見出し画像

一人でしくしく泣いてた過去の私へ:未来からの手紙

仕事の研修のため昨日からマドリードに来ているのですが、今日の授業中に突然、思い出した光景があります。

8年前のあの日、留学先スペインのセビージャ大学で歴史の授業を受けていた私は、耐えきれず教室を飛び出し、廊下でさめざめと一人泣きながらFacebookにこの投稿をしました。

画像1

授業についていけなくて、毎日毎日、何時間もあるクラスを録音し家で再生&復習に励む日々。
それだけで1日はあっという間に終わるのに、まともにノートさえとれなくて。
家では慣れない外国人ルームメイトとの共同生活で。

「あぁ、周りのみんなはどんどん現地に溶け込んでるのに。もっとスペイン語で話さなきゃ。外に出て友達を作らなきゃ。こんなんじゃいつまで経っても喋れるようになんてならない。あぁ、もっともっと頑張らないと…… でも……外国で暮らすのがこんなにしんどいことだったなんて知らなかったなぁ…」

毎日死んだようにベッドに倒れ込んでいた頃でした。

この投稿を書いたときのわたしが見ていた景色、今でもありありと覚えています。

廊下の冷たい石椅子に座って、しょんぼりと肩を落とし、行き交う生徒たちを見ていたよね。

もし過去に戻れるなら、あの時の私をそっとハグしてあげたいと思う。

ねえ、
本当にありがとうね。
あの時必死で頑張ってくれて。

わたしはずっと見てきたよ。
どんな時も諦めなかったよね。
どんなことにも果敢に挑戦したよね。
誰に言われなくても、コツコツ努力してきたよね。

そのおかげでね、
立派なものが積み上がったんだよ。

その実力も、自信も、
ちゃんとあなたの血肉になってるよ。

もうね、8年後の今なんてね、
専門用語ばかりの職業訓練を
ちゃんと理解できるようにまでになってるんだよ。
1日7時間もあるのにさ、スペイン人に交じってちゃんとついて行けてるよ。テストなんて100点満点だったし。

ふふ、すごいよね。
我ながらね、心から誇りに思うよ。

今の私だって、出来ないことや不安なこと、もうだめだって思うこともいっぱいあるよ。

でもさ、過去の私が頑張って積み上げてきたものをみると、
「これからもきっと出来る」って思わせてくれるんだ。

だからね、本当にありがとう。
諦めないでくれて。
努力してくれて。
情熱を捨てないでくれて。
高みを目指すことを忘れないでくれて。

これからも一緒に頑張っていこうね。
どうぞよろしく。

かなより

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?