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【小説】SNSの悪夢

そう考えると、すぐに取りかかるとするか、新しく作ったアカウントで、あの二人を乗せよう。

あくまで外の風景を映したって感じで出して行けばいいだろう、なんて書こうかな。


「初めまして、SNS初心者の俺です、知り合いも居ないんでよろしくお願いします。」

『こんな風に書いていくと、変じゃ無いよな』考えながらゆっくりと書いていく。

「今日は飲みに外に出たら、カップルで一杯だった、何だかこの世界はカップルが多すぎるぞ。」

そう書いてから、バーで取った写真を載せた、自分のビールの向こうに例のカップルが映っている写真だ。

「ビールは無粋かも知れないが、近くでイチャイチャするカップルも粋とは言えないよな。」

もっと近づいた写真も出すべきかな?でも急にカップルの写真は変かな??

「この店はカップルが多い、夜に酒を飲むと言えば、カップルなのかな、男同士で話しながら、美味しい酒を楽しむって文化は、遠くなりにけりだな。」

ここで、男の方が杉山某と解る様な写真を出して置いた。

今日はこれ以上はしないで置こう、明日にもう一度SNSで発信するんだ、誰かが目に止めるまで、何度も出してやる。

ここでSNSを閉じて、食べかけだった食事を終えた、食事と言って良いのか解らない位、食べるのには集中して居なかったんだが。


さて男の方の方向性は決まった、後は女二人を調べる、何も出て来なかったら、自分の行為を恥じる様に為る位、しつこくSNSで非難しよう。

SNSで叩いている人間も、現実に生きているんだって所を見せてやる、あいつ等対人間だと思っていないんだろうからな。

さて、誰かは知らないが、調べてやろうじゃ無いか、探すのは後2人の女だ、まさかその二人も不倫だったりしてな。

ゴミをゴミ箱に叩き込みながら、自分を非難してきた他2人を探し出そうと思った。

立花はパソコンに向かって調べてゆく、調べれば出て来るのがネットのいい所でもある。

まあ悪い所でもあるのだがな、そう考えながら、2人の内1人の足跡を追ってゆく。

なんだろう、スーパーの文句が多い奴なんだな、勤めているのかな??時間は十分ある、ゆっくりと確認しよう。

なんだろう、調べていると、他人の秘密に触れている感触が堪らない、それ自体がワクワクするのだ、自分でも気付かなかった性癖が自分に有ったんだな。

そんな風に考えながら、キーボードに指を走らせていく。

どうも、スーパーから発信してるかもしれない、こいつはスーパーの関係者なのか。

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