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【読書】『禅と食 「生きる」を整える』に学ぶ、心で味わう食事法

先日、モデルのローラさんがInstagramで読んでいた本が気になって本書を購入しました。

私は元々、ローラさん自身の生き方や考え方(生き方の姿勢、健康と食、自然への博愛)に共感と尊敬しているというのもあります。

実際に本書を読みましたが『禅』という視点から新たな「食」の考え方を学ぶことができました。

では、さっそく紹介致します。

<縁(えん)>

「多くの縁が連なって ”今、ここにある。” 」

 例えば一つの野菜だけでも種を蒔く、育てる、収穫、納品、検査、買い付け、梱包、発送、店頭に並び、私たち自身で選び購入しています。

 こうやって改めて考えると目の前の食事がどれだけ多くの時間と手間、そして多くの人の手があって”今、ここにある。”

さらに多くの中から自分自身が選んだと考えるともはや奇跡に近いと思います。

 そして私たちが生きるために多くの命が糧(かて)になっていることを意識すると感謝しかありません。

 何気なく食べる食事(食材)も感謝の意識を持つだけで味わいも大きく変わってくる気がします。

<大海につながる一滴>

”一瞬、一瞬の振る舞いが大河の一滴であり、大山(だいざん)をつくる、ひとつまみの土である。”

 この言葉は例えば食事であれば「料理を作る」、「食べる(所作)」、「片付ける」の一つでも疎(おろそ)かにしてはいけないという意味です。

どうしても毎日、食べるものなので適当になったり、面倒になったりすると思います。

 実際のところ私も疲れた時など、どうしても夜遅くに適当に食べたりしてしまい、翌朝になると倦怠感や胃もたれなどしてしまいます。

 しかし『禅』では食事に限らず日常全ての習慣、行動、心掛けを少しでも疎かにしたり、投げやりにしたりすることは良いことではないと言っています。

 体に良いこと、日常生活で良い習慣は例え面倒でも毎日欠かさないことが大切ですね。

<割り箸>

”割り箸を割るのは『あなたのために新しい清潔な箸を用意させていただきました。どうぞ、おあらためいただいて気持ちよくお使いください。』というメッセージ”

 割り箸にメッセージなど気にしたことも無かったですが、改めて考えると綺麗で清潔な割り箸があることは「おもてなし」なのだと感じます。

 また著書では割り箸の作法について教えてくれています。

 ①割り箸を膝の上のあたりに持って行き、箸先を左側にして持つ。
 ②右手で扇を開くように上下に割る。

 これが割り箸の作法であり、胸の前で左右に割ったり、口で割ったりすることは相手の「おもてなし」に対する蔑(ないがし)ろにしている行為と言えます。

 また箸袋も箸置きが無ければ山折りにし、箸置きとして使い。食事を終えた後に箸置きにしていた箸袋をほどいて箸袋に箸を戻す。

 これだけで片付ける相手への気遣い、心配り、感謝を伝えることができます。

<喫茶喫飯(きっさきっぱん)>

”お茶を飲む時、食事をするとき。その一つ、一つに集中する。”

 禅語の一つです。

 食事をするときテレビを見ながら、スマホを見ながら、音楽を聴きながらなど”ながら”で食事に集中していないことが多いと思います。

 一度、食事をする際は外部からの情報をシャットアウトしてからお茶や食事に集中してみましょう。

 私も実際に行いましたが集中することで素材の味を深く感じますし、咀嚼も増えました。また、先述の「縁」を考えながら食事をすると感謝の気持ちが溢れ心が温かくなるのを感じました。

一つ食べるごとに箸を置いてゆっくりと味わう。これこそ、優雅で至福の時間かもしれません。

〈おわり〉

 よく読めば私たちが子供の頃、親や先生に「よく味わって食べなさい」、「食べ物に感謝しよう」など言われていたことだなーと気づきました。

そんな当たり前なことも大人になるにつれ日常の忙しさや周囲の人の影響により食事に対して感謝や敬意が薄れたのかもしれません。

 改めて食事をする際に手を合わせて心を込めて「いただきます。」と言い、多くの人の手と多くの生き物に感謝を伝えると良いと思います。

 私も食事する際に一呼吸おいて「今日も生きれたこと、食事を与えてもらえたこと、衣食住があること、家族、友人、職場の仲間に感謝致します。」と合掌し心で唱えて食事を摂っています。

 皆さんも良ければ夕食だけでも意識的に感謝を述べて食事を摂ってみてください🍀

 今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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