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ただニッチを狙うだけになってはいけない。価値観を示すことと広がりを予測すること。

こんにちは!スタジオサイタマという会社をやっていて、埼玉県の伝統工芸「和竿(竹釣竿)」の販売と発信について日々考えています。加藤です。

今になってはじまったことではないですが、XX系XXとか、〇〇×(かける)〇〇みたいな言い方でプレゼンスを強化しているモノゴトって多いですよね。

何かを始める時にいきなり大きなマーケットを取りに行くよりは戦略的にニッチを狙いに行く、というのは多分まちがったことじゃないと思うんですが、それだけだとすぐに頭打ちになってしまいます。

ぼくみたいな「和竿」「埼玉」などのニッチなカテゴリに生息している身分からするとこれは切実な問題で、どういう価値観を"推し"ていきたいのかを内省し、それが世に広がりそうのかを予測し、表現方法を模索し続けるのは高度なセグメンテーション以上に大事なことだと思っています。

ミレニアル世代の、特に20代中盤ぐらいのクリエイターが活躍しているのは、この辺を丁寧に実践できているからだろうな。

初期の彼らはたぶん「ニュージェネストリートファッション」とか「新進気鋭の映像クリエイター」とか「宿泊業の新しいカタチ」とか「丁寧な暮らし系Youtuber」とか、単にセグメンテーションされた世界に根ざす活動をしているように見られたこともあったと思いますが、決定的に違います。

彼らに共通しているのは、

・ユーザーの価値観が変容していくものだという前提に立っていて
・成長曲線を描いている価値観に共感し立脚する
・その成長に乗せる形でサービスを展開して
・ユーザーと一緒に盛り上がり市場をつくる

ということです。

既存の市場をセグメント切って切って最適化、高度化を進めてサービスの精度を上げるのではなく、まだ名前を与えられていない、人々に芽生え始めている小さな火種となる欲求やミームを言い当てられることに差別性があるのだと思います。

単にニッチを狙っているのではない。

ぼくの会社の和竿も、そうでありたいと思っています。今は釣りの業界のニッチな存在だけど、和竿を手にすることによって見える新しい釣りの価値があると信じています。

もっというと一般の方々からも、外から見て憧れ、羨ましいと思える価値観が釣りにはある、和竿にはある、と気づいてもらえるように示していかないといけない。

手元の活動でマーケティング調査とかやっていると見失いそうになることもあると思ったので、自戒を込めて。

以上です!

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