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ツール・ド・おきなわ2019、妻の雑感

今年ほど、レース感のないツール・ド・おきなわは初めてだった。

これまでのツール・ド・おきなわ(観光と応援バスツアー)

夫は6回目の参加。毎回、市民210キロ。

・2013年 DNF
・2014年 DNF
・2015年 DNF
・2016年 完走!
・2017年 完走
・2018年 調整不足により不参加
・2019年 ???

なお私のツール・ド・おきなわとの関わり方はこんな感じ。

・2013年 観光(夫DNF)
・2014年 観光(夫DNF)
・2015年 観戦バスツアー参加(夫DNF)
・2016年 観戦バスツアー参加(完走!)
・2017年 産後につき自宅待機(夫完走)
・2018年 夫不参加のため不参加
・2019年 息子、義両親と共に観光←new!

2013、2014年の観光の際も、朝は夫に付き添いスタートまで見送っていたので、レース感はあった。

この頃はとにかく完走を目指して必死だったので、良い位置どりのため5時台に会場について並んでいた。私は化粧して後から行ったけど。

何しろ市民210キロだけで400人近く参加していたのだ。スタートを優先される実績もなかった。

沖縄といえども夜明け前は肌寒く、来ていた上着を回収したり、待機中に食べた補給食やバナナのゴミを回収したり、トイレに行く間自転車を持っていたり。

健気だ……。

でも大きなレースなだけに、そういう付き添いの家族や友人、マネージャーは結構いた。

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▲2014年のスタート前

その後、観戦バスツアーに参加するようになってからは、集合時間が早いので朝のサポートはしなくなったが、その分、要所要所で応援することができた。

地元のおばあちゃんや子どもがドンドンパフパフしながら応援している空気感、ギラギラと熱い日差し、目の前で選手達が駆け抜けていく迫力、今にも足が止まりそうな人が、応援を受けて踏ん張る姿などが面白かった。

子どもが大きくなったら、またバスツアーに参加するのもいいな、なんて思っていたら、なんと今年から無くなっているではないか。

確かに参加者少なかったもんなぁ……。

かわりに動画配信が始まった。バスツアーは楽しかったけれど、ゴールの瞬間や全体の動きは観られないので、あの参加人数なら確かにこっちで充分だなと思うようになる。

ツール・ド・おきなわ2019

で、今年だ。

今年は初めて息子(2歳)を連れての参加だった。やんちゃでまだ目が離せない時期なので、義両親にも同行していただいた。

なので朝のサポートも何もなく、レース中は4人でゆったり観光だ。

夫も、特に緊張感も張りもなく、割とスタートギリギリにホテルを出て行った。

「今年は最後尾からでいいや。ゆったり走る感じでいく」

DNFが続いた頃の、あの必死さはどこへ。
そ、そんなんでいいの!?と私が動揺してしまった。

そんなこんなで部屋から見送り、残された我々はゆっくり準備をして、交通規制が解除された頃、美ら海水族館へ向かった。

そう、ツール・ド・おきなわは、沖縄県の海岸線約半分を走るレースなので大規模な交通規制が行われるのだ。

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▲青い部分がレース経路 (画像は公式HPより)

しかし交通規制が解除されてからは、至って普通に移動できる。のんびり水族館をまわって、遅めの昼食を取って、再びホテルに向かう頃にはなんと夫は既に完走していた。

帰りには完全に交通規制が解除され、ゴールも片づけられており、レースに全く触れない1日だった。

案外ふつうの地元民の方からすると、ツール・ド・おきなわってこんなものなのかもしれない。

ホテルで夫と合流すると、既にシャワーを浴びて着替え終わっており、なんとも飄々としている。

え、本当に210キロ完走してきたの?

あの、ダムやら嘘みたいな坂やらを越える道のりを?

本当に走った?

私の知っている沖縄レース後の夫は、もっとこう、へろへろでしばらく立ち上がれず今にも死にそうだったり、悔しくて地団駄踏んでいたり、完走の喜びに満ち溢れていても体はボロボロだったりと、そういうものなので、なんだか嘘のCGを見ているような気分だった。

なんなら日頃のロング練の方がきつそうにすら見える。

本人曰く、「今年はただ平和に完走することを目指してサイクリングしてきた」そうだ。

確かに、子どもの面倒を見るだけで精一杯なのに、夫にまで怪我をされたら目も当てられない。

そういう意味では、無事でありがたかった。

後から聞いたところ、「いや、飄々としてなかったよ!」とのこと。「ゴール後は15分くらい動けなくて、動こうにも両足が攣って、スタッフさんに計測機外してもらってただ会場の音楽を聴いてたんだよ…」 そうか、お疲れさまでした。

2019年の夫は、2018年の、厳密にはこれまで積み重ねたブラック労働のダメージから回復する1年だった。

転職し、夜勤がなくなり、土日祝休みの安定したリズム感ある生活が送れるようになった。

蓄積疲労や子育ても加わり、存分に練習はできなかった。
「今年は1万キロ走ってないんだけど!」
と先日も叫んでいた。(年間7000キロも走れてないらしい。)

引き続き実業団レースには参加していたが、本人曰く「前より弱くなっている」とのこと。

私からすると、そうだろうか、今の方が参加カテゴリーは上だし、怪我や落車は減ったし、それなりに完走してるし、といまいちピンと来なかったが、門外漢であるし、本人にしかわからないこともあるのだろう。

ただ沖縄完走後は「やっと、前くらい走れるようになってきたかも」と言っていたので、多少の手応えはあったようだ。

少なくとも、マイナスがゼロにはなったのかな。

その後、なんとなくレース感の足りない私は、YouTubeで市民レースをみ、日頃アニオタとして鍛えたスクショスキルで夫を探し出しては記録を残したり(途中で飽きた)、夫のチームメイトさんの活躍を見たりした。

子持ちになってから、正直参加のハードルが格段に上がっているので、来年はどうしようかなぁ。

▼以下余談。

ツール・ド・おきなわ時によくいく、会場近くのおすすめご飯屋さん

▲地元の方も通う、沖縄そばやさん。大衆食堂という感じ。選手登録後のお昼ご飯によく伺う。

▲アグー豚のしゃぶしゃぶが美味しい。しゃぶしゃぶは珍しい野菜も食べられる。全体的に上品な味。会場から近いので、チームメイトがいろんなホテルに散らばっていても集まりやすい。

▲沖縄に来たらつい寄ってしまう。モーニングも結構充実していた。今ではふつうに飲めるようになったな、ルートビア。

▲コース上にあるお店。やや隠れ家的。おかみさんが味があって、緑も多く、なんともいい感じ。

あとは道の駅はどこも美味しく楽しめるイメージが。許田は練り物、サーターアンダギー、薬膳料理が美味しかった。あとどこかのPAで食べたチーイリチーは衝撃だった。

今年は道の駅「いとまん」へ。海鮮好きには天国。あらゆるストレスが吹っ飛んだ。那覇空港にも近いのでおすすめ。

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焼きも生も、色んな海鮮が食べられる。刺身、お寿司など、眼福。

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左のイラブチャー(青い魚)がコリコリめちゃくちゃ美味しくてびっくりした。天国。レース前にナマモノは怖いのでレース後にどうぞ。

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