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神様の数もグローバル・スタンダードに合わせている

日本書紀の冒頭では、淮南子や三五暦紀等、中国の古典にある「未分離の状態から天地が分かれて、この世界が出来た」と言う話に合わせて、日本の神様を登場させています。

「日本」をどう海外の人に説明するか、日本書紀を読みながら考えてみる

国際的常識に接続する形で「日本」の成り立ちを説明する

最初に登場するのは、国常立尊(クニトコタチノミコト)、国狭槌尊(クニサッチノミコト)、豊斟渟尊(トヨクムヌノミコト)の3柱の独り神です。

それから四対の八柱の神様が現れます。

四対目が伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)です。

この二柱から日本の国土が生まれてきたお話は、皆さんもご存知だと思います。

このように、日本書紀は、中国の古典に記された当時のグローバル・スタンダードに合わせて、日本の国土の誕生の経緯を述べようとしています。

ところで、独り神三柱と、四対の神様が次々登場するので、国常立尊から伊弉諾尊・伊弉冉尊まで七代になります。

この件について、日本書紀は「是を神代七代と謂う」と述べています。

小学館「新編日本古典文学全集・日本書紀」の注釈によると、「『七』は中国の陽数で聖数」との事。

つまり、日本書紀本文は、日本の国土誕生の経緯だけでなく、神様の数もグローバル・スタンダードに合わせて述べていると言えます。


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