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日本には、世界3位の資源(地熱発電)が眠っている!?

こんにちは。
株式会社ニュークラウドの木村です。

ウクライナ問題により、日本のエネルギー不安がより浮き彫りになってきました。特に資源がない日本で危険なのは、「食料の自給率」と「エネルギーが止まる」ことです。日本の食料自給率は37%、エネルギー自給率は11.2%と低く、どちらも海外からの輸入に依存している状態です。このままでは危ないと危惧されていますが、実は、日本には世界3位の資源が地下に眠っています。

それは、「地熱発電」です。本日は、日本に眠る資源「地熱発電」について、お話させていただきます。

地熱発電とは

まず地熱発電とは、火山付近の地下で高温に熱せられた熱水や蒸気によりタービン発電機を回し、発電する方法です。太陽光発電や風力発電と比べて設備自体の発電容量は少ないのですが、発電容量に対する発電電力量は多く、設備利用率が高い安定した電源になります。また昼夜・天候に左右されず24時間連続して発電できます。

特に日本は、世界有数の火山国であり、アメリカ、インドネシアに次ぐ世界第3位の地熱資源大国です。そのため、純国産の自然エネルギーを利用する地熱発電の普及促進は、日本のエネルギー自給率向上につながるととても注目されています。

しかし、実際は、デメリット面も多く、中々開発が進まないのも現状です。分かりやすく以下に地熱発電のメリットとデメリットをまとめました。

地熱発電のメリット

● 環境に優しい
地熱発電は、「再生可能エネルギー」のカテゴリに入ります。再生可能エネルギーは、「水力、太陽光、バイオマス、風力、地熱」があります、再生可能エネルギーは、発電時に温暖化の原因となるCO2排出がないため、環境に優しいと注目されているエネルギーになります。

● 資源が豊富にある
日本は、世界有数の火山国であり、地熱発電に適した立地です。また地下に溜まっている地熱エネルギーを燃料として使うため、石油や石炭などの化石燃料のように資源が枯渇するリスクがありません。

● 天候に左右されない
太陽光や風量などは、天候に左右されます。一方地熱発電は、地熱エネルギーを使うため、天候に左右されない安定した供給を確保できます。

地熱発電のデメリット

● 開発時間とコストが大きい
地熱発電は、1つ開発するのに10年を超える長期開発が必要であり、その分コストもかなり大きくなります。また実際に掘ってみないと地熱発電設備を設置できるか分からないリスクから、なかなか開発着手ができない点もあります。

● 地域住民の理解を得るのが難しい
温泉枯渇や地域環境への影響を懸念した住民から反対を受け、地熱発電設備の設置が始められないケースも多いです。

● 土地開発が進められない
地熱発電のポテンシャルを持っている地域や場所は、国立公園や温泉地付近に地熱資源が存在していることが多く、それらの土地開発を進めることはなかなか難しいところもあります。

日本の現状

現在日本の電源構成は、「天然ガス、石炭、石油とその他、原子力、再生可能エネルギー(水力、太陽光・バイオマス・風力・地熱)」となっており、地熱発電は再生可能エネルギーのカテゴリに入ります。2011年と2018年の比較割合は、以下となります。

【日本の電力構成(2011年)】
天然ガス(37.7%) / 石炭(28%) / 石油とその他(14.5%) / 原子力(9.3%) / 水力(7.8%) / 太陽光(0.4%) / バイオマス(1.5%) / 風力(0.4%) / 地熱(0.2%)

【日本の電力構成(2018年)】
天然ガス(38.4%) / 石炭(31.2%) / 石油その他(7.3%) / 原子力(6.2%) / 水力(7.7%) / 太陽光(6.0%) / バイオマス(2.3%) / 風力(0.7%) / 地熱(0.2%)

割合からも分かるように、地熱発電の普及はほとんど進んでいないことが分かります。

まとめ

日本でエネルギー自給率を上げるためには、地熱発電を積極的に開発していく必要があります。しかし、コスト面や多岐に渡るリスク面もあり、なかなか開発に着手できない点もあります。

現在は、国も地熱発電開発に対する補助金制度の導入や、また開発期間を短縮するための技術開発も積極的に行われており、今後コストやリスクが減ることでさらに地熱発電の開発が進むかと期待できます。

一見一般のビジネスマンや社会人には関係ないようなものに見えますが、このように日本エネルギーの現状や課題などを把握することで、これからの日本や未来が掴めてきますので、ぜひ一つの学びとしていただけたら幸いです。

株式会社ニュークラウド 木村

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