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AWESOME Choices Issue no.014 理系チームを束ねることで、多くの新製品開発を最適な形で消費者に届けることに貢献するというキャリア

りささん

現在入社11年目、消費財メーカーの生産統括という職種で、ものづくりの現場で新製品の開発・立ち上げ・展開を行うプロジェクトリーダー、製造における生産効率改善や人材の管理などのマネージャー、工場倉庫のサプライチェーンの最適化、サステナビリティ推進等を行い、現在は第1子の育休中です。 この仕事の面白さは、1人では達成することができないような大きな課題でも、チームワークで多くの人を巻き込み、1人1人の能力を最大限に引き出せた時に期待以上の結果が出せることです。また、自分が開発や製造に携わった製品を消費者に選んでいただき世の中の役に立っていると感じた時には大きな達成感を感じます。大学時代は同志社大学大学院の工学研究科数理環境科学専攻で環境に優しい材料を作る研究をしていました。

現在は消費財メーカーで生産統括のお仕事をされているとのことですが、高校・大学時代の進路選択の時のお話について聞かせてください

小さい頃から自然に囲まれる機会が多く、自然に関わる理科・算数の勉強が次第に好きになっていき、小学生の高学年の頃から得意になりました。暗記系の科目よりも自分で論理的に考えて答えを導き出すことに楽しみと達成感を感じ、高校では悩むことなく理系を選択しました。高校時代に環境問題を知っていく中で自分が何か環境問題に対して何かできることをしたいと考え、工学部環境システム学科を選びました。

自然との関わりに加え、考えて答えを出すことが好きだったことや、身近な方が理系だったので、自然と理系という進路を選んだいうのがよくわかりました。

では、現在のお仕事を選ばれた理由について教えてください

大学時代に研究をしていく中で、理系の科目は好きだけども研究職はパソコンや機器に向かい合う時間が長く、1つのことに集中して黙々と行うところが自分に向いていないような気がしていました。

理系の仕事で研究職ではない仕事を探していると、現在勤めている会社の生産統括という職種に出会いました。生産統括の仕事は原材料の調達から製品を消費者に届けるまでのサプライチェーンを最適化する仕事で、多くの人と関わり合って仕事をすることを知りました。中学・高校はバスケットボール部に所属し、チームワークで皆で1つの目標に向かって協力し何かを達成することが好きだったので、生産統括の仕事では理系Xチームワークの仕事ができると思い、今の仕事を選びました。

大学時代の研究とは全く異なるように見える業界と職種だったので周囲からは反対の声もありましたが、理系として学んだ冷静に物事を見極める論理的思考力や分析力、数値化されたデータをもとに考える能力は今の仕事でも活かされてると感じ、この仕事を選んで間違いはなかったと思っています。

また自分の興味を上司に伝え続けたことによって元々興味があったサステナビリティ推進に関する仕事をさせてもらえることができ、キャリアの途中からでも大学での専攻が活かすことができました。

研究に向き合ったことでご自身の向き不向きに気づくことができ、学んできた専門分野よりもご自身が好きだったチームワークを大切にしたことが今の仕事につながるきっかけになったということがとても良くわかりました。

では、お仕事の中でご自身が「理系が出ているな」と感じたことや、理系ならではのメリットやデメリットなどもあれば、是非教えてください

課題に直面した時に物事を冷静に見極めて、自分にも同僚にも何度も ”Why?” と問うことを繰り返して直接的な原因だけではなく根本原因を考えた上で解決策を考えています。例えば生産中に品質不良が出た時に、直接的な機械の問題を見つけるだけではなく、なぜその問題が発生したのか、なぜその問題を事前に防げなかったのかをWhy?と部下にも自分にも何度も繰り返し考えながら根本原因にたどり着き、それに対するアクションを取ることで、再発防止策を取ることができました。

また上司や管理職の方と話す時にはデータを使ってより具体的に報告することで信用を得たり必要なサポートを得ることができたと思います。特に目標に対して結果が届いていない時には、そのギャップを細かく分析し、データをもとにどこに問題がありどのようなサポートが欲しいのかを伝えることで、他部署の専門分野の人からのサポートをもらいやすくなり、期待以上の結果を出すことができました。

どんな状況であってもまずは事実に目を向け、データを使いながら冷静に取り組むことができるのはまさしく理系の強みの部分ですね。

では、「理系を学んだこと」や「リケジョ」に対して何か思うことなどあれば、教えてもらえますか?

リケジョの割合は日本ではまだまだ少ないですが、私のいるものづくりの現場ではどのような仕事でも常に消費者の立場になって考える必要があり、特に消費者が女性の割合が多い分野では消費者目線になって考えられる女性の活躍が必要不可欠です。小さい頃から得る様々な情報をもとに "理系の仕事は男性の仕事” と刷り込まれていますが実際どうでしょうか?海外出張に行った時に、ヨーロッパやアメリカではたくさんの女性が理系の仕事で活躍されているのを目の当たりにし、理系の仕事に性別による向き不向きはないと感じました。日本ではリケジョが活躍できる場所はまだまだたくさんあると思いますし、リケジョがもっと増えてほしいなと思っています。

消費行動の約8割に影響力を持つのが女性であるのに対し、作る側に女性が圧倒的に少ないということは、まだまだニーズをカタチにすることができていないということで、ここにイノベーションの可能性が隠されているのではないかと感じています。

では最後に、これからの進路を考える女子中高生や理系学部で学んでいる学生の方などに向けて、ぜひ一言アドバイスをお願いします。

理系の仕事をしている人は日本では男性が圧倒的に多いですが、リケジョが活躍できる場はたくさんあります。

お手本になるリケジョの先輩が私の身近に少なくてキャリアを考える上で足踏みしてしまったこともありますが、自分の興味や、やりたいという気持ちを大切にして進路を選んでほしいと思います。

リケジョを目指すみなさんのことを応援しながら、私もリケジョとして頑張ります!

最後に

よく仕事選びの際に思われがちな「専門性を生かす」だけではなく、大学で学んだことを土台に自分が一番わくわくといいパフォーマンスを出すことができたスタイルを大切にお仕事を選んだことが、たくさんの素敵な製品を確実に世の中に届け続けることができたということがよくわかりました。

現在育休中ということで、これからお仕事も人生も新たなフェーズに進む時だと思いますが、りささんの更なる活躍を応援しています!貴重なお話、ありがとうございました。

あとがき

いかがでしたか?
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