと思いますので、「あー最初からちゃんと考えておけばよかったな...」と思ったことを書いていきたいと思います。

(「情報を掲載するもの」として、カード形式のものもリストと呼んでおります)

ユーザーが意思決定できる情報か

ユーザーはリストの情報を見て、どれをより詳しく見たいかを決めます。なので、その選択に必要な情報を掲載する必要があります。当然のことなのですが、これはユーザーが何を元に選択するのかを知っていなければいけません。

UBER EATSの場合、リストに書いてある情報は届くまでの時間です。ここでもし距離情報が書いていたらどうでしょうか。ユーザーはおそらくどの情報を詳しく見るべきか、決定できないでしょう。

下の例では、近くのカフェに行きたいとして、リストで情報が並んでいるとします。「行きたい場所まで、ここから3km」近そうだけど駅から近いの?と思われてしまい、ユーザーの意思決定をアシストできません。ことで、意思決定に使える情報を表示することができます。

どんなプロセスでユーザーが意思決定するのか、きちんと知っておき、そのために最も重要な情報が掲載されているか、チェックすると良いと思います。

全てのリストが持っている情報か

リストは、それを見て他のリストと比較できなければなりません。つまり、(ほぼ)全てのリストが持っている情報をリストに掲載しなければ、比較をすることができません

・画像をメインで出しているのに画像がないものが多いリスト

・投稿者が任意で記入するがほとんど記入されていない情報

など、「リストに出したい」けど「集まりそうにない」情報は結構あります。そのような情報に関しては、集められる仕組みを作るか、リストに掲載するかどうかを再考する方が良さそうです。

特に初期のサービスで、ユーザーからの信頼がない状態で「情報がない」ということはそれだけで不信感を与えてしまう可能性が高いので、ほぼ全てのコンテンツで掲載できる情報であるかどうか、留意しておいた方が良いと思います。

信頼できる情報か

ユーザーがリストを選択して中のコンテンツを見る場合、無意識に「どんなものが待っているか」想像しています。そこで、リストに掲載されていた情報と乖離がある内容だと、「思ってたのと全然違うじゃん」と感じてしまい、アプリ全体の信頼度が落ちかねません

上はグーグルPlayニューススタンドのリストですが、このサービスでは、表示されるニュースリストに、表示している理由を書いています。これに関しては、おすすめの理由が想定と違った場合、もうその「おすすめの理由」をあてにして選ぶことはなくなり、それ以後ユーザーにとってはただの「無駄な情報」となってしまうため、理由に相当な精度がないと書くべきではないかなと思います。僕としては、左は興味あるけど右にはほとんど興味ないので、この文言を見て記事の中身を判断することはできないなーと思ってしまうところです。

タグやキーワードなどをリストに積極的に掲載して、コンテンツの特徴を表したいということはあると思います。しかしリストに掲載できるテキストは短いので、想定と違った意味にユーザーが捉えてしまう可能性があります。リストの情報は正しく伝わっているか、またその情報はユーザーに思い通りに伝わっているか、注意すると良いかと思います。

初心者にも慣れた人にも優しいか

サービス内には、まだサービスに慣れていないユーザーとサービスをある程度利用している経験者がいます。そのどちらにも「使いやすさ」を提供する必要があります。リストに関していえば「選びやすさ」ということになります。

初心者は多くの場合「いつも使っている他アプリ」を想像しながらサービスに触れることになりますので、他アプリの意思決定を参考にしながら情報を選別すると、初心者にとって選びやすいリストになります。

しかしそれだけで選択させていては、サービスが提供したい価値を実感できない可能性があります。そのため、徐々にサービスに慣れてきたユーザーに体験して欲しい価値を考えながら、情報を掲載することが必要となります。

僕はRettyをよく使用するのですが、最初のうちは書いてある星の数でなんとなくお店を決めていました。しかしRettyの中で色々なグルメユーザーをフォローし始めると、僕の中の評価指標が「信頼できるグルメユーザーの評価」>「星の数」となっていき、星の数より「あ!この人が美味しいって言ってるんだ!」と感じてリストを開くようになりました。Rettyは他のグルメアプリと異なり、人と人との繋がりを価値としているサービスなので、この使い方の変化はサービス側の狙い通りなのかなと思っています。

リストの項目が決まったら、初心者と慣れた人が想定通りに選ぶことができるか、考えてみると良いかと思います。

以上がより良いリストを作るためのチェック項目でした。もしかしたらもう無意識にされている方も多いかもしれませんが、最後のチェックとして考えてみるのも良いかと思います。

素敵なリストでユーザーが選びやすいサービスをみんなで作りましょう!

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