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【小説】SNSの悪夢

『思わず、アッと言ってしまった。』自分がSNSで非難した相手だ、何気なくもんくを書いたあの人だ。

あの時はイライラしていて、非難するのなら誰でも良かった、テレビの中の人なんて、お金稼いでいるんだから、ちょっとぐらい当たり散らされても良いんじゃない。

そんな気持ちで書き込んだんだ、確か本当の事を知らないくせにとかいっていたかな。

本当なんてどうでもいいんだよ、だってさ、私にしたら鬱憤のはけ口でしかない。

不倫が嘘だったんなら、ちゃんと記者会見とかして、言い訳するよね、まあ嘘でなくてもするだろうから、信じないんだけどね。

第一言い訳も否定もしていない、自分が不倫して居ないのなら何か言うはずだから、あれは本当だったんだな。

不倫なんて問題多過ぎ、あんなのがテレビに出ているのが、問題だったんだよ。

そう言えば、気付いたらテレビで見る事は無く、もうそんな事さえ忘れていた、でも憶えてる。

今は如何しているんだろう、奥さんらしき人と一緒にスーパーに来た時もあったけど、今日は一人なんだ。

声を掛けようとして気付いた、あっちは私を知らないし、非難した人間に声を掛けて貰ってもだろう。

それにしても籠の中に入っている物、生活必需品みたいだ、卵、パックご飯、インスタント味噌汁、鮭、納豆、こんなの奥さんに買って来て貰えばいいのに。

あれっ、奥さんを見かけなくなったな、離婚しちゃったのかな、不倫したらそうなるよね。

でもいつもはこの時間は家に帰っているし、今日は夜番の人が休みになったから居るだけ、偶々買い物に来たのかも知れない。

考えながらレジを終えた、「有難う御座います、○○○円です。」それで終わりだ。

夜のレジは気を使う、店長が帰ってたり、変に絡んでくる人も居る、何か言われたら、自分で対処しなければならない。

ああー、本当に夜のレジは嫌だ、何でこんな時間に買い物に来るんだろう、24時間スーパーを開けて置く必要はある??

考えながらもお金を頂く、お金のやり取りで問題になることも有るから、いつも気を付けている。

「○○○円でございますね、○○円のお釣りになります、有難うございました。」マニュアルとは違う言葉を使っても、丁寧ならいいんだろうと気にしないでいる。

「ありがとう。」タレントが声を返してくる、珍しいな、夜のレジでありがとうっていう人の方は少ない。

この人珍しい人なんだな、悪い人じゃ無いのかも知れない、でもなー、挨拶するからいい人って言うんなら、世の中良い人だらけになる。




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