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【AMR対策】だいたいウンコ?第3世代セフェム系抗菌薬を標的としたネガティブキャンペーン

ぷよーー( ^ω^ )

汗かき薬剤師saitorioと申します。



今回は医療従事者向けのコンテンツに見えると思いますが、一般の人たちにも関係がある話です。

テーマはAMR(薬剤耐性)対策。


ニュースや報道で聞いたことある読者の方がおられるかもですが、簡単に言うと抗生剤で効かなくなった菌、いわゆる耐性菌が蔓延してますよって話

ん?薬が効かないってやばない??


そうなんです(笑)←笑い事ではない。

なので耐性菌を増やさないというAMR対策は、いわば医療従事者だけが頑張ることではなく、患者や一般の方々にも関係があると思います。

将来の我々のためでもあり、是非推進しなければならない対策なので知りませんでした。では済まない大切な内容となっております。

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■この記事を読むことで得られる情報

☑AMR対策とは、薬が効かなくなった菌(薬剤耐性菌)の抑制に向けた対策
☑対策内容は主に抗菌薬使用の削減でありヒトのみならず家畜をはじめとする動物も対象
☑風邪や感冒をはじめとするウイルス性疾患には抗菌薬を使用しない
☑経口第3世代セフェム系抗菌薬は「だいたいうんこ(DU)」とは限らない


AMR(薬剤耐性)対策

近年「AMR対策」が注目を集めています。

AMRとはantimicrobial resistance、つまり薬剤耐性って意味であり、

AMR対策とは文字通り、薬が効かなくなった菌(薬剤耐性菌)の抑制に向けた対策なのです。


■対策内容

対策ってどんなことやってるん?

具体的には抗菌薬の適正使用とワクチンの普及があります。


その中でも、今回は抗菌薬の適正使用について見ていきたいと思います。

冒頭での近年「AMR対策」が注目されているのには、政府主導のキャンペーンによるところが大きいです。


「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」が2016年4月に閣僚会議から発表された。

特徴的なのは、抗菌薬使用の削減耐性菌分離頻度に関する具体的な数値目標を設定したことと、ヒトのみならず家畜をはじめとする動物も対象であったことです。


僕ら医療従事者に関係する部分は、2017年の「抗微生物薬適正使用の手引き」に対策がまとめられている。


■手引きを要約

抗菌薬を使用するポイント

「適切な薬剤」を「必要な場合に限り」 「適切な量と期間」使用すること


ここでも改めて、風邪や感冒をはじめとするウイルス性疾患には抗菌薬を使用しない点が強調されている。

耐性菌の蔓延に頭を悩ませてきたわれわれ医療者にとっても、患者にとっても非常に歓迎すべき内容である。


誤解

AMR対策は耐性菌を増やさないという、いわば将来の患者のためでもあり、公衆衛生上の観点からも是非推進しなければならない。

一方で、「風邪に抗菌薬って効かないんでしょ?」っていう誇大解釈による抗菌薬の不適切使用や臨床での極端な抗菌薬の非使用は、抗菌薬治療の大きな目標である細菌性感染症の早期治療を犠牲にしかねない。


AMR対策を推進する中で見受けられる、第3世代セフェム系抗菌薬を標的としたネガティブキャンペーンについても、もう少し冷静に考える必要がある。

第3世代セフェム系抗菌薬って聞くと、あまり良い印象のない薬剤師は多くいるかもしれない。

「だいたいうんこ(DU)」


その理由として、経口第3世代セフェム系抗菌薬はバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)の低さから、「だいたいうんこ(DU)」と揶揄(やゆ)されるからです。

しかし、有効性はバイオアベイラビリティーだけでは評価できないとも示されていたり、小児急性中耳炎ガイドラインではエビデンスに基づき、第3世代セフェム系抗菌薬であるセフジトレン・ピボキシル(CDTR―PI)を推奨している。


『JAID/JSC感染症治療ガイドライン―呼吸器感染症―』における経口セフェム薬の適応菌種と適応症を見ると、経口第1世代セフェムに比べ、経口第3世代セフェムはグラム陰性菌に抗菌活性が強いことも言われてます。

まあ、使われる先生の得意な処方があって経験に任せてるって部分が大きいですね。


ここまで難しいことを書いてきましたが、個人で出来るAMR対策は

➊日ごろから風邪対策をして風邪を引かなくする。

➋むやみに病院に行かない。風邪が長引いてから受診を考慮する

➌担当の先生に治療の説明に対して質問する。本当にこの薬は自分に必要なのかどうか?

➍出された薬は用法・用量通りに服用する。

です。


➌番の質問は詳しく記事で解説してますので、是非そちらも併せて見て頂けるととても勉強になります。


まとめ

☑AMR対策とは、薬が効かなくなった菌(薬剤耐性菌)の抑制に向けた対策

☑対策内容は主に抗菌薬使用の削減でありヒトのみならず家畜をはじめとする動物も対象

☑風邪や感冒をはじめとするウイルス性疾患には抗菌薬を使用しない

☑経口第3世代セフェム系抗菌薬は「だいたいうんこ(DU)」とは限らない


でした(*'▽')

最後まで見て頂きましてありがとうございます。

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