見出し画像

気遣ったつもりが、復帰ワーママの心をくじく言葉

4月に育休から復帰される方も多いのではないでしょうか。受け入れ準備をされている方もきっと沢山いらっしゃいますよね。

小さな子供を育てながら働くのは大変。働きやすい環境を整えよう、優しい言葉をかけよう、と考えている方もいらっしゃることでしょう。でも、その意気込みがかえって逆効果になってしまうことが稀にあります。

今回は私が職場で言われた「100%善意だとわかってはいるけれど、正直やる気をくじかれた言葉」を紹介します。

人によって感じ方は様々かと思いますが、できれば口にしないで頂けると私は嬉しいです。ぜひご意見聞かせてください。

■「これからは子ども最優先でね」

これからは、子ども最優先でね!

善意からの言葉だと、重々承知しています。
実際、子の体調不良で早退するなど、子どもを優先させる場面も出てきます。
でも復帰して早々そう言われると、「どうせ腰掛けだよね」「がんばらなくていいからね!」と言われているようでモヤモヤしてしまいました。

そもそも育休から復帰したということは、大変な保活をくぐり抜け、子供を預け、今この場に立っているということです。

保活というのは実に面倒で、かなり手間がかかります。

妊娠中あるいは産後のしんどい体でアポを取り、見学してまわって情報収集や各種手続きを行い、激戦区では戦略も必要となる。それでいて、他の家庭の影響も受けるので蓋を開けるまでどうなるかわからないのが保活です。
営業のアポ取り、商談、見積提出からの結果待ちにも似ています。しかも今後の人生を左右する重要案件です。何しろ逃したら退職ですから。

そんな保活を乗り越え、かわいい子どもを預けてまで職場にいるのには、相応の理由があります。
生活費を稼がねばならない、教育費を稼がねばならない、働くのが好き、社会と関わりを持ち続けたい、キャリアアップしたい、などなど。

少なくとも、働く気でここに立っています。そのために準備を整えてきたのです。ですから、優しい気遣いのつもりでも「子ども最優先でね」という言葉がけは「働く気持ち」に水を差すことになってしまいます。

■では、どう言えばいい?

「これからは子ども優先でね」という言葉は、きっと「無理しなくて大丈夫だからね」という労わる気持ちや、「お子さんのこと大事にしてね」という願いを含んだ優しいメッセージなのだと想像しています。

ただ、前述の理由と、男性にはきっと言わないだろうなという点で、"育児は女性がやるもの"という固定概念と職場からの疎外を感じてしまいます。

そこで例えば

「子どものことで何かあった時は協力するね!」
「慣れるまで大変だろうけど無理しないでね」

というような表現にすると、言葉どおり受け止められるのではないかと思います。

■主語を自分にするといい

これはこの記事を読んでもらった夫の言葉なのですが

「人は他人に自分の行動について口出されると嫌なんじゃないかな。『勉強しなさい』って言われるとやる気が失せるみたいに」

「でも『あなたが勉強しやすくなるように、お父さん何ができるかな』と言われたらちょっと考えるよね。自分の行動について話題にすると、相手を不快にさせないんじゃないかな」

ふむ、なるほど。

「you」を主語にするのではなく、「I」を主語にして語るということですね。

確かに、「何を優先するか」という本来私が決めるべきことに言及されたからカチンときた、というのもありそうです。

相手についてどうこう言うのではなく、自分はどう行動するか、を伝えると、少なくとも相手の意思を尊重するという点では事故は減りそうです。

なんにせよ、育休復帰者への言葉がけは難しいですね。

もうなんて言っていのかわからないよ〜〜!!という方は、何も言わないという手もあります。それはそれで平和への道です。

新しい季節に、なるべく誰もが気持ちよく働けることを祈っています。

ここから先は

0字

¥ 120

この記事が参加している募集

サポートいただけるととても嬉しいです!よろしくお願いいたします。