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【広辞苑でエッセイ】猩猩飲み

『猩猩飲み』
猩猩のように多量の酒を一気に飲むこと。(1439頁)


ラグビーW杯が盛り上がりを見せている。ラグビーの試合といえば、ビールが他の競技と比べ売れることはよく知られている話だ。今大会も例外ではなく、キリンビールは「ハイネケン」を9月中は3.4倍増産するそうである。嬉しい悲鳴とはこのことだろう。

一方で、試合後に酒を飲みすぎた外国人が電車内で暴れている動画も流出している。肯定的な意見もあるが、最低限のマナーも守れないのはいかがなものか。

外国ではどうなのかは知らないが、ここは日本である。「郷に入っては郷に従え」という言葉が海外にはないのか、と文句の一つも言いたくなってしまう。『もののけ姫』に出てくる猩猩の方が、猩猩飲みをした人間より余程理性的に見えてくる。

「けものへん」に「星」で「猩猩飲み」とはよく言ったものだ。赤い「星」のビールを飲むのは個人の勝手だが、「獣」のように暴れまわって周りに迷惑をかけるのは勘弁してほしいところである。

390words

2019年9月25日(水)

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