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【青天を衝け】を語る 終章


「今ごろかよ!」論は認める。


大河ドラマといえば、だいたいお約束は12月の第1週で最終回を迎えていて、それは同時に年末と新年を迎える気持ちの切り替えの儀式のようになっていたわたしですが


コロナでずれ込みの2月スタートで、最終回が年末の真っ只中だったこの度の大河ドラマ。
(クリスマスが終われば年末です。異論は認めぬ)


最終回はタイムリーに途中から見ていたんですが、



最終回の1話前を全く見てなくて


親子の大事なやり取りの重みがちょっとわかってないことに気がついて、やっぱりこりゃいかん、ちゃんと見なければ!


で、先日通して2話とも視聴しまして
無事にわたしの【青天を衝け】が終了しました。


始まったばっかりのときに”序章”と銘打って感想書いたんですが、


あいだは全く書かずじまいで終章にしてしまった…
でもきちっと最終回見たら、この気持ち、記録したくなった…!笑


とりあえず書けること書くぞ!
お付き合いください。


◎大政奉還 in パリ


大河ドラマ視聴歴10年を軽く越えているわたしとしましては、やっぱりここは外せません。


大政奉還を海外で迎えるとはな…


異国は受け入れられないもの、追い払うものだと進んできた栄一たち。


でも漠然と”異国”という、形が掴めないものだから怖いっていうの、あったと思います。


そこにあるのは”日本”と同じで、人も、文化も、歴史だってあるもの。


“異国”なんて言い方するからややこしいんです。
たまたまちょっと生まれた場所が違っただけ。
交われば、学べることもあるし、尊敬をし合えることだってできます。絆ってやつも育めます。


人が増えれば考え方も増える。
初めての海外視察は栄一にとって有意義なもので間違いなかったと思いますが、その頃日本では…という状況でした。


日本の混乱がパリの栄一たちにまで及んで、帰国の最後のシーン。
荷物を片付けて何もなくなったけど、明るく綺麗なお部屋から、ドアの向こうは狭くて暗いところ。でも進まなきゃいけないところ。
この演出が辛かった…。



◎後にも先にも上様は草彅くん


あとに回す賞賛を際立たせるために、あえて先に正直に言います。


今まで本当に草彅くんの良さがわかってませんでした。
ドラマは結構名作多いし、長時間番組も含めMCとかもこなされてるし、韓国語とかもやってたし、バラエティも積極的そうだけど


正直、ちょいちょい「なぜそこに草彅くん?」と個人的に思うこと多かったんです。


もう撤回します。平伏ひれふします。
草彅くんは紛うことなきスターでした。
慶喜、素晴らしすぎた。


主役でもない徳川慶喜を、晩年まで描かれることがまず珍しかった青天でしたが、時代の流れの焦燥を一身に背負っている感じ。


個人的にやっぱり歴史の上で、大政奉還があって今があると思っているんですけど
今まで各ドラマに色んな慶喜がいたけど、それを成し遂げて、それからを抱えてきた、わたしの慶喜のイメージそのままって感じでした。


高貴でいて哀愁があって、もしかしたらわたしの中で草彅くんを越える”上様”は現れないかもしれないと本気で思いました。
(慶喜とは言ってない。”上様”です。あくまで)



◎ありがとう、五代さん


大河ドラママニア兼、朝ドラマニアのわたし
ディーンさんの五代さんとの再会に湧いた、ファンの1人です。


五代さんとの出会いは、朝の連続テレビ小説
第93作 【あさが来た】
波瑠ちゃんがヒロインだったこのドラマは、大河ドラマ【新選組!】のときの山本耕史さん演じる土方さんとも再会させてくれたドラマでした。


NHKニクイわー。
これだからやめられないよねー。


どきどきNHKは、公式に発表はなくても
「あのときアレだったから、ここでコレなのかな?!」なんてマニア心をくすぐるようなことしてきます。


ありがとうございました。嬉しかった。



◎新しい一万円札が待ち遠しい


栄一の原動力やハングリーのみなもとって、百姓出身ってところだったのかなと思います。


高貴なところに生まれれば、その時点で身分、経済力、人脈が保障されるようなものだけど、世に出るレベルで言えば、それらがゼロのハンデを持って、栄一は地道に積み上げていってました。


そのハングリーさで80代になっても働いていました。


やりたいこと、伝えたいこと、まだたくさんあったんだろうなと思います。


「まだまだ励むべ」


励むってなんだろう。
誰かのために国のために、みんなが嬉しいのが1番。
わたしはどう励んだらいいだろう。
考えましたが、今のところわかりません。
ただ考え続けることが大事な気がします。


がむしゃらハングリーの渋沢栄一、吉沢亮くん全身全霊でやり遂げてましたね。
ただのイケメン俳優から名実ともに一皮剥けたと思います。


アイリスのCMも好きです。(唐突)


恐らく視聴者の大半が渋沢栄一という人に、全くイメージを持っていなかったのではないでしょうか。
だからある意味で、自由だったのではないかと思います。


逆に今後、渋沢栄一は吉沢亮くんの渋沢栄一のイメージになる気がします。


輝かしい功績ばかりでなく、千代さんへの裏切り行為や嫡男との確執まで赤裸々に、故にますます人間くさくって、貪欲に渋沢栄一という人物を掘っていたと思います。


吉沢亮くん、おつかれさまでした…!


*・。*・。*・。*・。*・。*・。


泥くさいのに清々しい、いいドラマでした。


自らの力で、文字通り時代を切り拓いて築いていった人の物語、多様性の令和という時代に、むしろ多様性が与えられたが故に自らの力で立つ必要が迫られまくってるこの時代に、刺さりました。


今後、日本人に身近になるであろう、渋沢栄一。
きっと新一万円札を手にしたら「渋沢さんだ〜」じゃなくて「栄一!」ってなると思います。
終わる頃には尊敬の念で敬称外せないと思ったのにね。みんなの栄一です。



書き忘れてることなかったかな〜
多分あるな〜


最後は、青天紀行で林田アナがナレーションした最後のセリフで締めさせて頂きます。


栄一が夢見た日本の未来は
今を生きるわたしたちに託されたのです。




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