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2019年4月の記事一覧
いきなり高天原なのか?
一書に曰く天地初めて判れしときに始めに 倶に生れる神有り。国常立尊と号す。次に国狭槌尊。又曰く高天原に生れる神、名付けて天御中主尊と号す。次に高皇産霊尊。次に神皇産霊尊。皇産霊、此には美武須毘と云う。
日本書紀の冒頭部「国常立尊登場物語」には、本文の他に、6つの別伝があります。
そのうち、第四の別伝は上記のようになっています。
この第四別伝は、本文や他の5つの別伝に比較して、独特の性格を持っ
元々の倭国の神話を中国思想で説明しようとした?
日本書紀の本文は、淮南子など中国の古典にある「天地開闢」物語に接続する形で日本最初の神様「国常立尊(クニトコタチノミコト)」の登場を語っています。
そして、国常立尊登場物語について、「一書に曰く」と言う形で、6の別伝を載せています。
第一の別伝はこう述べています。
天地初めて判れし時に一物虚中にあり。状貌言うこと難し。その中に自ら化生づる神あり。国常立尊と号す。
本文とどこが違うかと言うと
売買の「売」と「買」の間に起きている事
お店に行って、品物を手にしてお金を払う。
日々普通にしている事ですね。
では、品物を手にした時からお金を払う時までの間に起きている事はなんでしょうか?
いや、スーパーマーケットやコンビニでレジカゴに入れただけで会計が済ませていない品物は、元の棚に戻せば、自分が買った事にはなっていないはず・・・
確かにその通りです。
では、もっと「時」を限定してみましょう。
品物がレジに持ちこまれ、登録
神様の数もグローバル・スタンダードに合わせている
日本書紀の冒頭では、淮南子や三五暦紀等、中国の古典にある「未分離の状態から天地が分かれて、この世界が出来た」と言う話に合わせて、日本の神様を登場させています。
「日本」をどう海外の人に説明するか、日本書紀を読みながら考えてみる
国際的常識に接続する形で「日本」の成り立ちを説明する
最初に登場するのは、国常立尊(クニトコタチノミコト)、国狭槌尊(クニサッチノミコト)、豊斟渟尊(トヨクムヌノミコ
「お返しがない」と怒る人がいると言う事
マルセル・モースの贈与論には、次のような記述が出てきます。
これらの交換はかなり頻繁に行われるが、地域の集団や家族は別の機会に道具などを自給しているために、贈り物は、発達した社会の取引や交換と同じ目的を果たすものではない。
その目的は何よりも精神的なものであり、交換した二人の間に親しみの情をもたらすことになる。贈り物が互いの親近感を引き起こさなければ、すべてがうまく運ばなくなる。
これは、農
国際的常識に接続する形で「日本」の成り立ちを説明する
日本書紀の書き出しは、こうなっています。
「古に天地未だ剖れず。陰陽分かれず。渾沌にして鶏子の如く、冥涬にして牙を含めり。其の清陽なる者は薄靡きて天に為り、重濁なる者は淹滞りて地に為るに至りて、精妙の合搏すること易く、重濁の凝竭すること難し。故、天先づ成りて地後に定まる。然して後に神聖其の中に生れり」
昔むかし、天と地がまだ分かれていませんでした。陰と陽も分かれていませんした。混沌とした状態で