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詩 『ヤドカリ』

作:悠冴紀

何をそんなに怖がってるんだい?
一度思い切って外へ出て
好きなだけわがまま言ってごらん
人目なんか気にせずに
思い切り恥をかいてみればいい
悩みも笑いに変わるから

深刻に考えて赤い顔してないで
ほんの冗談さって言えるくらい
軽い気持ちで生きてごらん
そうすればきっと
縛られた心も楽になるから

いつまでも家の中に閉じこもってないで
顔を見せてごらんよ
そうしているうちに ほら
また夏が行ってしまう

堂々と胸を張って歩いておいで
そんなところにいたって世界は見えないよ

************

とうとう8月も今日で終わり。まだしばらく暑い日々は続くだろうけど、夏よさようなら、ということで、またまた懐かし~い過去作品を引っ張り出してきました。古すぎて、もはやいつ書いた詩だか思い出せない😥 幼さ満点な作風からして、小中学生頃の作品かな??? たぶん、これまでに投稿した中で一番古い作品だと思います。

つくづく、シビアで泥ぐさいノワール系小説 PHASE シリーズを書いたのと同じ作者とは思えない作風で、公開するのがちょっと恥ずかしいくらいでしたが、8月最後の今日ぐらいは、夏を振り返る軽めの作品をアップしたくて、この詩をチョイスしてみました (^_^;)

私にもこんなピュアな言葉を綴る時代があったんだな~と、自分でも内心驚きです💦 家の中はいつもドロドロしていたけど、だからこそ家の外に出て大自然の中に身をおいている間は、のびのびと安心して過ごすことができて、こういう心の純度も保つことができていたのでしょう。不気味なものにばかり魅かれる不健全な趣味嗜好を持つ、残り半分の自分の黒い純度も鮮やかに保ちながら、二重人格的に、の話ですが・・・・・・💧 ← 今は懐かしいサイコな少女時代?🧟‍♀️ そして私という人間の中で、後者がすっかり主体になった😱😅

ちなみに、私の生まれ育った兵庫内陸の町は、海の見えない山がちなところだったのですが、海に行けば、よくカニ🦀やヤドカリを捕まえて遊んでいました。今は水族館ぐらいでしか見る機会がありませんけどね。

とは言え、実は、この詩作品におけるヤドカリは、私の周りに複数いた引っ込み思案な人間たちのこと。誰にも何も期待されない見放された存在であることを強みとして、他人の評価が全く気にならなかった私(←それ以上落ちようがないから:笑)とは対照的に、人目ばかり気にして、自分で自分をがんじがらめにしている人が大勢いたものですから。

──まあ、そういう私自身も、他人の目を気にせず好き勝手に振る舞えたのは、やっぱり学生時代までのこと。独りでは仕事もできない社会という場に出てからは、極力つまらん波風で顰蹙(ひんしゅく)を買ったり、余計な消耗を増やしたりしないよう、空気を読んで周りの求める在り方を演じ、かつてのままの社会不適合者な自分に逆戻りしないよう必死でしたから、人様のことを言えた身ではないんですけどね、今振り返ると (^_^;)

誰にでも、そのときどきの色んな自分がいて、色んなフェーズがあるものですよね。一生変わらず あるがままでいられる人なんて、まずいないでしょう。

ではでは、明日から早くも9月に突入。軽やかな作風が多い夏とは違って、だんだん哲学的なものやダークな作品が増えていく秋冬の詩作品も、お楽しみに (^_-)

注)この作品を一部でも引用・転載する場合は、「詩『ヤドカリ』悠冴紀作より」と明記するか、リンクを貼るなどして、作者が私であることがわかるようにしてください。自分の作品であるかのように公開・配信するのは、著作権の侵害に当たります。

※ 私の詩作品をご覧いただける無料マガジンはこちら▼ (私自身の変化・成長にともなって、作風も大きく変化してきているので、製作年代ごとに、大まかに三期に分けてまとめています。)

※ 小説家 悠冴紀の公式ホームページはこちら▼


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