マガジンのカバー画像

作品(多層ガラス絵)

87
オリジナルな技法「多層ガラス絵」を作りました。ガラスの裏側から絵を描いて重ねて一つの作品にします。一点ものです。派生作品「リバースドローイング」は薄い1枚のアクリル板の裏側から描… もっと読む
運営しているクリエイター

#龍神

龍にまつわる自作の変遷

龍にまつわる自作の変遷

 龍というテーマに興味を持ち、向き合うきっかけをもらったリクエスト作品をご紹介。その制作にまつわる記事。
 先日、この龍の持ち主のコレクターの方が、この作品も含むコレクション展を成功させた事を知りました。
 私の作品が多くの作品と触れるきっかけの一つを担っていたならとても嬉しい事です。制作の励みになりました。

 その後、再度描きたい気持ちが起こった為、自分なりに対作品を制作しました。
 この作品

もっとみる
「表門・龍猫」(Front gate・Dragon&Cat)/個展「かくれざと」出品作#8

「表門・龍猫」(Front gate・Dragon&Cat)/個展「かくれざと」出品作#8

国昌寺の開かずの門を描いた際、門の表と裏それぞれの表情に惹かれ、両方とも描きたくなり、二点連作にしました。今年の後半は、ほとんど見沼やその周辺を足や本、ガラス絵で散策していました。思えばそれ全体が、私の制作の日々でした。

 国昌寺は、見沼代用水東縁にあります。それは日光御成道に接しています。その開かずの門の龍の彫刻は、日光東照宮の眠り猫や三猿で有名な左甚五郎作とのこと。これが歴史的事実かどうかは

もっとみる
「科戸(しなと)」(wind occur) /個展「かくれざと」出品作#6

「科戸(しなと)」(wind occur) /個展「かくれざと」出品作#6

 科戸(しなと)は、風の起こるところ。罪を吹き払う風。元を辿れば神道に登場する言葉ですが、画面下に描いた開かずの門は国昌寺のもの。
 明治政府の神仏分離政策以前は、神と仏は当たり前のように混ざり合っていました(神仏習合)。例えば日本の七福神を代表する柔和な大黒天が、インドでは破壊の神だったのは有名な話です。
 このように外から入ってきたものを、自らの内のものとどう折り合いをつけるかは、人間の常に変

もっとみる
「東西龍戯」(East&West Dragon play) /個展「かくれざと」出品作#4

「東西龍戯」(East&West Dragon play) /個展「かくれざと」出品作#4

 時間や空間を超え、そこにあるもの。和磁石、道、見沼という環境。全体を俯瞰する形で双龍に見立てた作品です。京橋(大阪)GOROさんの、雰囲気のあるしっかりとした額。

 この最奥層の和磁石の表現(別角度のクローズアップはこの記事に)は、今回の制作で初めての試み。見る人にハッとさせ、その記憶に存在感を強く残しながらも、同時に絵全体としては、あくまでも視覚的なシンプルさを失わないように出来ないか・・・

もっとみる
「龍猫図」(Dragon&Cat) /個展「かくれざと」出品作#3

「龍猫図」(Dragon&Cat) /個展「かくれざと」出品作#3

国昌寺の開かずの門の龍をテーマに描いた大きい作品です。開かずの門についてはこちら。龍の伝説に興味を持ち制作を始めたところ、見沼の人と龍との関係が紐解かれ、更に踏み込んで制作が展開しました。

 お問い合わせは福福堂まで。(伊勢丹浦和店は会期中のみ対応。)

「東西双龍」(East&West dragons) /個展「かくれざと」出品作#7

「東西双龍」(East&West dragons) /個展「かくれざと」出品作#7

 見沼の東西を、一対の龍神に見立てた作品です。シャビーな雰囲気の黒い額に入れ、完成。

本作は個人蔵となりました。ありがとうございます。

龍神の絵/完成

龍神の絵/完成

 風を抱く龍神。
 地上の人間の営みの層を重ね、完成です。

「科戸(しなと)」(wind occur)
多層ガラス絵(2層)
545×425mm