夏休み親子向けイベントの詳細を検討〜SAJ「ワクワクする学びの場創造研究会」2024年度第1回レポート
一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)の「ワクワクする学びの場創造研究会」による活動が3年目に入り、新年度第1回目の会合が2024年6月26日(水)にオンラインで開催されました。本研究会の目的は、「ワクワクする学びの場」について開かれた対話の場を創出すること。3ヶ月に1度、メンバーとSAJ会員からの参加者が情報交換を行っています。今年度は2年に及ぶ対話を経て、いよいよ子ども達に直接「ワクワク」を届けるリアルなイベント開催に挑戦します。
[2023年度の開催レポート→第1回、第2回、第3回、第4回]
[2022年度の開催レポート→第1回、第2回、第3回、第4回]
夏の親子イベント開催へ始動!
前回具体的な相談が始まった(第4回レポート参照)同研究会による「ワクワクする学びの場を創る」というイベント企画。夏休みにリアルイベントを開催し、各参加企業が得意とする内容の講座を1コマずつ持ち寄って子どもたちの学びの場を創り出します。今回の会合では通常のメンバーに加え、イベントに参加表明をしている企業の担当者がオンラインで顔を合わせ、実施に必要な事項を決定していきました。
<2024年度第1回研究会参加者(敬称略)>
研究会メンバー:中村⿓太(研究会主査/サイボウズ株式会社)、丸尾周平(トレンドマイクロ株式会社)、朝倉恵(さくらインターネット株式会社)
参加者:次の所属のみなさん。株式会社内田洋行、株式会社ロックトゥーン、株式会社Globable、リバティ・フィッシュ株式会社、クラウドエース株式会社、キンドリルジャパン株式会社、株式会社Nex-E、サイボウズ株式会社、株式会社MOVED
日程と場所から検討をスタート!
早速トレンドマイクロ株式会社の丸尾周平氏と株式会社MOVEDの渋⾕雄⼤氏による進行で協議を始めました。まずは日程や場所の検討からです。
日程は夏休み中で8月19日(月)に決定。お客さんが来やすいという点だけでなく、東京以外の参加企業が動きやすいという面にも配慮しています。会場はSAJの会議室という案も出ていましたが、その後株式会社内田洋行からの申し出により同社の「東京 ユビキタス協創広場 CANVAS」の地下1階のスペースを使用できることになりました。研究会メンバーはすでに下見をしていましたが、素敵な会場の写真には参加者から「すごーい!」との声も。「何名くらい入れますか?」と広さの確認などもしながら開催イメージをつかんでいきます。
会場の収容人数や雰囲気から、親子で参加できるスタイルにすること、最大でも15組程度までの募集人数にすること、講座ごとに参加者を募集して入れ替え制にすることなどが決まって行きました。
プログラミングや各種リテラシーを育む講座が集まる
大枠が見えてきましたが肝心の講座がいったいいくつ集まりどんな内容になるのでしょうか。こちらもチャットでのやりとりを交えて集めていきます。日頃から子ども向けにプログラミングの講座を行っている企業や、子ども向けに探究やデジタル関連のリテラシーを育てるワークショップなどの実績がある企業が多く、あっという間にバリエーションが豊かな講座が集まりました。
集まった講座数でタイムテーブルを組んでみると、「入れ替えを考えると講座間の時間がもっと必要では?」、「夕方遅めだと子どもを参加させようと考える保護者が減るのでは?」、「朝早くから夕方遅くまでだと運営側の負担が大きいのでは?」などの具体的な懸念事項も上がってきました。申し出のあった講座のうち、全体の状況に応じて辞退でも良いという企業もあり、今後の細かな調整でタイムテーブルを確定させる予定です。
講座に必要な物品の準備も必要です。PCを使う予定の講座が複数あり、普段使用している設定済みの貸出機を持ち込みたいという企業もあれば、イベント側で用意して欲しいという企業も。「PCレンタルいくらくらいですかね……」とその場で調べたり、「うちがいつも借りているところにきいてみましょうか」という声が上がったりして可能性を探っていきました。
講座の対象年齢を検討する際にも各担当者の経験値が生き、子どもたちのPC操作や集中力などを想定して小学校3年生以上からに決定。「保護者の方自身にも体験して欲しいですよね」という声から、保護者と子どもにそれぞれPCを用意する予定です。
SAJ会員企業家族を対象に参加者を募集
なお、今回のイベントの参加者は、SAJの会員企業の親子を対象に募集することになりました。プレスリリースを出し、SAJのウェブサイト、事務局からのメールでの案内などで告知しますが、「チラシがあると親は子どもを誘いやすいですよね」という保護者目線の声も。デザインスタッフがいる企業からの申し出があり、チラシの制作も進みそうです。
参加企業のそれぞれのフィールドでの経験が生かされ、限られた時間ながらイベントの骨格が次々に決まっていきました。タイムテーブルを検討して組み直しているときには、「ChatGPTに聞いてみました!」と、条件に合うタイムテーブルをさっと出力させてメッセージで共有するようなシーンも。生成AIの普段使いが定着しています。
「エフェクチュエーション」で生まれたイベント
2年前に始まった同研究会ですが、交流や意見交換を重ねて3年目にいよいよ自ら「ワクワクする学び」を子ども達に直接届けるというフェーズに来ました。最後に同研究会の主査でサイボウズ株式会社の中村⿓太氏は「リアルに今まで会ったことがない人もいますが、ぜひこの機会に会場で顔合わせができるといいですね」と呼びかけました。
この研究会は、中村氏の呼びかけで「エフェクチュエーション(Effectuation)」の方針で進めてきました(2022年度第1回レポート参照)。「エフェクチュエーション」というのは、目的ありきではなく自分の関心やできることなどの資源からスタートして、人同士の相互作用でソリューションを生み出していくという考え方です。まさにその通りの展開で、参加企業の強みを生かした夏休みイベントというソリューションが生まれようとしています。
8月19日(月)に決定したこのイベントについては改めて正式に告知と募集をしますので、SAJ会員企業の皆さんで興味のある方はお子さんと一緒にぜひご参加ください。
[前回までの研究会レポートも合わせてご参照ください]→2022年度:第1回、第2回、第3回、第4回、2023年度:第1回、第2回、第3回、第4回