園縞たな

そのしま・たな 何者かは、まだ謎。

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    ふと思ったことを書き留めるための、メモ。

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最近の記事

あれから

特段ぼーっと生きていた20代の真ん中から、5年経って30代に突入した。 二十歳になった時に手にした小林賢太郎の生き方、みたいな本に「20代は自分のためにお金を使え。貯めておくのはもったいない。」と書かれているのを読んで間に受け、よくお金を使った20代を過ごした。 貯金はないが、後悔もない。 ほしい本は全部買ったし、古着とファストファッションで構成されていた学生時代の服は一新して、10年は着れる、縫製がきちんとしていて触ったら布の材料がピンとくる服しか買わなくなった。 家具

    • 雨の匂いを嗅ぎつける癖

      雨が、降るぞ降るぞというのを、待つのが楽しい。 家の中で窓を開けて待つと、すーっと冷たい風が吹いて、雨の匂いがしてくる。 そろそろ新品の長靴が欲しいし、お気に入りの傘を大事に使いたい。でもわたしはまだ、出先でふられて慌てて買ったビニール傘を持っているような女なのだ。 でも、これは完全に偏見だが、突然の雨に折り畳み傘をすごすご出すような人になるのは気が引ける。気持ちとしては雨ニモマケズ、まるで水滴なんて空気中にないかのように、両手をポッケに入れて堂々と歩きたい。 子供の頃

      • 鉢植えの縄張り争い

        スーパーに出かけたとき、その入り口にあった苗をとうとう買い物カゴに入れてしまった。バジルとイタリアンパセリと、クレソン。帰るや否や、一つの丸い鉢に並べて植えて、ベランダに運ぶ。 そうして成長を見守っていると、イタリアンパセリが一人優位に成長を続けているようである。と思っていると、クレソンはがなんと花を咲かせはじめた。クレソンの花は食べられるのだろうか。 一方、バジルはしばらく伸びも縮みもせず、歯の大きさの割にちんまりしていてしんぱいになる。 植物には、一緒に植えるといいと

        • ほっとする瞬間

          裏庭の紫陽花が、今年も蕾をつけた。 秋も暮れると一つも残らず葉っぱを落とし、なんだかみすぼらしい枯れ枝のような姿になる。「とうとう今年は花を摘みすぎてしまったかもしれない」と反省し、どうか来年も芽が出ますように、と祈る。 桜も散ってそんな祈りも忘れた頃に、枯れ枝だと思って諦めていたその先端から、少しの緑が顔を出してくれた。嬉しい。 次に見たときにはもうとっくに大きな葉を育て、紫陽花の蕾が各々の位置について整っている。梅雨が始まったらいつでも花が咲けるわよ、という顔をして

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        記事

          足の裏が痛いけど、理由は明快。

          なににかわからないが、ものすごく腹が立つので、慎重に丈夫そうな壁を選んで3回蹴った。 桜がそろそろ散り始め、暑くも寒くもない気温で頭がぼんやりする。 ノリノリで作った手紙に拝啓を入れ忘れてしまったらしい。敬具だけ一人で寂しいとのこと。 でも苦労してシーリングワックスもしたので開けて修正はしたくない。ならば拝啓だけ別の形でつけようかとも思う。 そもそも今回どうしてこんなことになったのか、私の欲しい気持ちを言語化し、手紙の型にはめようとして慣れないことをしたから、足りないパ

          足の裏が痛いけど、理由は明快。

          ほろ酔いとコンビニ

          初仕事、終わってから空腹で白ワインを飲んだ帰り道。 乗り換えの隙間で買った食べかけの肉まんを片手に、彼の肩で居眠りする地下鉄。

          ほろ酔いとコンビニ

          決断力が欲しい、という決断ができない

          人に物をあげる予定があるのでせめて体裁だけでも整えようと試行した結果、足りないのはリボンだ!と気づき、リボンってどこで買えるの東京よ?口にすると、夫が「ユザワヤorロフトor台東区」と答えてくれた。 範疇理解、と即答してから気になって”範疇”の意味を確認したけど、知っていた意味で間違ってなかった。 最近、ふと不安になって調べる言葉は、大抵、認識通りの意味で誤まりが少ないので、正答率が上がるたびに大人になったなあと思う。長く生きるというのはそういうことなのかもしれない。

          決断力が欲しい、という決断ができない

          小金週間の贅沢

          緊急事態が宣言されているので引きこもりGWのために、ついにうちで美味い焼肉ができるツールにお金をかけようとよくよく探していたんだけれど、結局チキって価格も大きさもちんまりな焼肉プレートだけを購入した。 でもこれでうまいビーフを焼くんだぞ!ビーフは大胆に高いの買いたいと誓って、1000円ちょいの鉄板が届くのを心待ちにしている4月最終日。 庶民なので中型程度の連休のため、今日は本数の減らされた通勤電車で出勤。 こういう時、大手社員との格差をふんだんに感じるけど、大丈夫。 な

          小金週間の贅沢

          久々に羽織った黄色いカーディガン

          お昼に並んだキッチンカーで「黄色いお姉さん」と言われて少し得意げに思ったり、鏡に映る自分を見て、派手すぎずかと言って差し色としては十分なこの黄色がよく似合ってるなとほくそ笑んだりした。 カラフルな服を着ると少し気持ちが華やかになる。気がする。 今朝じっくり試聴し尽くして吟味して買ったヘッドホンで、初めて聞く新しい音楽を聴きながら、黄色いカーディガンの余韻を楽しみつつ各駅停車の電車で帰宅している。 行きも帰りも一時間では着かないこの距離が嫌で嫌で仕方なかったけれど、1ヶ月間

          久々に羽織った黄色いカーディガン

          失われた30分(仮称)

          久々の、外でのお仕事日。 14時からの打ち合わせのために、ちゃんとシャツも着て黒いスッとしたズボンを履き、地下鉄の出口までバッチリ確認してのりかえもスッと行い、13時半に集合場所に着いた。会議室はまだ閉まっているし、雑談をできる相手も来ていない。パソコンを広げるわけにもいかず、腰掛けるところもないし、ここでほんとにあってる?という不安もある。 この何もできない不安な30分の時間に、そろそろ名前が欲しい。

          失われた30分(仮称)

          幸せな暮らしにおける距離感とは

          今日もそろそろ帰れそう、という空気の職場にて「18時まで会議があるので、別の打ち合わせの設定が夜になりそう」ってなった時に、 「一回帰って、19時からzoomとかにする?」 と言われた。私は家まで1時間半ちょっとかかるので、間に合いません、、と答えたら 「え、そんなに遠いの。」 と言われた。 結局その打ち合わせは朝になり、だらだらしていて19時ごろに解散したが、近所に住んでいるあの人は、19時半には食卓で出来立てのご飯にありついていたりするんだろうな。 だいたい19時からの

          幸せな暮らしにおける距離感とは

          2人暮らしなのに、1人で寝たくなる時

          むしゃくしゃしたので倉庫で挟まって寝ようとしたら、埃っぽいのか鼻水が止まらなくてしんどい。人生はしんどい。最近、大していいことが外的要因で起きることがなく自作自演が高まり、自分ですら自分を騙してなんとか生きながらえている。 低気圧も生理も梅雨もなくなればいいのに。

          2人暮らしなのに、1人で寝たくなる時

          出先に限って、冷蔵庫に残してきた卵を想う

          今朝、冷蔵庫の卵の賞味期限が切れているのに気づいた。2日なのでセーフだと思う。6個もあるのでプリンでも作る?などと思いながら靴を履いて出かけた。 お昼ご飯を買うときに、無性にプリンが食べたくなりおにぎりと一緒に購入。 今、食べているわけだが、うちの冷蔵庫の卵は減っていないな…

          出先に限って、冷蔵庫に残してきた卵を想う

          もらったものを、大事にしすぎる問題

          もらったお菓子が嬉しくて、すぐ食べずに取っておいて数日後。今だ!と思って取り出すと、だいたい粉々になっている。 すぐ食べるのが正解なのか、いっそ箱を持ち歩くのが正解なのか、そろそろ解決したい問題。

          もらったものを、大事にしすぎる問題

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          梅雨に入る前のできごと

          梅雨に入る前のできごと

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          黄色い花の咲く前に

          ミモザの世話をすることになった。 言われた通り、毎日12Lの水をたっぷり。 本当は、12Lなんて多すぎるからちょっと嘘だと思ってた。 手元にじょうろもなかったので、バケツや小さなジョウロで チョロチョロ水をあげるようにしていた。 本当は、時々面倒臭いので水をあげていないのを知らないふりをしていた。 台風の日は、心配なので室内に置いたままにした。 * ある時から、ものすごく葉が落ちるようになった。 * 水をあげるのが大変なので、中にしまわなくなった。 雨の日は

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