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場に適した文章の「振る舞い」とは
私は編集者なので、「文章を書くプロ」ではありません。あえていうなら、「文章を整えるのが得意な人」でしょうか。
では、そんな「文章整え師」である私が文章を編集するとき、最初に考えることは何か?
今回は、そんなお話です。
文章を編集するときに最初に考えること
![](https://assets.st-note.com/img/1709701969878-XI1darhu2n.jpg?width=800)
もし、何の前情報もなく、
「この文章を編集してください!」
と、原稿がポーンと送られてきたら。
私はざっと目を通したうえで、こんな質問を返信すると思います。
「これは、 どこに載せる文章ですか?」
文章整え師、なぜこんな質問をするのでしょうか。
・・・・・・・・・(考える時間)
それは、文章が発表される「場」によって適したスタイルが変わってくるからです。
つまり、発表される「場」によって
編集方針が変わる→赤字の入れ方が変わる
ということですね。
私たちは、結婚式に行くときはフォーマルで華やかな格好をしますし、キャンプに行くときは動きやすいカジュアルな格好をしますよね。
その場、その場面によって、話し方や話す内容を変えるのも大人のたしなみです。
これは、いわゆるTPOと呼ばれるもの。
時と場、場面に合った立ち居振る舞いのことです。
TPOとは?
Time(時)
Place(場)
Occasion(場合、場面)
それと同じで、文章にもTPOがあるのです。
ご自身のWebサイトだったり、メルマガだったり、noteやSNSだったり。
あるいは、文章を依頼されたWebメディアだったり、書籍や雑誌だったり。
それぞれの「場」によって、求められる文章の振る舞いは変わってきます。
媒体ごとの文章の振る舞い方
![](https://assets.st-note.com/img/1709702157848-Ab8Op7dBqC.jpg?width=800)
私は毎週月曜日にメルマガを配信しています。
その際、メルマガという「場」で発表されることから、以下のようなことを心がけています。
☑️ 1行あたりの文字数を絞る
☑️ 改行を多めにする
☑️ 誰でも理解できる簡潔な文章
加えて、
月曜日の朝7:00(T)に
通勤電車(P)で、
仕事を始める前のタイミング(O)に
読んでいただく設定なので、
☑️ ザッとひと息に読める1,000字前後
☑️ 仕事にも役立つ内容
を心がけています(脱線することも多々ありますが……!)。
では、noteで発表する場合はどうするか。
☑️ 総論、各論、各論、まとめといった展開のある構成にする
☑️ 自身の体験を織り込む
☑️ 自分のことを知らない人でも理解できる文脈づくり
マニュアルにまとめる場合であれば、
☑️ 項目を細かく分ける
☑️ 箇条書きを多用する
☑️ 一文を極限まで短くする
☑️ 使う人の知識に合わせた言葉選び
といった工夫をするでしょう。
自分の文章はもちろん、誰かの文章を整えるとき、
「この文章が発表される『場』はどこか?」
「この文章のTPOは?」
を意識してみると、一歩踏み込んだ整え方ができるかもしれませんよ!
この文章は、毎週月曜日に配信しているメルマガから転載しています(noteに転載するのは、過去のメルマガの一部です)。
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