![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50358082/rectangle_large_type_2_3f9d9c3c80f1614acaf4c8fe33f83008.png?width=1200)
Photo by
ima_doco
カーテン越しの会話
とある3月の15時ちょっと過ぎ
ひきこもっている1日のなかでは
一番好きな時間帯かもしれない
レースカーテン越しの日差しは
眩しさと温かさを身にまとい
リビングの真ん中にぽつんと座るわたしへと
フワリフワリと優しく
包み込むように大きな手を伸ばしてくる
みんな見守ってるよ
ひとりじゃないよ
今外に出ると気持ちいいし
ほらほら今日にも十分間に合うよ
そんな風に語りかける声すら聴こえてきそうだ
今日もまた置いてきぼりなんだ
なにも頑張れない気がして
白い箱のなかで小さく息をしているの
どこかにいきたくて
どこにもいきたくないんだよ
だれかにあいたくて
だれにもあいたくないんだよ
おとなになったのに
こどもになりたいの
そっかぁ
そわそわして
ぐにゃぐにゃしてるんだね
うん
話をもっと聞かせてよ
そうだなぁ
隣町のカフェなんてどうかな
真っ白なノートとペンだけ持って
歩くのはどうかな
カフェに着いたらさ
あたたかいカフェラテを
ふーって冷ましながら飲んでさ
誰にも内緒で甘いもの食べちゃお
おなかとこころがほうっとしてきたら
眠たくなっちゃう前にさ
浮かんだことを全部ぜんぶ
このノートに書いてみてよ
全部ぜんぶだしてみせてよ
そわそわも
ぐにゃぐにゃも
このノートがムシャムシャ食べてくれるから
そんな時間を一緒に過ごして
たくさん笑いながらさ
これからの作戦会議をたてるのはどうかな?
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?