初春の空 忘れられない先生その1
「字が綺麗だね」と、割とよく褒められます。
デジタルが主流になっている昨今、手書きのタイミングはだいぶ減ったと思います。
逆を言えば、手書きを必要とするときって、ここぞのタイミングに限られてきた気がしています。
わたしか綺麗に字を書ける理由は、習字をならっていたから。という要因が大きいと思います。
要因という表現をした理由は、習字をならわずとも、書き続けていれば字は綺麗になることもある、ということを経験上知っているから。
そういう人を何人か見たことがあります。
さやこ調べでは女性に多い。
わたしが書く文字は習字にのっとったような、明朝体みたいな楷書のようなものを連想する文字ではないですが、わりと見やすい字だと思います。
そしてわたしは自分の書く文字が結構好きです。
結構好きだから、手書きという手段をわりと使います。
そのおかげで字の綺麗さをある程度保ててるのかもしれません。
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わたしは習字を習っていました。
恐らく幼稚園のときからです。
わたしの通っていた習字教室は小学校に上がってから毛筆が始まりました。
それまでは硬筆のみ。
硬筆だけやってたこと、よりも、今度から毛筆が始まるという記憶が残っているので、恐らく就学前から通っていたと思います。
はじめは墨だらけになって、汚れても大丈夫な習字用の服を着て通ってました。
それがあるときから全く汚れなくなるんですよね。
本当に不思議。
それで先生なのですが、
なんか、めっちゃ、怖かった。笑
大声出す系とか手が出る系じゃないんです。
それは決して!全く!!
見た目が、あと喋り方がぶっきらぼうで?
怖かった。
あとあんまり目が合わなかった…ような。
人生5、6年くらいに出会ったから、漠然と怖かった。笑
でもいま、先生の怖さを説明しようとしたら、
あんまりうまく言えないことに気がつきました。
うん、やっぱりぶっきらぼうさが怖かったんだと思います。
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近所の公民館に通っていましたが、あるとき始めたい習い事と曜日が被ってしまって
すると隣町の公民館でも別の曜日に教室してますから、そちらに来られますか?という話になり
行きは母に送ってもらい、
帰りは先生に送ってもらうということになった汗
今となってはいろいろ信じられないけど
平成初期、これも古き良き時代のエピソードですよね。
控えめに言って、怖かった。笑
でも先生、必ずひよこ饅頭とかを用意して下さってたんです。
「食べなさい」と。
時間は夕方6時を回っていました。
今思えば、そんなことに気が回る人そんなにいないよなって思います。
年末はクリスマスパーティーを開いて下さりました。
ヤマザキのショートケーキをみんなで食べて、
ちょっとしたゲームをして、ちょっとした景品をもらいました。
ぶっきらぼうで、目も合わないけど
先生は子供が好きだったのかなぁと今になって思います。
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辞めたのは6年生に上がる前でした。
理由は【進研ゼミをはじめるから】
平たく言えば、経済的理由ってやつですね。笑
そして母的にも、わたしはもう綺麗に字を書けるようになったという判断が下ったというところだと思います。
「先生になんて言ったらいい?」と母に聞くと
「塾に行くことになりましたと言いなさい」と言われ
それを伝えると
「なんていう塾?」というまさかの質問をくらいました。
「進研ゼミ!」っていうわけにもいかないよな〜と考えていたさやこさん(11)
もごもごして首かしげてたら
「自分が通う塾の名前も知らんのか」って言われ
へぇとかはぁとか言って、なんかごまかした記憶があります。
先生とはそれっきりでした。
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タイトルですが、毎年出していた書き初め大会で、わたしが特賞をとった最初で最後の作品です。
4年生のときかな。
3年生から大きな紙に書くようになって、いつも練習しんどくて、書き初め大会イヤだったな。笑
3年生と5年生は金賞でした。
なにを書いたか覚えてないという。笑
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先生、お元気ですか。
あの頃はありがとうございました。
怖かったけど、大事なものもらいました。
もしも自分に子供ができたら、習字をならわせたい。
ますますデジタルが主流になって、手書きのタイミングはさらに減ることと思います。
「字が綺麗」
書道になると立派な芸術であり美術です。
わたしの中にその要素がわずかながら存在している。
賞状もいっぱいもらいました。
身近すぎて気づかなかったけど、
大袈裟に思えるかもしれないけど、
自分にも人にちょっと褒めてもらえるような、
美しいものを生み出せるんだな。
これは知らないうちに自信になってる。
ありがとうございました!
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