大倉書房

早稲田大学の学生らによる仮想出版社。文学フリマ東京に出没。このページでは本の制作過程な…

大倉書房

早稲田大学の学生らによる仮想出版社。文学フリマ東京に出没。このページでは本の制作過程などを連載中。(代表)大倉基季 https://camp-fire.jp/projects/view/589606 でも活動の一端が見れます!

マガジン

  • 【代表のつぶやき】今更deepな自分語り

    代表の学生時代から、今回制作している小説「終の一語」までの道のりを全6回に渡ってお送りします。 写真とそのキャプションは小間使いA、太字や改行などは小間使いCが主に担当し、原文から編集を行っています。

最近の記事

大倉書房、再始動!

こんにちは、小間使いCです。皆さま大変お久しぶりです!そして初めましての方は初めまして。大倉書房、また新しく素敵な本を作ることになりました。前回ほどの頻度ではないかもしれませんが、また本づくりについてぽつぽつ発信していこうかと思います。 『終の一語』を作ったのはもう1年以上昔のことで、思い返すときはずいぶん前に感じていましたが、また新たに本づくりを始動させて色々話し合ったり作業したりとしていると、つい数か月前かのように感じるようになりました。…なんて昔のことを振り返りたいわけ

    • 宣言代わりのご挨拶

      皆様お元気でしたか? そして初めましての方はご機嫌いかがでしょうか。 最近レポートのために「アクメイズムの朝」を読み返して、宣言文のかっこよさに打ちひしがれている大倉書房の代表です。昨年刊行した処女出版にあたる『終の一語』が大倉書房の宣言のようなものでしたので、改めて文章にすることはないと思いますが、いずれ機会があったら大倉書房も「読書子へ捧ぐ」的なのを書きたいです。 ※2月の末に書いたものをそのまま公開しております。 さて、前置きが長くなり恐縮ですが、まだ続きます。すみま

      • わたしとは、何なのか。ー大倉書房代表、最後のつぶやきー

        わたしとは、何なのか。 大倉書房の活動を振り返るにあたって、わたしはその問いを前に立ち止まらなければなりません。「わたし」とは何か。いや、そもそも「わたし」など存在するのかどうか。 わたしなどというものが、一体、あるものか、どうか。 今ここで文字を打ち込んでいるという意味で、私という主体は確かに存在しています。けれど、明日になればきっと、今日のわたしはもういないのです。いえ、最早或る一瞬の後には、わたしは既に別のわたしに変容しています。一刹那を越えて維持できるわたしなど、き

        • 振り返っていない小間使いAの振り返り

          振り返りを書こうとなった時、Cも代表も早々と書き上げたにも関わらず、私はいつまでも筆をとることができませんでした。 晒した多くの醜態ゆえに、振り返りをしたくないのでしょう。いつまでも子供のまま停滞しています。 流石に遅れすぎて申し訳ないと色々と書いてみても、やはりいざ投稿するときになって読み返すと全てが嘘くさく思えてしまいます。駆け抜けた日々を言い訳くさい駄文でしかまとめられないなんて、私はやはりとても未熟者です。 でも、何かをきちんと思い出そうとしても漠然とした「ああすれ

        大倉書房、再始動!

        マガジン

        • 【代表のつぶやき】今更deepな自分語り
          6本

        記事

          深いようで浅い、小間使いCが振り返るこれまで。

          皆さま大変お久しぶりです、小間使いCです。 (もはや遠い昔のような感じもしますが)改めて、 文学フリマありがとうございました!!! なんやかんや無事に終わることができました。これは本当に応援してくださった、支えて下さった皆さまのお陰だと思っております。私自身、8か月と長いプロジェクトの中でモチベーションを保てていたのは、メンバーやその他本が好きな方、ものづくりが好きな方などなど、インターネッツにあふれる「こだわってやるぞ!!!」「そういうの好きだぞ!!!」な雰囲気があった

          深いようで浅い、小間使いCが振り返るこれまで。

          「アオハル」より「青春」が似合う文化の日。

          こんにちは。小間使いCです。文フリまであと1週間ほどになりました(なってしまいました)が、未だ進捗は不安です。しかし!不安ばかり言っても仕方がないので、楽しかった製本会のお話です。 記事本編の前に、noteの皆さんのために改めて文フリ正式出店のお知らせです!! ついに今週末!! 第一展示場A-37,38、出口近く壁際のブースです。人が多そう!!メンバーはB列あたりを想定していたのですがまさかの壁。 あまりにかっちりな名前なばかりに企業扱いになったのかも…何とか頑張るし

          「アオハル」より「青春」が似合う文化の日。

          "にんげん"にはできることとできないことがある。

          ドタバタした入稿から1週間と少し… 想定よりずっと早く本が届きました! 今回はPrintWalkさんにお頼みしました。 本当にご丁寧に対応していただき、感謝しかないです。中身も綺麗に刷り上がっています。まだお見せすることはできませんが。 本ができたなら次に行うのは……そう、製本です!! しかし、代表以外が製本を知らない!!!! ということで、毎度のことながら先生の元へ。 今回(も)、先生自ら進言してくださいました。毎度のことながら頭が上がりません。 本日はCも連れて

          "にんげん"にはできることとできないことがある。

          まだまだお世話になりたい!印刷所の話。

          皆さんこんにちは、小間使いCです。急に寒くなってきましたね…。私が一年間楽しみにしていた秋は一体どこへ行ってしまったんでしょうか。すっ飛ばされた秋服が可愛そうでなりません。 今回は終の一語から一瞬離れ、印刷所に詩集の印刷に関するご相談に行った時のお話です。 実は、こちらの詩集には「アンカット本にしたい!」という代表の構想がありました。実現可能なのかが全くの不透明だったので今まで明言はしていなかったのですが、印刷所での相談の末なんとか光が見えたので改めてご紹介。 アンカッ

          まだまだお世話になりたい!印刷所の話。

          【ひと段落?】「入稿」のトロフィーを獲得しました!

          お久しぶりです。というか毎回お久しぶりな気がしています。小間使いCです。 授業も始まり、文フリもあと1か月半。忙しくなってまいります。うわ~~~~~と漠然とした不安と焦りと高揚感とともに、これから突っ走っていくことになる気がしているこの頃です。 さて、時は戻りまして9月16日。我々はついに最終入稿のため、印刷所へ伺いました。あらかじめメールで送っていた原稿データを確認していただき、台割とも照らし合わせながら修正作業をするA。 と、ここで印刷の都合上カラーページ部分の値段

          【ひと段落?】「入稿」のトロフィーを獲得しました!

          【第十三回議事録】思わぬ事故と偶然を愛するの巻

          おっひさしぶりです。小間使いAです。 三日坊主現象による更新ストップ危機に見舞われましたが、なんとか脱稿後の脱力感から抜け出しました。学校も始まったので気合を入れねばなりません。 ということで、本日は9月の初旬の会議の様子をお届けします。大枠自体は9月に書いたものなので、わりと内容は合ってるはずです。 本日の会議はカラオケルーム。 書類を広げて入稿前最後の対面会議に入ります。 主な議題は本稿の色決め…!決められずに保留になっていたものを詰めます。 インクの色が忠実に

          【第十三回議事録】思わぬ事故と偶然を愛するの巻

          【印刷所訪問】子どもの夢を楽しんで支える大人でありたい。

          皆様こんにちは。校正作業でゲシュタルト崩壊を起こしかけている小間使いCです。あやふやなことも結構あって、文フリでちらっと見かけた校正の本買っておけばよかったな・・・と今更後悔しています。 タイトル通り今回は印刷所の打ち合わせについてなのですが、その前に一つご案内を。 我々は大倉書房は、製本屋の紙とゆびさきさん主催の広告、「しおりスリップ」に広告を出させていただくことになりました!!! 書店で売り上げの管理や取次への注文のために使われている「売上スリップ」を模した形のしお

          【印刷所訪問】子どもの夢を楽しんで支える大人でありたい。

          Pから始まってSを経由してpで終わるアイツ。(二色刷り原稿について)

          皆様本当にお久しぶりです。小間使いAです。 早速ですが昨今話題の流行り病に感染致しました…今の症状は咳と若干の聴覚障害のみで比較的元気です。が、一時は40度の熱に苛まれ、夜もおちおち寝られませんでした。本当にしんどいので皆様お気をつけて。喉には龍角散がよいですよ。 さて、そんな状況ですが、文学フリマに間に合わせるために止まっている暇はありません。 喉の痛みと格闘しながら、Zoomを通してブックデザイナーの先生と会議を致しました。当日は代表だけが事務所に伺い、私はパソコン

          Pから始まってSを経由してpで終わるアイツ。(二色刷り原稿について)

          【クラファン終了報告&第十二回会議】夏。止まってなんていられない。

          お久しぶりです、連日暑さに溶けそうになっている小間使いCです。皆様いかがお過ごしでしょうか。先日twitterでロータスビスケットでクリームチーズを挟み、凍らせて食べるという120%おいしいアレンジレシピを見つけました。冷たいお菓子でこの猛暑を乗り切りたいと思います。 クラウドファンディングが終了しました! 5月末から行っていた私たちのクラウドファンディングが、7月31日をもって受付終了いたしました。結果はなんと達成率257%!!メンバーへの直接のご支援も含め、26人の方

          【クラファン終了報告&第十二回会議】夏。止まってなんていられない。

          本を作るよ。だけじゃ本はできない。

          皆さま、暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。 先日は水害もあり、被災された方々には心よりお悔やみ申し上げます。 水分と塩分の補給を忘れずに、どうかご自愛ください。 今回はより具体的な印刷方法についてお知らせさせていただきます! さて、7月1日(もう既に1カ月が経っているのですね……!更新をさぼっていた訳ではなく、タイミングを見計らっていたらこんなことに……)、板橋にある同人誌印刷会社、PrintWalkさんにお邪魔しました。とてもご丁寧に対応してくださり、色々とご相

          本を作るよ。だけじゃ本はできない。

          【締め切り間近!】大倉書房の魅力的なお返しまとめ。

          こんにちは。小間使いAです。最近学期末課題のせいで議事録の更新が少なくなっていますが、メンバー一同元気に課題に苦しんでおります。ご心配なく。 気づけばクラウドファンディング終了まで残り1週間たらず!!! ということで、Twitterで行っていたリターン品紹介をnote読者の方にもお届けしたいと思います。 レポートで忙しい中、画像や文章の制作を頑張りましたのでゆるっと見ていただけますと幸いです。そして支援もぜひ↓ぜひ↓ 3000円 終焉の夕焼けプラン「終の一語」クラファン限

          【締め切り間近!】大倉書房の魅力的なお返しまとめ。

          【創作】「花葬(かそう)」倉持龍

           真夏の陽光がじりじりと地上に降り下り、墓石が熱を吸ってじんじんと皮膚を焼き伸ばす。あれだけ燃やされたというのにまだ燃やされなければならないのかと、白い菊を片手にぶら下げた俺は思う。汲んできた水を辺り一面にぶちまけてやりたいくらいだ。死んでもこんな暑いところにいなければならないだなんて、すこしおかしいのではないか。  焼け石のような墓標に水をかけてやりたい。俺は墓の前に桶を置くと、一度手を合わせた。そして干からびて燃えカスのようになってしまったが茶色い花を引き抜いた。炭のよう

          【創作】「花葬(かそう)」倉持龍