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赤き中国、公立高校を歩いて

国慶節を前に、物流・情報規制が甚だしい日々を送っています。フェイスブックにも、数日ぶりにアクセスできました。建国70周年ということもあり、いろいろと力が入っているようです。今日も校庭で式典があり、学生は事前配布された国旗を振っていました。先生たちも全員じゃないらしいですが、胸にバッチを。おそらく党員バッチでしょう。
赤の波が目にまぶしいです。

式典中には、記念の歌の斉唱もありました。連日、授業を潰して練習していたものです。式典が始まる前に校庭をブラブラしていると、1年生の非日本語クラスの学習者に質問されました。

「先生は中国が好きですか?」
わたしは

「うん、好きよ」

と言いました。
学生たちに国旗についてアレコレ質問すると、例外なくスラスラと説明してくれるのが印象的でした。



どこまで行っても外国人だなと、毎日毎日思わされます。天井が低い。ゴンゴンぶつかる。大きな力によって引き起こされるどうにもならないようなトラブルも所属各所の力や、善意の協力者によって助けられ、難局をこじ開けるようにして過ごしています。事実としてはたいしたことは無いのですが、ハングリー精神がほぼ無い私にとってはかなり頑張っている方だと思います。

体重も5キロ減りました。
お菓子(月餅を除く)、揚げ物を食べていないからかな、と思っていたのですが、過去に出張でこの学校を訪れたことがある先輩隊員が「それはストレスですよー」とおっしゃったので、「あ、これはストレスなのか。」と思いました。次は髪が抜けるのよと、彼は教えてくれました。髪はまだ。



以前、ご紹介した騒音問題。
その後マンガに出てくるようなゴツい耳あてを買って無事解決しました。耳あてをつけた瞬間、あまりの静寂に驚きました。静寂に驚くことってあるんだなとおもいました。
禅寺くらい静かです。

写真は式典のために舞を練習しているところ。長崎みたいね、と思いました。

2019年9月27日 選り抜き協力隊日記
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【一言メモ】

・現実問題として、旗の処分方法がわからず、結局今も任地の家にあります。捨てたごみは使用済みのトイレットペーパーに至るまで漁られるので(紙は詰まるのでゴミ箱へ)、結構センシティブな問題でした。
他国のようにセンシティブなゴミ(血液ゴミ等。黒魔術に使われるとか)を燃やせる庭もないので、困ったものです。家の前住人も創立記念アルバムが捨てにくかったのでしょう、机の下に隠すように置いてありました。

・学生からの質問に対して、この時の私に用意されていた別の答えなんて無かったようなします。これはこれで良いのだと思います。
何かを語るには、私は物を知らなすぎる。世界は知るほどに広がり、深まる一方です。

黒とか白に染まる2020年、初夏に。

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ニンニク守る猫(市場にて)

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